【感想・ネタバレ】六つ首村のレビュー

あらすじ

フリーライター・笹村克哉のもとに、義理の姉と名乗る女がやってきた。笹村は北関東の奥地に佇む「六つ首村」の名家・白兼家の後継者候補であり、30年前の連続殺人事件を生き延びた張本人だという。村を訪れた笹村は白兼家の秘密を探りはじめる。一方、並行して恐るべき殺人計画が……。連続殺人事件の再現ドラマをめぐって、さまざまな人間たちの思惑が絡み合い――。奇才・折原一が横溝正史に捧ぐ、渾身のダーク・サスペンス。

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Posted by ブクログ

 福島県と栃木県の県境にある通称〈六つ首村〉。その村ではかつて、七人が殺害される陰惨な事件が起こった。その事件を材に採った小説『六地蔵連続殺人事件』は大ヒットし、映画化もされ話題になったが、いまでは事件もその小説も忘れ去られつつある。自身の出生の秘密を知ったフリーライターの笹村克哉は、六つ首村へと向かうことになり――。

 ということで、折原一さんの最新作は一冊で長編3、4作分はある、一度入ったらそう簡単には抜け出せない大迷宮。かつて大事件が起こった寒村に、事件の当事者と関係のある人間が踏み入れた時、さらなる惨劇が生まれる、というあらすじだけでわくわくしてしまう内容です。様々な作中作が差し込まれ、様々な視点が入り乱れる、という複雑な構成をしつつも、読む手が止まらず、意外な方向へと着地する。最後までどう転ぶか分からない、そんな意外性のある展開がいつも魅力的な著者の作品の中でも、すごく好きな作品でした。

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2025年11月26日

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