香山リカのレビュー一覧
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タイトルの時点で非常に挑戦的な本だが、内容も十分に挑戦的だった。
香山リカの本は初めて手に取ったのだが、前半は感覚ベースで書かれていて殆ど所感レベルだったが、後半は様々な人の引用や科学的な用語を含む文章で、差が激しかった。それも戦略なのだろうか。
感想としては、経済社会について新自由主義批判をしていたが、やはり竹中平蔵先生が言っている内容とのズレがある。
どちらが正しいとかは恐らく判断できないのだろうけれども、「小泉・竹中政権によって格差が拡大した」と言っているあたり、やはり感覚ベースなのかなとも思ったり。
2007年時点の本だから仕方ないのかしら。
結局、香山リカがどんな論者なのか十分 -
Posted by ブクログ
ここ二十年くらいに精神科の診断と治療においてまだるっこい精神分析から主力の座を奪ったDSM(精神障害の診断と統計の手引き)によるマニュアル的な診断とそれに対応した投薬治療が、新自由主義経済による「勝ち負け」「儲かる・儲からない」の二分法に近似性が高く、それによってうつ病が「作り出されている」という分析に説得力あり。二分法的価値観からこぼれた部分はみんなうつ病に分類されてしまうような構造があるというわけ。
製薬会社のロビイ活動によって治療の主力が変わっていくのはマイケル・ムーアの「シッコ」の世界そのまんまで、それがアメリカだけの問題ではない(DSMによる診断は日本でも主力になっている)のもわかる -
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ネタバレ[ 内容 ]
あなたや、あなたの家族や部下が、「うつ」になってしまったら…?
いまや、7人に1人がかかるともいわれる「うつ」。
その症状や治療については、まだまだ理解が不足している。
泣かないためにはどうすればいい?
満たされぬ人々に寄り添い続ける気鋭の精神科医が贈る、悩める人のための「読む常備薬」。
読めばココロが軽くなる。
[ 目次 ]
第1章 うつの症状と診断―うつかな?と思ったら(うつなのに、眠りすぎ、食べ過ぎになるなんて、おかしくない?;気持ちが落ち込んでいるわけでもないのに、診断は「うつ」。何かの間違いでは? ほか)
第2章 うつの治療と薬―うつをしっかり治すために(うつの治療で -
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日本は「国家的うつ病」にかかっている。誰も信頼できず、「自己の矮小化」「自己の砂粒化」し、人と人とのつながりが希薄になっている。つながりがあったとしても、ものすごく狭い世界に、もしくは自己の中に完結していて、モンスター○○なるものが登場しているのではないかという話や、精神医学と経済の関係の話がなるほどなぁと思った。震災をとおして日本の進むべき道をもう一度考える岐路にたっている。今、何が必要か、何が大切なことなのかを考えていこう。再生の道を歩んでいこう。そんな希望を最後に述べる筆者に共鳴したい。それにしても、震災から約ひと月後に出されたこの本に、もう震災が日本社会に与えることを言及している香山さ
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うつだといえば、ある程度なんでも許されてしまう世の中になりつつある日本、ほんとうにうつなのか、うつという表現をすることで、楽な立場に立とうとしていないか、最近の傾向について警鐘をならしていますまあ、精神科の医師がそんなことを言っていいのか、など自分で書いていますが、最近の傾向としてその通りかもしれないと思いました。うつだといって、休暇をとっている時に。気分転換として海外へいく方や、ボランティアではとても活躍される方などが紹介され、ほんとうに苦しんでいる患者が別の目で見られてしまう可能性もあるかもしれない、などと思ってみました。DSM-?の2週間うつな気分という診断基準がうつを大量に発生させてい
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ネタバレ教養や実用書ではなく「孤独死」を恐れる人々について、また、自分の死について著者の思うところを生き生きと描いたエッセイ(なんじゃないかな)。
今までの著者の本が「言ってることはわかるんだけど」という感じだったのに比べると、この本はずいぶんと実用的で生々しい、著者が、「他者」ではなく「自分」のことととらえ、思うところを書いているからなんだろうな。
面白かった。
ところで、孤独死をはじめとして、死んだ後のことを恐れるかたがたが幾人か出てくるのだけれど「現在の生活」に不安はないのかな? 現代の実生活に不自由しなくなって初めて悩むことかと思ってたけど、ちがうのかな? -
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ネタバレ◎外の環境は変えられないので、それならばと、自分のきわめて私的な世界を限りなく拡張使用との無意識の欲望から出てくる行為か。-清水真砂子
◎身の回りにしか関心が無いという、ある種の新しいリアリズムに急激にかたむきつつある。
◎自分に起きたことをすべて認め、その上で自分の特になることだけに関心を持つ。という現状追認にしてもあまりにも視野の狭い価値観や生き方、と定義したほうがいい。
◎「非常に狭量にして刹那的な損得主義」
「自分にかかわりのある身近な問題への関心のみにもとづく実用主義」
◎個人としていい人で満ちた国であるアメリカが、国家としての意思、社会総体としての方向性を見せるとき