香山リカのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本の親子間に見られがちな、病的とも言える関係性について考察した本。
家族の重みに苦しんでいる人に対し、それにどう対応する方法があるのかを提示している。
著者が女性精神科医ということもあり、女性視点からの考察が読めると言う点で興味深い。
心理学関係の書籍では、よくエイディプス・コンプレックスが取り上げられるが、どうしても「息子と父母の関係性」が考察の基本となっているし(娘との関係性については深く書かれていない事が多いのでは?)、「母」も主体ではなく対象として扱われがちだと思う。
一方、ここではエイディプス・コンプレックスについて触れはするものの、娘が親に持つ独特の感覚について丁寧に論じられていたり、「母」を主体として扱っていたりする。全面的に共感できるとは言わないまでも、「日本の女性達自身は、こう思いがちである」という、貴重な視座が得られる内容だったと思う。 -
Posted by ブクログ
世代論は難しい。その世代が自ら語るのは一法だけれども、実のところ一番大事なものを見逃しがちになる。別の世代から語れば、当事者には響き難く、また世代間の確執や憧憬が邪魔をする。香山リカさんが精神科医であるがゆえに、読者からの視線の屈折は強くなる。何か、誰もが納得するような分析をしてくれて、人生の処方箋をさらさらと書いてくれるような期待のもと、この本を読まれてしまうと、あまりにハードルが高いというものです。
他の著作などとあわせて読むと、香山さんの最近の方向性は、こんな感じです。
「若い世代が社会と上手くやっていけない状況は、本当によく分かるけれど、でもそれでも社会と向き合っていかなくちゃならないんだよ。私たちの世代は、そうやってきたんだもの」。
こう括ると、香山さんは、誤解です、と言うでしょうけれど、そういったメッセージが受け取れるのです。社会に向かい合っていかなきゃならないのは、たしかにそうだし、精神科医だからといって「がんばって」禁止というわけではないのですけれど。
さてこの本で述べられていること、香山さんでなければ出版され陽の目を、見ることは無いし、かといって彼女が書くと反発されてしまう。どうしたらええねん、と悩む内容なのです。 -
Posted by ブクログ
香山リカさんとは同い年である。
だからどうということでもないのだが、やはり時代の影響というものは無視できない気がする。同じ時に同じ社会情勢を見ているわけだし。
似たような感覚を持っているんだなと思う箇所がいくつもあった。
白黒つけるのが苦手、と述べているところは笑ってしまった。私もまさに白黒つけるのが苦手で、いつもなんとなく成り行きでごまかしつつ生きてきたからだ。
この人の書く物に救われたような思いがするのは、きっと彼女が外部に向けては力を抜いた姿勢で応対しているからなのだろう。
内面はどうなんだか、弟さんが語っているような「実は熱い女」なのかもしれないが、それが反転してクールなふるまいになっているようにも思える。
私は個人的に興味があったから面白く読んだけど、特にオススメという感じではないかな。