無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
折原一の代表作とも言える、倒錯三部作の三冊目であり、
表からも裏からも読めるという趣向を凝らした一冊。
初読ということで、作中の勧め通り「首吊り島」→「監禁者」と読んだ。
片側のストーリーではわからなかったことが、読み進めて行くうちにもう片方で起きたことと徐々にリンクしていく。
するとどうだろう。…余計に分からなくなる。
今は現在なのか、過去なのか。いま起こっていることが先なのか後なのか。
謎が解けるほど終わりのない物語の中に置かれるような感覚を抱いたところで2つの小説が終わる。
2作を読み終えたのち、2作の狭間にある袋とじ、「倒錯の帰結」を破り開く。
ははあ、なるほど。
これを書きたいがために2つの作品を繋げたのか。
そういえば、この書のタイトルは袋とじと同じ『倒錯の帰結』だったなあと巻末の解説を読んで納得。
とはいえ、袋とじの内容だけで話しが成立するか、というとそうではなく。やはり「首吊り島」「監禁者」に「倒錯の帰結」があって初めて一冊の『倒錯の帰結』が完成するのだろう。
Posted by ブクログ
前から読んでも後ろから読んでもよいという
面白いつくりの本だが、前からよむ「首吊り島」だけで十分面白い。
逆に言えば「監禁者」や袋とじによってその価値を落としてしまったのではないかとも思える。
「監禁者」に関しては「倒錯の死角」を読んだ人にとっては
種のわかった手品を見ているようなもので
ややしらけた感じがする。
そして「首吊り島」と「監禁者」のつながりに関しては
「首吊り島」での清水ミサ子の役割をもう少し大きくしなくては、
その山本安雄を首吊り島へ連れて行く理由が薄すぎて
有機的なつながりにならない気がする。
15年以上前に書いた「倒錯のロンド」と「倒錯の死角」の
登場人物を使って話を書きました、
で終わっている気がしないでもない。
そして袋とじだが、
それによって何か新たな驚きがあるかといえばそれほどでもなく、
「首吊り島」と「監禁者」でのあいまいな点を補っているにすぎない。
最後の落ちの「新見月代、にいみつきよ、にいつ……」は
楽屋ねたで、知らない人にとってはわけがわからないだろうし、
知っている人にとっては、やはりしらけるものであろう。
自身の出世作である「倒錯」シリーズだからと
かなり力が入っていたのだろう、
「首吊り島」というそこそこのできの話を使ったために
「監禁者」において整合性つけるだけで精一杯、
袋とじにおいて「倒錯」シリーズとの整合性と落ちをつけるのに
やはり精一杯な感じがしてしまうのだ。
Posted by ブクログ
孤島で起こる連続密室殺人(首吊り島)と東京で起こる監禁事件(監禁者)。両事件に巻き込まれた男が辿り着いた結末とは?
前からでも後ろからでも読める、ミステリィでは珍しい袋とじ付き文庫。実験的かつ意欲的な作品です
首吊り島の設定は所謂横溝ワールド。探偵の推理はロジカルとは言い難く、ほとんど直感に支えられてる印象なのが残念ですが、全体がロジックを許さない雰囲気ではありました。作者が書きたいのは読者への挑戦ではなく奇々怪々の乱歩ワールドなのかも。なので密室の謎も「そう来たか」と唸るほど捻った内容ではありませんでした。ただ、それを補って余りある構成の面白さがあります
監禁者は首吊り島とセットだからミステリィとして成立する話。これだけ読むとただのホラーというか都市伝説です。現実と虚構の区別がつかなくなる話は少なくありませんが、袋とじの存在がその効果を増している感じもありますね
袋とじの中身は無難な内容です。真相をハッキリ明示しないで締めても面白かったかも。逆に後書きが袋とじより良かったような…
とにかく(いい意味で)ひねくれたミステリィスキーには楽しめる作品ではないでしょうか
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸