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前から読むか? 後から読むか? 前代未聞の果てしなきミステリ! ――日本海の孤島で起こる連続密室殺人事件(『首吊り島』)と都会の片隅で起こる監禁事件(『監禁者』)。2つの事件に巻き込まれた作家志望の男が遭遇する奇想天外の結末とは? 「倒錯」シリーズ完結編は前代未聞、前からでも後ろからでも楽しめる本。ぜひ読み比べを!
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Posted by ブクログ
『倒錯』シリーズの完結編。新津きよみが折原一の妻であることを知らないと面白さ半減。知らない人はいないですよね? 『首吊り島』という作中作、けっこうおもしろい密室ものです。前からも後ろからも読めて、ハッピーな読書体験でした。『倒錯』シリーズって、究極の自虐ネタって思うのですが、どんなもんでしょう?
前から読むか、後ろから読み始めるか… 一冊で二度美味しい作品。 時間を空けずに一気に読まないと頭が混乱してしまいます^^;
前から読めば孤島密室ミステリー「首吊り島」、後ろから読めば監禁ミステリー「監禁者」。2つを読んだ後、中央の袋とじを開けると。。。 折原氏の集大成とも言える叙述ミステリーの大作。
どこからが現実で、どこからが非現実なのか。 まるで境目のない終わりのないミステリーを目指したのかもしれないけれど、「首吊り島」が連続殺人事件を扱っている密室ミステリーだったのに対し、「監禁者」はまるで幻覚症状のある男の妄想のような物語になっている。 このアンバランスさが良いという人もいるだろうが・・...続きを読む・。 どうしても座り心地の悪さを感じてしまい、不安定な足場の上に立って揺らされているような気持ち悪さが残ってしまった。
画期的な構成の本。三部作の三冊目だとか。 楽しめたが、感想はまあまあ。 年齢によって感じ方が違うにかもしれない。昔なら星5つだったかもしれないが。
折原一の代表作とも言える、倒錯三部作の三冊目であり、 表からも裏からも読めるという趣向を凝らした一冊。 初読ということで、作中の勧め通り「首吊り島」→「監禁者」と読んだ。 片側のストーリーではわからなかったことが、読み進めて行くうちにもう片方で起きたことと徐々にリンクしていく。 するとどうだ...続きを読むろう。…余計に分からなくなる。 今は現在なのか、過去なのか。いま起こっていることが先なのか後なのか。 謎が解けるほど終わりのない物語の中に置かれるような感覚を抱いたところで2つの小説が終わる。 2作を読み終えたのち、2作の狭間にある袋とじ、「倒錯の帰結」を破り開く。 ははあ、なるほど。 これを書きたいがために2つの作品を繋げたのか。 そういえば、この書のタイトルは袋とじと同じ『倒錯の帰結』だったなあと巻末の解説を読んで納得。 とはいえ、袋とじの内容だけで話しが成立するか、というとそうではなく。やはり「首吊り島」「監禁者」に「倒錯の帰結」があって初めて一冊の『倒錯の帰結』が完成するのだろう。
前からは『首吊り島』 後ろからは『監禁者』 真中から『袋とじ』 が始まる異色な本。 倒錯シリーズの最後なので 他二冊を読んでから読むのが面白いです。 内容的には『首吊り島』が結構面白かった。 全体的に見ると『え・・・』って感じで 尻すぼみな感じで終わった感が。 何だか最後がいまいちよく分からんか...続きを読むった><
前から読んでも後ろから読んでもよいという 面白いつくりの本だが、前からよむ「首吊り島」だけで十分面白い。 逆に言えば「監禁者」や袋とじによってその価値を落としてしまったのではないかとも思える。 「監禁者」に関しては「倒錯の死角」を読んだ人にとっては 種のわかった手品を見ているようなもので ややしら...続きを読むけた感じがする。 そして「首吊り島」と「監禁者」のつながりに関しては 「首吊り島」での清水ミサ子の役割をもう少し大きくしなくては、 その山本安雄を首吊り島へ連れて行く理由が薄すぎて 有機的なつながりにならない気がする。 15年以上前に書いた「倒錯のロンド」と「倒錯の死角」の 登場人物を使って話を書きました、 で終わっている気がしないでもない。 そして袋とじだが、 それによって何か新たな驚きがあるかといえばそれほどでもなく、 「首吊り島」と「監禁者」でのあいまいな点を補っているにすぎない。 最後の落ちの「新見月代、にいみつきよ、にいつ……」は 楽屋ねたで、知らない人にとってはわけがわからないだろうし、 知っている人にとっては、やはりしらけるものであろう。 自身の出世作である「倒錯」シリーズだからと かなり力が入っていたのだろう、 「首吊り島」というそこそこのできの話を使ったために 「監禁者」において整合性つけるだけで精一杯、 袋とじにおいて「倒錯」シリーズとの整合性と落ちをつけるのに やはり精一杯な感じがしてしまうのだ。
表と裏、どちらからも読んで良いという趣向の凝らした作品。 そして袋とじになってる最後の作品を読んでおしまい。氏、らしいなぁ。 普通に読むと表の「首つり島」、裏の「監禁者」となる。 どちらから読んでも良いけど、純に読んだ方がわかりやすいかも。 とにかく面白い。 ラストは、少し気が抜けた感じがするけど...続きを読む、それを差し引いても 思わず先を読んでしまうこの引き込まれ方は、氏の持ち味。 氏の作品、入門には向かないかも。
孤島で起こる連続密室殺人(首吊り島)と東京で起こる監禁事件(監禁者)。両事件に巻き込まれた男が辿り着いた結末とは? 前からでも後ろからでも読める、ミステリィでは珍しい袋とじ付き文庫。実験的かつ意欲的な作品です 首吊り島の設定は所謂横溝ワールド。探偵の推理はロジカルとは言い難く、ほとんど直感に支...続きを読むえられてる印象なのが残念ですが、全体がロジックを許さない雰囲気ではありました。作者が書きたいのは読者への挑戦ではなく奇々怪々の乱歩ワールドなのかも。なので密室の謎も「そう来たか」と唸るほど捻った内容ではありませんでした。ただ、それを補って余りある構成の面白さがあります 監禁者は首吊り島とセットだからミステリィとして成立する話。これだけ読むとただのホラーというか都市伝説です。現実と虚構の区別がつかなくなる話は少なくありませんが、袋とじの存在がその効果を増している感じもありますね 袋とじの中身は無難な内容です。真相をハッキリ明示しないで締めても面白かったかも。逆に後書きが袋とじより良かったような… とにかく(いい意味で)ひねくれたミステリィスキーには楽しめる作品ではないでしょうか
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倒錯の帰結
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折原一
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