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Posted by ブクログ
本書の「キレる」とは、何年間も人を恨み続けたり、怒りにまかせて人を殺してしまうような精神病的な「キレる」とは違い、「ちょっと待たされたり肩が触れた程度で大声で怒鳴る」、「不当な要求が通らないことで異常に怒る」ような現象を指す。したがって今話題のモンスターペアレントもこの類である。本書前半では、このような分類を、症例を挙げながら説明する。後半では、なぜこのような事態になったのかをいくつかの仮説をあげて解説する。これによると、この現象は時代のスピードが生み出すストレスが起因しているそうだ。確かに納得できるが、これですべてが説明できるわけではないだろう。私は、豊かさとそれに伴う生命の根源的目的の喪失感が真因であると思う。であれば、この状況を打破するのは貧しさえの回帰しかなくなるのだが。
Posted by ブクログ
キレる大人が増えている。つまり、自分の正義感を見境なく振りかざす人が増えた。その原因について具体例を挙げながら、脳科学的側面、また社会的側面から考える本。
キレる大人の具体例はおもしろかったですが、個人の意見として脳科学を使ってまでキレることを分析することが必要かどうか疑問に思いました。
自分の正義感を振りかざしてキレたあとの自分を客観視できない人が増えているのは事実としてありますが、正義感を振りかざさなければならない状況が増えていることが忌々しきことがと思いました。
昔はこんなマナー違反がなかったのか、ただ我慢していたのかよく考えて、どちらにしろ昔に立ち返ってみたく思いました。
Posted by ブクログ
「キレる」は、今や若者だけに当てはまる言葉ではなく、大人だってすぐキレる。電車の中で、病院で、飲食店で…。
著者はその理由を3つ挙げている。
(1)人々の価値観の変化
(2)社会の要請
(3)個人の病理
この中でも、特に(2)社会の要請が引っかかった。この中にも、2つ理由がカテゴライズされている。
・24時間リアルタイムの世界
ネットなどの氾濫で、世界は24時間、何時でもリアルタイムになった。待つことは、悪いこと。不愉快なこと、ストレスになること。
現代人は、我慢することが苦手になってしまったようだ。
ゆっくり考えて、相手のことを考えて、反応する。というのでさえも、「我慢している時間」になってしまったのかも。
・情動の優位化
「科学的か」だとか「考えさせられるか」といった思考的・知的なものよりも、「感動的か」「泣けるか」「笑えるか」といった、情動的なものが優位に立つ時代がやってきた。
自分の情動がぱっと出ると、じっくり相手のことを考えられない。想像できない…。
自己主張の仕方が、短絡的になっているのかも。
【まとめ】
「キレる前に、キレている自分を客観的に見てみなさい」というのが、キレないための処方箋としてのおとしどころというのはよくある話なのだが、
現代を「情動の時代」とし、再び「思考の時代」へ!というのは、「キレる」という行為を通して社会の姿をのぞいた気がして、興味深かった。
消費社会化した世界の、不幸な現状かもしれない。
(あっき)
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
駅や病院など公共の場で暴れる人、対応が悪いとトップに直訴する人、なにがなんでも自分だけが正しいと思い込む人…。
いつから、どこから、日本人は、こんなにもキレやすくなったのか。
希代の「世相ウオッチャー」である精神科医が、臨床での経験をもとに現代社会の病理を読み解き、キレないための処方箋を示す。
[ 目次 ]
第1章 見て見ぬふりをしない人
第2章 泣き寝入りをしない人
第3章 「それでも私は正しい」人
第4章 いきなりトップにメールする人
第5章 昔の怒りを抑えられない人
第6章 ネット上だけ「正義の人」
第7章 キレる脳のメカニズム
第8章 キレなければ生き残れない社会とは
第9章 キレないための処方箋
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