香山リカのレビュー一覧
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香山リカさんは、1960年生まれの精神科医。臨床の現場でカウンセリングをしながら、現代人に起きている変化を注意深く観察し、警鐘を鳴らし続けています。主な著書に、『ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義』(中公新書ラクレ)、『生きづらい〈私〉たち―心に穴があいている』(講談社現代新書)、『〈いい子〉じゃなきゃいけないの?』(ちくまプリマー新書)などがあります。◆『いまどきの「常識」』は、現代で「常識」となりつつある考えを、本当にそうなのか、と問いかけます。たとえば、「自分の周りはばかばかり」「結局お金がものをいう」「『平和』や『反戦』にとらわれるのは頭が古い証拠」などといった、現代社会
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かれこれ結婚もせずにマッチングアプリを続けて4年くらい。私もたぶん依存症です。孤独にならないようどんなことでも人に相談しなくちゃならないですよね。
以下、自分メモ。
プライバシーに立ち入るな・何でも自己責任でやれ→相談することさえも許されない。自由でいいとはすべて自己責任であるということでもある。
マッチングアプリに頼る人の中には実は「自分の恋愛や結婚について誰にも相談できない」孤独な側面がある。
謙虚さや奥ゆかしさを美徳としてきた日本人にとって自画自賛は苦手である。他人と自分を比較して卑下してしまう性質になってしまう。
承認欲求も選民意識も満たしてくれる。決定の主導権がある。人を選ん -
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未婚、既婚問わず子どもがいない女性に焦点を当てた一冊。
作者の言う「ノンママ」のそれぞれの事情、理由。そしてそれに伴う問題点、それぞれの苦悩。ノンママたちの実際の声もおさえつつ、精神科医として、そしてノンママとしての自身の見解をズバッと述べている。
結婚も出産も個人的なことなのに、あれこれ口を出される現代の女性は本当に苦難の時代であるように思う。子供が欲しいのに相手がいなくて作ることが出来ない人、そもそも子どもを望まない人、時期を逃して作らなかった人、子を望めない体の人…。「ノンママ」と一括りにしてもこれだけ様々な理由がある。「ママ」にも様々いるように、「ノンママ」にも多種多様な人がいるのだ -
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■生きづらさの果てにあるもの、その究極形態の一つが自殺といえる。
自殺した本人の遺書や遺族らへの聴き取りをもとに厚生労働省が集計した過去10年間の自殺原因・動機別の統計がある。それを見ると成人の場合、ずっと「健康問題」が第1位であるが、20歳未満ではその割合が年々減少し代わって「学校問題」が第1位となっている。また、小中学生を中心に「家庭問題」も増えている。
近年の日本では経済格差の拡大が大きな社会問題となっているが、それとともに「経済・生活問題」も自殺原因としてよく指摘されるようになった。事実、成人の場合ではそれが全体の2~3割を占めるようになっている。しかし20歳未満ではそれほど多くは -
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「もしかして私は発達障害ではないでしょうか」
と言って、診察を受けに来る患者さんが増えている
そうです。
ところが現代医学においても、実は発達障害の定義
は定まっていないそうです。
前半はそうした発達障害に関わる問題点を説きます。
後半は、この書名に対する著者の回答が述べられて
います。
非常に大まかですが、理由は二つあります。
一つは、薬を売るために病名が宣伝されたことです。
一昔前に「プチうつ病」なる薬が開発されて、これを
売らんかごとく製薬会社が「あなたはプチうつ病の
疑いがあるのでは?」
と大きく世に問いたことがありました。
今なら薄毛対策のAGAでしょうかね。
もう一つの理