香山リカのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者をテレビでよく見かける精神科医さんなので読んで見ました。
著者紹介に「時代の流れをみごとに切り取ることで知られ」とあるように、世相をぶった切るのに長けています。
1970年代生まれの団塊ジュニアを貧乏クジ世代としています。
ただ、特殊事例をさも一般論であるかのように屁理屈をこねる論は、読んでいて不愉快です。ひかれた事例が針小棒大に過ぎるので笑っちゃいました。
著者が今イケイケドンドンの政治家をしたり顔で批評していたら、当の政治家に「一回も面談もしたことがないのに僕のことを病気だと診断してたんですよ。そんな医者あるんですかね。患者と一度も接触せずに病名が分かるなんて。サイババか!」っ -
Posted by ブクログ
鬱は一体どういう状態で、何故女性に多いのか。
その疑問を解決するのに、分かりやすくて良かったです。
もちろんここに書かれている以外の可能性もあるでしょうが
なるほど、と頷く事も確かです。
思い込みうつ、というのには驚きでしたが
思いこむ事によってそちらに動く、と考えると
簡単にその状態に陥ってそうです。
そして男性、というか旦那さま。
そう、仕事をがっしりされている方に限って
終わったら何をしていいのか分からず、後ろをうろうろ…。
よく聞く話ですが、それもうつの原因になろうとは。
気持ちを、押し込めてはいけません、という結論もありますが
それ以上に、話せる人を作らなくては、です。 -
Posted by ブクログ
まさに「貧乏クジ世代」の一人です。
受験戦争は高校も大学も大変だった!
就職も大変だった!
会社入ったら、ボーナスも出ず給与体系は毎年改訂される有様…。
おまけに下はなかなか入ってこず、入社から数年はずっと一番下のまま。
でもだからって別に貧乏クジ引かされた、とは全く思っておりません!!踏まれても踏まれても立ち上がる雑草魂を持った最後の世代ですよ!!
バブルを経験した世代は、その幻影が未だちらつくだけに、現状とのギャップに相当苦しんでいるはず。こんなはずじゃなかった、と思っているのは実はバブル世代だったりするのでは?
僕ら、最初からこんなもんだ、と思っているからはっきり言っ -
Posted by ブクログ
bookoffにてふと購入。
読みやすい文章を書く人でした。
「他罰」のエピソードがたくさんあって、事例集としてよさそう。
他罰的に振舞う人は、本人としては必死で一生懸命なわけで、
(”生きるための基本条件”のとおりに行動しているだけであって)
かわいそうというか、厄介というか。。^^;
他罰って、今までおばちゃん集団の陰口みたいにある程度こそこそしてたものが、
面と向かってぶつけられるようになってきたような感じなのかなぁ。
あとは、やっぱりネットが、匿名=防御力無限の状態で攻撃し放題っていう形式を、
身近にしてしまってる感もあるよなぁ。
えー、しかし、この本読んで結局、
他罰ばっかり -
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Posted by ブクログ
日本の親子間に見られがちな、病的とも言える関係性について考察した本。
家族の重みに苦しんでいる人に対し、それにどう対応する方法があるのかを提示している。
著者が女性精神科医ということもあり、女性視点からの考察が読めると言う点で興味深い。
心理学関係の書籍では、よくエイディプス・コンプレックスが取り上げられるが、どうしても「息子と父母の関係性」が考察の基本となっているし(娘との関係性については深く書かれていない事が多いのでは?)、「母」も主体ではなく対象として扱われがちだと思う。
一方、ここではエイディプス・コンプレックスについて触れはするものの、娘が親に持つ独特の感覚について丁寧に論じられて