あらすじ
「わかってほしい」は人間にとって当然の欲求である。
しかし、気持ちを伝えても「わかってもらえない」ことが少なくない。
それはなぜなのだろうか。そして、やり場のない気持ちはどうすればよいのだろうか。
その解消法を間違えば、座間死体遺棄事件のような凶悪犯罪に巻き込まれる危険性すらあると、著者は警鐘を鳴らす。
人一倍傷つきやすい人たちの心に寄り添い、迷路の出口を指し示す心理アドバイス。
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「わかってもらいたい」という病。香山リカ先生の著書。私もわかってもらいたい、理解してもらいたい、認めてほしいという欲求、承認欲求を強く感じることが多いから、香山リカ先生から「わかってもらいたい」という気持ちは人間にとって当然の欲求と言ってもらえてどこかすっきり。でもそういう承認欲求を上手にコントロールして、愚痴をこぼしたり不平不満を言ったりしないことも大切。わかっていても難しいけれど。
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「わかってもらいたい」は、現代人の心の病であるとともに、人間の持つ固有の病でもあると思われ、興味深く読めた。前半は最近の心理的な病の概論で面白くなかった。太宰治と心中した女性たちの心を著したところあたりから、具体的で面白くなった。▼「共依存性はエスカレートする」「無条件に支えてほしいというワガママ」「わかってもらいたい願望は捨てられない」「大切なのは親身になってもらえたかどうか」「極端に傷つきやすい若者たち」「従来のモデルでは説明不能、解離性モデルへ」「他人に自分を統合してもらいたい」、等のサブタイトルが現すとおりの内容である。▼霊感ビジネスや新興宗教が流行り、自分の判断をそれらに委ね、精神の統合を求める現代の人々の動きが理解しやすくなった。
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タイトルに惹かれて手に取った。
わかってほしい、と強く願う人とそうでもない人、わかってもらえっこないとあきらめている人、その違いってなんだろう
わかってもらえてると思ってたのに…というパターンもある
そもそもわかってもらえる、ということは、自分が思い描くパターンがあるという、そんなの無理なんだから期待しないほうがいいに決まってる
158ページが心に残った。
認知症のおばあちゃんが、過去のことはほとんど忘れてるのに、孫のことはかろうじてわかっていて完全に完璧に味方、頭をなでてくれて、お母さんには内緒だよとお菓子までくれる
孫はおばあちゃんが1番の理解者だという、
何もわからなくなってしまったおばあちゃんが1番わかってくれていると孫は感じる
施設に住むおばあちゃんが実際には孫を守れるはずもないのに、孫はおばあちゃんに守られていると感じるという
わかってもらうってなんだろう。興味関心がある、親身になってくれる、それだけでいいのではないかと思えてくる。
いろんな人に自分の中のそれぞれの部分を,その時々で少しずつ理解してもらえればいいんじゃないかと作者は結論づけている。
ほんとにそうだな、と思えた。
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香山リカさんの分析力が好きで、香山リカさんの本を見つけると手に取るようにしている。
この本を読んで、私もわかってもらっていなかったのだなということが、わかった。特に自分では気づかなかったが、気づかなかっただけで、わかってほしい人に、わかってもらっていなかった。
自分の心の奥にあった思いに、気づけて良かった。いい気づきが得られたと思うし、香山リカさんの本はやっぱりためになると思った。
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精神科医の香山リカによる、現代の精神科医とそれを取り巻く状況の話。
毎回彼女の本は明確な結論がなく、今一つスッキリしないのだけど、今回も同様の結果に。
Posted by ブクログ
精神科医の香山リカの本
ひとの「じぶんをわかってもらいたい」という欲求のもとに起こる、
様々な現代社会の心の問題を解いている。
・SNSに振り回され、見て傷つくのに止められない。
それが本当かウソかも分からないのに一喜一憂して、自分を追い込んでいく
・女友達・親子での「わかって欲しい」「わかってくれるはず」の幻想
恋人やパートナーなら丸ごとの自分を受け止めてくれるハズ・・・なのに
理解してくれてない。(夫の方は以心伝心夫婦と思っている人が多い そうだが)
・わかってもらいたい願望から陥る 洗脳・霊感商法・占い・・・etc
自分自身が「自分をわからない」からこそ 誰かにそれを決めてもらいたい。
受けてもらえたの如く騙される。
自分ですらわからない自分を「わかってもらいたい」気持ち
でも それは心の中全てや一部始終を伝えて、理解してもらう事ではなく、
誰かが自分に「無条件」に「積極的」に関心を抱いて、話を聞いてくれる ということ。
結局のところ そういう事なんだよね。