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残雪の北アルプスで、若手会社員・笹村雪彦は所属する山岳サークルの登山行で足を踏み外し、滑落死を遂げた。だが山を愛した彼に捧げた追悼集は、死因に疑いをもった母親の行動によって、予想外な内容に……。登山届、現地地図、死体検案書など、詳細な記録を収録した2分冊の追悼集に込められた惨劇の謎とは何か? 大人気「――者」ミステリーシリーズ。鬼才の手腕が冴える傑作(2分冊組)を、1冊本に再編集して復刊!
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Posted by ブクログ
リアル ノンフィクションかと思うような書き方で緊迫感と現実性が増して、ドキドキしながら読み進められました。
追悼集や録音テープを使って面白い構成になっている。ただN子とSのくだりが曖昧で終わっているのでなんだかもやもや。 内容はそれほどだけど、発想が面白いので新鮮ではあったかな。
追悼集という形式だからこその臨場感は楽しめたし、著者が登山について綿密に取材したのだろうということも分かる。 ただ、内容としては、著者の伝家の宝刀叙述トリックはもはや使われているのかどうかすら危ういレベルであり、特に騙されたというわけでもなく、特に驚いたというわけでもない。 装丁が凝っているらし...続きを読むい単行本で読めばもう少し楽しめたかもしれない。
構成がちょっと変わっていて面白い。 北アルプスで滑落死した息子の慰霊登山に参加する母親。 死の原因は何だったのか?誰かが関わっているのか? 追悼集から謎を読み解いていく。
二冊の追悼集から成る小説。 単行本の発売時には、実際に箱入りの二分冊とした凝った作りの書籍にして発売されたらしいが、今回読んだのは文庫版(一冊にまとめられている)。 全編を占めるのは二冊の追悼集。 登山に興味もない、ましてや知識もない自分としては、最初、なかなか物語に入り込めなかった。北アルプスの...続きを読む細かい地名など聞かされてもイメージが湧かないし、登山用語などもチンプンカンプン・・・。 半分を過ぎたあたりから物語に入り込めるんだけど、これが、また、今まで読んできた折原一とはチョット異なる感じで・・・。 たしかに死人は居るんだが、そもそも自殺なのか他殺なのかも判然としないし、自殺にしても他殺にしても動悸が見えてこない。モヤモヤした感じを抱いたまま後半へ進むんだが・・・。 ラストは、ちょっと強引だよなぁ。 他の方も書かれているけど、この小説は単行本発売時みたいに、二分冊で読んだ方がリアルに感じる事が出来たかもしれない。野心的な試みだったと思うけど、文庫版でもその試みで出版して欲しかったなぁ。そうすれば、また違った読後感を味わえたんじゃないかと思う。 強烈な「折原マジック」を期待してただけに、やや肩透かしだった一冊。 ☆3個 背表紙~ 残雪の北アルプスで、若手会社員・笹村雪彦は所属する山岳サークルの登山行で足を踏み外し、滑落死を遂げた。だが山を愛した彼に捧げた追悼集は、死因に疑いをもった母親の行動によって、予想外な内容に・・。登山届、現地地図、死体検案書など詳細な記録を収録した2分冊の追悼集に込められた謎とは何か? 思うんだけど、文庫サイズで、登山届やら現地地図やらを見せられても、小さすぎて見えにくいんだよなぁ。 それに結局のところ、真相には登山届も死体検案書も関係なかったし・・・。 序盤、なかなか物語に入り込めず、中盤、かなり盛り上がったんだけど、ラストが強引なのがなぁ・・・。
日本ミステリ作家の中の職人の中の職人、彼の名こそ「折原一」 そんな職人作家の中篇、元々は山で非業の死を遂げたクライマーの追悼集からインスパイアされたとのこと。 文庫本を読んだが、初版は実際の追悼集を模した体裁をとっており、別冊を含めた2冊での出版だったとのこと。そのほうがまさに折原一っぽくて、文...続きを読む庫だと面白さ半減ってところだろうと思う。 個人的には安定の折原なので、伏線等の仕掛けも含めて、満足はした。ただ信者以外にはどうだろうか?誰もは楽しめる1冊とは言えるだろうか?まぁ自分は信者だからどうでもいいが… いやそれなりに存在する信者のためにも、折原氏には作風をブレることなく邁進していただきたい!と思う。まだ~者シリーズは未読がけっこうあるので読んでいきます。
山で遭難した青年に捧げられた2冊の追悼集から、謎が生まれる。 まぁ、ミステリーなので不慮の事故ではないわけで、登場人物たちがそこに気づくまでが、もどかしい。 つか、それでもちゃんと気づいていないし。いや、気づいたら事故そのものが成立しなくなるのか。 なんか、痛し痒しだな。 で、結論あり...続きを読むき、の話なのかなと。 事件の結論と、追悼集をそのままのせるという形式にするという形から始まった…ようするに企画か。 企画に振り回されちゃったかなって感じ。 一番は、一応主人公であろう遭難した青年の姿が不明確なことかな。まぁ、残った人がそれぞれに語るから人によって印象や、受け止め方が違うから仕方ないのだろう。でも、もうちょっと…。 ほんと、もうちょっとなんとか、って感じでした。 うん。
山での遭難者に対する追悼集の形式で書かれた山岳ミステリ。 父を山で失い、長男、母と続く遭難。 単なる事故なのか、自殺なのか、真相に近づけるのか。 前半、後半に別れているが、後半はテンポ良く一気に読めます。
『異人たちの館』に続き、折原作品十作目。実際に起きた事件を参考にした“ —— 者”シリーズ。山岳ミステリィ。いろんな事件が合わさり、一番重要な雪彦、時子両殺人事件が隠されていた。折原さんらしい作品でした^^ 星三つ半。
うーん…… 結局母が転落した時に複数人が聞いた「復讐してやる」という声は何だったのか、N子とSは野島さんと五十嵐さんだったのか? N子とSの話で引っ張った割にはそこをはっきりさせないまま終わり消化不良。付き合ってた過去があるのにN子冷たすぎ……。 真相は真相でまあどうでもいいというか、最後の無理...続きを読む矢理ハッピーエンドな感じも白けた。 装丁は非常に凝っており、一冊目を読んだ段階では非常に面白かっただけに二冊目のガッカリ感が残念だった。
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折原一
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