【感想・ネタバレ】キレる大人はなぜ増えたのレビュー

あらすじ

見て見ぬふりをせず、マナー違反の他人を「怒鳴る」、泣き寝入りをやめ、堂々と「クレーム」、気にくわなければいきなりトップに「謝罪要求」……。公共の場で居丈高に振る舞い「自分は正しい」と思い込む、いい年をした大人たち。いつから、どこから、日本人は、こんなにもキレやすくなったのか。「正義感」と「妄想」の境界線はどこに? 希代の「世相ウォッチャー」である精神科医が、臨床での経験を元に現代社会の病理を読み解き、キレないための処方箋を示す。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

病院で怒号を上げ、電車では酔って暴力を振るう人。学校に理不尽な要求をする保護者。
世の「イライラ」は、いつからなぜ、増えてきたのか。欧米的自己主張、成果主義。高まる自己責任論、情報過多など要因は多い。
最近の脳科学から、「扁桃体-vmPFC-海馬」と、抑制の制御に関する研究も紹介される。
著者おすすめの5カ条として、自分を客観視、相手も人間、原因の混同を避ける、ストレスをためない、あっさり忘れる。ぜひ心しておきたい。

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2017年10月27日

Posted by ブクログ

キレる大人の自覚症状あり。戦後まもなくの「もっと自分の意見をはっきり言おう」「自己主張しよう」「自分を大切に」の教えに忠実に従った成果か。キーワードは回答保留、多様性を認める。キレるのはかなりカッコ悪い。そして扁桃体と大脳皮質の戦い。

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2015年03月03日

Posted by ブクログ

大変読みやすいし、共感できる。
表面的なとらえかた方かもしれないが、コミュニケーションを考えされられる。

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2010年04月10日

Posted by ブクログ

やっぱり読みやすいねー。すらすらさくさく読めました。途中までの事例的な内容はあっという間に、あぁーわかるわかる〜〜みたいに読んでいたけれど、キレる原因が脳にある!?辺りは一生懸命にならないと難しいかもなぁ。。。でも、著者の指摘する情動の時代から思考の時代へというのは深く納得だよ。それは、賛成です。

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2010年10月21日

Posted by ブクログ

本書の「キレる」とは、何年間も人を恨み続けたり、怒りにまかせて人を殺してしまうような精神病的な「キレる」とは違い、「ちょっと待たされたり肩が触れた程度で大声で怒鳴る」、「不当な要求が通らないことで異常に怒る」ような現象を指す。したがって今話題のモンスターペアレントもこの類である。本書前半では、このような分類を、症例を挙げながら説明する。後半では、なぜこのような事態になったのかをいくつかの仮説をあげて解説する。これによると、この現象は時代のスピードが生み出すストレスが起因しているそうだ。確かに納得できるが、これですべてが説明できるわけではないだろう。私は、豊かさとそれに伴う生命の根源的目的の喪失感が真因であると思う。であれば、この状況を打破するのは貧しさえの回帰しかなくなるのだが。

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2018年10月23日

Posted by ブクログ

キレる大人が増えている。つまり、自分の正義感を見境なく振りかざす人が増えた。その原因について具体例を挙げながら、脳科学的側面、また社会的側面から考える本。

キレる大人の具体例はおもしろかったですが、個人の意見として脳科学を使ってまでキレることを分析することが必要かどうか疑問に思いました。

自分の正義感を振りかざしてキレたあとの自分を客観視できない人が増えているのは事実としてありますが、正義感を振りかざさなければならない状況が増えていることが忌々しきことがと思いました。

昔はこんなマナー違反がなかったのか、ただ我慢していたのかよく考えて、どちらにしろ昔に立ち返ってみたく思いました。

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2012年10月14日

Posted by ブクログ

今日も、二人のお客さんから理不尽な事で怒鳴られました。
彼らに共通する事は、「いきなり喧嘩ごし。」「絶対に自分の非は認めない。」で、会話が成立しません(泣)
どうして普通に会話ができない大人(ほとんどは中高年の男性ですが)が増えたのか、どう対処すればいいのか解決の糸口を見つけたかったのですが。
この本では解決には至りませんでした。でも、「切れる大人が増えた。」と思っているのは、自分だけではない事に安心しました。

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2012年01月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

[ 内容 ]
駅や病院など公共の場で暴れる人、対応が悪いとトップに直訴する人、なにがなんでも自分だけが正しいと思い込む人…。
いつから、どこから、日本人は、こんなにもキレやすくなったのか。
希代の「世相ウオッチャー」である精神科医が、臨床での経験をもとに現代社会の病理を読み解き、キレないための処方箋を示す。

[ 目次 ]
第1章 見て見ぬふりをしない人
第2章 泣き寝入りをしない人
第3章 「それでも私は正しい」人
第4章 いきなりトップにメールする人
第5章 昔の怒りを抑えられない人
第6章 ネット上だけ「正義の人」
第7章 キレる脳のメカニズム
第8章 キレなければ生き残れない社会とは
第9章 キレないための処方箋

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年06月07日

Posted by ブクログ

「キレる」は、今や若者だけに当てはまる言葉ではなく、大人だってすぐキレる。電車の中で、病院で、飲食店で…。

著者はその理由を3つ挙げている。
(1)人々の価値観の変化
(2)社会の要請
(3)個人の病理

この中でも、特に(2)社会の要請が引っかかった。この中にも、2つ理由がカテゴライズされている

・24時間リアルタイムの世界
ネットなどの氾濫で、世界は24時間、何時でもリアルタイムになった。待つことは、悪いこと。不愉快なこと、ストレスになること。
現代人は、我慢することが苦手になってしまったようだ。
ゆっくり考えて、相手のことを考えて、反応する。というのでさえも、「我慢している時間」になってしまったのかも。

・情動の優位化
「科学的か」だとか「考えさせられるか」といった思考的・知的なものよりも、「感動的か」「泣けるか」「笑えるか」といった、情動的なものが優位に立つ時代がやってきた。
自分の情動がぱっと出ると、じっくり相手のことを考えられない。想像できない…。
自己主張の仕方が、短絡的になっているのかも。

【まとめ】
「キレる前に、キレている自分を客観的に見てみなさい」というのが、キレないための処方箋としてのおとしどころというのはよくある話なのだが、
現代を「情動の時代」とし、再び「思考の時代」へ!というのは、「キレる」という行為を通して社会の姿をのぞいた気がして、興味深かった。
消費社会化した世界の、不幸な現状かもしれない。

(あっき)

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

キレる大人はなぜ増えた

という理由を知りたくて読みました。


***
自己実現に向かわないエネルギーの蓄積

他者との連帯感の薄れ

自己主張を超えた自己中心

相手が一度悪いことをすれば、いくらでも制裁を加えていいという一方的な考え

いびつな正義感

自分が攻撃される前に他者を攻撃

ストレスの増加

理屈よりも情動優先
***

様々な現象とか原因が記載されていたけど、
これという決定的な要因はない。
当たり前か。

キレちゃわないように、自分を冷静に客観視できる力をつけたいものだ。

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2009年10月04日

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