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Posted by ブクログ
◎若者論を類型別に明快に語る
テレビでもよく出てくる香山リカ先生の著書。2002年に書かれた本だが、あまり古さを感じさせない。
最近の若者が考えそうなことを、6つの類型に分けて、さらにその類型ごとに詳しく解説してくれている。たとえば買い物。買い物は自分で自分をほめるために行くイメージもあるが、買い物に行った先で「これ似合いますよ」ととりあえず言われているにもかかわらず気持ちよくなって購入してしまい、店を出た後に買わなければよかった、となるというのだ。
これ以外にもいろんな話が書いてあるけど、まさにその「現代の若者」の真っただ中にいる私にとっては目からウロコで、自分で気付いていなかったことや、後輩・友人の行動の原理もこれを読むとわかるような気がしてくる。
書かれた当時と微妙に違うこともあるかもしれないが、現代の若者論を学習し始めるにはよいツールなのではないか。
Posted by ブクログ
「若者」の心を、ここまで理解しようとしている、現に理解している大人がいるのかと感心した。
自分と異なる感覚を持った若い世代を理解するための気力と体力を惜しむあまり、若者を自らに馴染のあるやり方に無理やり押し込もうとする怠惰な大人のなんと多いことだろうか。
異質なものを受け入れ、理解し、さらに共生していくためには、非常な努力が必要なのだ。
職業柄、若者と密接に関わることが多いとはいえ、筆者にとっても現代の若者は「異質」な存在であろう。そういう異質なものを前にして、「これだからダメなんだよね〜」と責めるわけでも、はたまた「悪いのは若者じゃない、我々大人なんだ!」というような若者弁護に走るでもなく、静かで客観的なスタンスは保ちながら、しっかりと彼らの悩みや痛みに耳を傾ける、筆者の柔らかな精神性に共感を覚えた。
この本に問題があるとしたら、それは「ここで説明されている若者とは、香山リカ的な『若者』像に過ぎない」という点に尽きるのではないか。これを読めば若者の全てがわかる、と言ったら当の若者たちは(私自身も含めて)腹を立てるだろう。大切なのは完璧な説明が施されていることではなく、ここで指摘されている「法則」(「いつも誰かとつながっていたいの法則」「関係ないことにかまっちゃいられないの法則」「いつかはリスペクトしたい・されたいの法則」など)と、学校・笑顔・ジェンダーといったコラムの内容に、「たしかにそういう説明ができるかもしれない」、とハッと気付かされることだと思う。そういう意味で、この本にはなるほどなー、と思う所が多かった。
Posted by ブクログ
約10年前の書籍。イマイマな情報を提示している側面が強い書籍なので、若干に古めかしい点がないわけではないけれど、まだまだ前線で戦える本だと思います。高校入試なんかにもよく出題される文章ですね。
個人的には香山さんのことがあまり好きではないので、やや批判的な目で読み進めていたわけですが、それでもなお「使える」部分はあったなーという印象。
大きなくくりである「若者」が対象とのみ考えるのではなく、もっと具体的に「あいつ」が対象と考えた方がこの本の利用価値が増えるかも。「あいつはなんであんなことをするんだろう?」「あいつにアレをわからせるにはどうしたらいいんだろう?」ってな疑問を解くカギが入っているような入っていないような、そんな本でした。
あ、「自分と他人は違うことをわからせるには」という考察は面白かったので、特に記憶に残っております。
【目次】
まえがき
1 「確かな自分をつかみたい」の法則
2 「どこかでだれかとつながりたい」の法則
3 「まず見かけや形で示してほしい」の法則
4 「関係ないことまでかまっちゃいられない」の法則
5 「似たものどうしでなごみたい」の法則
6 「いつかはリスペクトしたい、されたい」の法則
あとがき
Posted by ブクログ
書かれている「若者像」と自分がほとんど重なる部分がなくて、これは自分と彼らのどちらが特殊なのだろう、と思った。僕もいちおう若者のはずなのだが。
分析の材料としているのが、若者の言動の一部だけを切り取られたものという印象が拭えず、もっと深い事例を欲しいと感じた。でもこれは本書の性質上難しいだろうから、「もっと知りたいという人は専門書に入ってみてくれ」ということと理解する。
各項目の最後で、「その若者をなんとかするために、まずは大人がこうならなくちゃね」という書き方をしているのだが、それがいちいち鼻につく。大人がいまの若者と付き合っていくための本だとするが、これを実際大人たちが読んでいくには、かなりの根気強さが必要なのではないか。
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