井上ひさしの作品一覧
「井上ひさし」の「にほん語観察ノート」「井上ひさし自選ユーモアエッセイ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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上智大学仏語科卒。『吉里吉里人』で第2回日本SF大賞、第33回読売文学賞(小説部門)、第13回星雲賞(日本長編部門)を受賞。『ドン松五郎の生活』がTVアニメ化、実写映画化された。『ブンとフン』、『グロウブ号の冒険 附ユートピア諸島航海記』、『野球盲導犬チビの告白』など多数の作品を手がける。
Posted by ブクログ
1984年刊。
谷崎、志賀、川端、三島、野間、鶴見、丸谷……。井上ひさしがいろんな文章読本を読みながら、文章について考える。いわばメタ文章読本。
随所で出てくるのは、格調の高い文章を重んずる三島由紀夫。メインターゲットはこの読本。たとえばオノマトペ。三島は、鷗外がオノマトペを極力使わなかったので、文章が格調高いものになったと主張するのだが、井上は鷗外が効果的にオノマトペを使っている例をいくつもあげている。
認識や記憶のプロセス、注意容量、短期記憶のスパンなどの点から、文章を考察している章はみごと。当時の専門的な研究者(認知心理学者)でも、ここまでわかりよくは書けないかも。
丸谷才一の文章読本に
Posted by ブクログ
遠野旅行をした折、土産店で本書を購入。安野光雅のカバー画もよい。
旅を終えてからも遠野の箱庭的魅力をじんわり味わえる、いい物語。「新釈」というのは言い得て妙で、遠野物語を下敷きにしつつもまっさらの物語世界を構築していて夢中で読んでしまった。
際どいお話ばかりなので(1話目がいきなり下ネタオチで、こりゃあすごいなと思ったら回を重ねるごとにそのすごみが増して、二重に驚いてしまった)、お子様にはあまり勧められないが、遠野で語り継がれていた民話も本来はこれくらい生々しいものだったのだろう。エリート官僚・柳田國男の味付けで文学性が増し、今は子ども向け絵本も出ているくらいだが。
遠野物語の中では私は
Posted by ブクログ
読めば分かるこのすごさ!
こんなにゾクゾクする連続短編小説、読んだことないです。(ただ私、読書量そんなに多くないのですが)
プロローグとエピローグを除き、11の短編それぞれバラエティーに富んでいて、手紙の形式をとっているのが特徴。手紙文に溢れる人間模様が濃厚です。男女間のドロドロとした残酷な部分、「ALWAYS 3丁目の夕日」的な、昭和の郷愁を誘う部分が入り混じり、そこにひねりが加えられ・・・・
次にどんな話がくるのか知りたくて、最後の方はノンストップでした。短編ごとにエッと驚くようなオチがあり、エピローグでまた、驚きの結末が待っています!