「私はうつ」と言いたがる人たち

「私はうつ」と言いたがる人たち

ビジネス・実用
770円 (税込)

3pt

――ある日の診察室。「私うつ病みたいです。休職したいので、診断書ください!」。この思い込みにまわりは迷惑、ほんとうに苦しんでいる人が泣いている。仕事を休んでリハビリがてらに海外旅行や転職活動に励む「うつ病セレブ」、その穴埋めで必死に働きつづけて心の病になった「うつ病難民」。格差はうつ病にもおよんでいる。安易に診断書が出され、腫れ物に触るかのように右往左往する会社に、同僚たちはシラケぎみ。はたして本人にとっても、この風潮は望ましいことなのか? 新しいタイプのうつ病が広がるなか、ほんとうに苦しんでいる患者には理解や援助の手が行き渡らず、一方でうつ病と言えばなんでも許される社会。その不自然な構造と心理を読み解く。

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「私はうつ」と言いたがる人たち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    精神的な病気は、どう診断されているのか?を知れました。具体的な事例も書いてあり、納得する内容が多かったです。本当の「うつ病」がどれほど辛い病気なのか?を知る手立てにもなりました。

    0
    2019年06月02日

    Posted by ブクログ

    自称うつについて知りたくて読書。

    大連にも東京にも自称うつという人を多数見てきた。うつというキャラ、アイディンティティ、プロフィールとして演じる人たち。同情を集めて、注目してもらい、やさしくしてもらうための手段に利用している(意識的かどうかは別として)。

    その多くが周りのエネルギーをチュルチュルと吸い取るのでやっかいである。

    著者の分析は鋭い。うつに対する理解が進んだがゆえにうつを利用する人が増えてきた。忙しくなったため自己客観視できない人が増えてきた。自分の内なる問題と対峙できない人たちが増えている。

    確かに統計を見るとバブル崩壊後の不況と2000年以降の競争原理強化や派遣や契約社員などの労働環境の変化も原因となっていると推測される。
    (韓国の労働時間数の多さは驚愕)

    第5章で自称うつに関係がありそうな要素として自己愛があると紹介されている。自分は周りとは違う特別な存在という病的な認識は人格障害に近いのではないと思う。そして、そのまま、ストーカーや攻撃性が強いナルシストへと変貌していくのであろうか。

    うつといえばなんでも許される社会であるのは事実に近いと思う。まずは社会の認識、あり方から変えていく必要があると思う。本当にうつで苦しむ人たちへしっかりとサポートしてあげるためにも。

    読書時間:約40分

    0
    2011年06月27日

    Posted by ブクログ

    全ての社会人に読んでもらいたい本。
    「うつ」とひとことで言っても、いろいろある。

    うつ病セレブ
    うつ病難民

    わかっているようでわかってない
    メンタルヘルスは奥深い。
    でも、もう見て見ぬふりは絶対にいけない。

    0
    2010年05月29日

    Posted by ブクログ

    他人と異なる自分のアイデンティティとしてのうつ。
    うつと診断されることにより、自分が置かれている
    立場の現状を正確に認識せず、言い訳にしている
    のではないかとの分析。これらは何となく同じ様な
    想いを持った。

    その陰で実際にうつで苦しんでいる人達がいる。
    精神病というのは診断が極めて困難で、
    これらの矛盾を解決することが容易ではない
    ことが実感させられる。

    0
    2011年10月23日

    Posted by ブクログ

    私の嫌いなタイプの人間がきっちり記されていてスッキリした。すぐ、「鬱だわ〜」とか「病む〜」と言う人、迷惑です。ちゃんとしっかり悩みなさい!・・・と自分にも戒める。

    0
    2012年03月15日

    Posted by ブクログ

    うつだといえば、ある程度なんでも許されてしまう世の中になりつつある日本、ほんとうにうつなのか、うつという表現をすることで、楽な立場に立とうとしていないか、最近の傾向について警鐘をならしていますまあ、精神科の医師がそんなことを言っていいのか、など自分で書いていますが、最近の傾向としてその通りかもしれないと思いました。うつだといって、休暇をとっている時に。気分転換として海外へいく方や、ボランティアではとても活躍される方などが紹介され、ほんとうに苦しんでいる患者が別の目で見られてしまう可能性もあるかもしれない、などと思ってみました。DSM-?の2週間うつな気分という診断基準がうつを大量に発生させているのか、世の中がうつにたいして寛容になったのか、そんな感じがしました。

    0
    2011年09月04日

    Posted by ブクログ

    この本で言いたいことはとってもよくわかる。
    なんでもかんでも精神の領域に持ち込んでいいのかい?って話だよな。
    でも本当に辛い人もいるのもわかる。
    ある人が言ってたけど、本当にいい精神科医っていうのは、
    「私って心の病なのかも…」
    って思った人が病院に行った時に
    「あ、私って病気じゃなかったんだ」
    って思って何事もなく帰らせることができる人らしいよ。なるほど。

    0
    2010年09月07日

    Posted by ブクログ

    この本では「うつ」が社会的に市民権を得たことで理解を得、病気休暇ののちのポジションについても結果的に希望が叶う例もあると言及している。一方で「うつ」と診断されたら、職を失う状況もなお多くある。格差がここにも広がっている。

    「うつ」の多発については「悩みを悩みとして抱えることができずに、すぐに気持ちの落ち込み身体のだるさといったに変えてしまう」傾向があるのでは、と指摘する。時間をかけて「悩み」や「迷い」に向き合うよりも「病気」や「症状」など医療に転換していく傾向は、時間をかけずに結果を出そうとす現代社会の反映だという。

    姜尚中の『悩む力』を思い出した。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    うつに対する普段から思っていた疑問を
    専門家によって明文化・整理された
    という感想をもった。
    よみやすい。
    現代社会の状況を報告したのみ。
    どう改善していくかは課題としたように
    よみとれたが、
    専門家が冷静に鬱をとりまく社会を
    淡々と分析しているのが面白い

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    うつという概念が社会に広まり、うつそのものの幅も広くなった。うつにも色々ある。
    筆者は、社会に広まったうつ病概念を、本当のうつ病と言われる「大うつ病」、躁うつ病の一種と言われる「双極性障害II型」、そして「うつ病になりたがる人たち」の3つに分けている。(ほか、パーソナリティ障害をうつと誤診するケースもある)。
    その中でも「うつ病になりたがる人たち」は、うつという診断を欲し、診断書を水戸黄門の印籠のように使う。アイデンティティを求め、それを「うつで可哀想な自分」とすることで安心を得る「平凡恐怖」や、病気を申告することで心配されたり異動や休職の許可が容易に出る「疾病利得」などが挙げられており、読んでいて自分が関わってきた人にも、そのような人がいたなと思い出す。
    近年では発達障害が似たような状況になっていないだろうか。もちろん、実際に苦しんでいる方がおり、治療が必要な場合も多いが、発達障害はスペクトラムであり、凸凹である。大なり小なり、全ての人に得て不得手がある。本来はそれを周囲に相談したり、理解を得ながら生活をするが、最近は安易に、伝家の宝刀のように「私は発達障害だからできない」となることが多いように感じる。
    著者が指摘するように、これでは本当に治療が必要な患者が困る。悩みを悩みとして、ゆっくり時間をかけて消化したり、周りに相談ができる環境づくりが必要な気がしている。

    0
    2022年03月19日

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