【感想・ネタバレ】なぜあの人は、仕事中だけ「うつ」になるのかのレビュー

あらすじ

職場において心の病で休職する人たちが増えている。その年齢層は、三〇代が約六割。彼らの特徴は、学歴は高く、まじめだが、やや自己中心的。そして、仕事以外の趣味には精力的で、休職中にパラセーリングの免許を取るために海外に出かけた人もいたという。この症状は、果たして病気なのか?本書では、時代の空気を鋭く読み解くことで定評のある精神科医が、急増中の「新型うつ」を分析する。著者がこの「フシギなうつ病」に気づいたのは十年ほど前であり、「30代うつ」と名づけた。それまでに多かった中年以降のうつ病と比べて、「私生活では元気」という特徴が顕著なのだ。なぜこのような現象が生まれたのか。それは今の三十代は、晩婚化、ニートなどの広がりとともにアイデンティティが育ちにくかったことも要因なのではないのか。数々の症例をふまえて、彼らへの対応や治療のあり方についても解説した注目の書。

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Posted by ブクログ

けっこう真面目な本だった。鬱の急増は80年代の鬱と表明すると昇進に影響したり周囲の目が憚れれるという状況から、「うつは心の風邪」キャンペーンもあり、だれもが生涯に1度はかかるかもしれない「風邪」みたいなものという認識の変化によって以前は自律神経失調症や肝臓病と本当ではないが嘘でもない診断をしていたのが鬱と診断されるようになったこと、SSRIのように新しい薬が開発されとりあえず投薬のために鬱という診断されたり、SSRIは広範囲な病態に効くので本来なら躁鬱病や不安障害などほかの気分障害が鬱と診断されたりすることなどがあるという。
また、とりあえず自己の核がなくて不安なひとが「殻」をもとめるために「うつ病」に飛びつくというのは、感覚的になるほどというものがあった。

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2016年08月15日

Posted by ブクログ

職場で気になることがったので、参考になればと思って手にとってみました。
いわゆる“新型うつ”の人との接し方で、自分が今すぐ何かできそうって感じにはならなかったけど、なんか少し慰めにはなりました。

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2011年10月17日

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