折原一の作品一覧
「折原一」の「倒錯のロンド 完成版」「遭難者」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「折原一」の「倒錯のロンド 完成版」「遭難者」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
早稲田大学第一文学部卒。1988年『五つの棺』でデビュー。『沈黙の教室』で第48回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。『冤罪者』、『異人たちの館』など数多くの作品を手がける。
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福島県と栃木県の県境にある通称〈六つ首村〉。その村ではかつて、七人が殺害される陰惨な事件が起こった。その事件を材に採った小説『六地蔵連続殺人事件』は大ヒットし、映画化もされ話題になったが、いまでは事件もその小説も忘れ去られつつある。自身の出生の秘密を知ったフリーライターの笹村克哉は、六つ首村へと向かうことになり――。
ということで、折原一さんの最新作は一冊で長編3、4作分はある、一度入ったらそう簡単には抜け出せない大迷宮。かつて大事件が起こった寒村に、事件の当事者と関係のある人間が踏み入れた時、さらなる惨劇が生まれる、というあらすじだけでわくわくしてしまう内容です。様々な作中作が差し込ま
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著名な推理作家の風野春樹は船の中で残したとされる口述テープには、彼が妻と編集者とスクーバダイビングに行った際の事故がきっかけで、生きるか死ぬかの極限状態でのサバイバル生活に強いられた出来事が吹き込まれていた。妻と編集者の関係を怪しんでいた春樹は、事故に彼らの悪意を感じ、恨みを募らせていく……。一方、別のところでは、ある夫婦の復讐心による私刑がはじまろうとしていた。ふたつの物語が重なり行き着く果ては――。
ということで、ラストでは著者の十八番とも言える大仕掛けが本作にも施されているのですが、そこまで至る経緯も大変楽しく、極限状況下の描写は緊迫感がありました。サバイバル小説的な要素の中に、こ
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寡作で知られ、現在はほとんど山奥の山荘で隠棲している大御所作家の田宮は、現在は作品がほとんど書けなくなり、評論活動に軸を置いていたが、ミステリー創作講座の講師の経験をきっかけに、ふたたび創作に取り掛かることになった。月刊推理社の新刊シリーズのラインナップのひとりとして加わることになった田宮は、『螺旋館の殺人』というタイトルで……。
ということで、本作は著者の初期作品のひとつ。第二部の章題を見て、にやり、としてしまうひとも多いのではないかと思います。自分自身も含めて、あらゆるものを使って、読者を翻弄していく。いつもながらその大胆で、鮮やかな技巧に惚れ惚れとしてしまう一冊でした。そのぶん、感