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とらわれの夜
30日間ベッドをともにすること……。ピアニストのジリアンは脅迫されている父を救う為、ハンターの元を訪れる。助手として父の研究室にいたハンターは、ジリアン初恋の相手でもあった。彼がそんなことをするはずないと信じるジリアン。しかしハンターは昔とは別人になっていた。 戸惑いと甘い官能の夜が幕を開ける……! -
愛を約束された町
ウェストン家のサヴァンナほど気立てのいい娘はほかにいなかった。花や動物をこよなく愛し、人にはいつもやさしく接する。だが、両親が鉄砲水でなくなり、弟が遺産を独り占めして失踪して以来、サヴァンナと兄のグレイディの生活には暗い影が差すようになった。そんな生活の中で、サヴァンナは薔薇の栽培に慰めを求めた。今日も、兄に行くことを禁じられているゴーストタウンまで珍しい薔薇をさがしに行ってきたところだ。その帰り道、トラックが故障して困っているカウボーイ、ラレードと出会った。持ち前の親切心から、ラレードを自分のトラックに乗せたサヴァンナは、彼が薔薇に詳しいと知って、おとなしい彼女には珍しく話をはずませた。そして、ラレードが仕事にあぶれていると知り、兄の大反対を押しきって、彼を雇うことにした。そう、それが、内気なサヴァンナが変わりはじめるきっかけだった。 -
ミスター・ミリオネア
「一人の男性としてのあなたが好きなの」ケイトは震える声で、マイケルに告げた。そして胸が張り裂けそうな思いで、目をそらす彼を見つめた……。ボスのマイケル・ホーキンズとふとしたことから一夜をともにしてしまったのは二カ月前。それまで、彼がケイトに目を留めたことはなかった。彼女のほうはといえば、三年間ずっと彼に思いを寄せていた。だからこそ、あの夜、自分をただの有能な秘書としてではなく女性として見てくれた彼に、淡い期待を抱いてしまったのだ。だが翌朝、マイケルはうろたえた様子で彼女に詫び、さっさと仕事だけの関係に戻ってしまった。でも、私にはできない。ケイトはこみ上げる吐き気を抑えた。元の関係に戻れない理由もできてしまったのだから……。 -
恋は誤解から
★男性の正体に気づいたとき、彼女はその場に凍りついた。★チャティーは、妹の恋人マーク・キーネンに会う必要があった。現在、妹のおなかにはマークの子供がいる。突然妹の前から姿を消してしまったマークを捜しあて、この事実を伝えなくてはならないのだ。チャティーはひとりマークの故郷へやってきた。そこで彼女は魅惑的な男性と出会う。彼はキーネン家で働いていると言い、チャティーがマークの恋人だと勘違いしたようだ。従業員にしてはやけに傲慢な態度で、冷たい視線を向けてくる。チャティーが彼の正体に気づくのは、それから数時間後のことだった。 -
地下室の令嬢
地下室で暮らすわたしを救うためにあなたは結婚を申し込んだの?“管理人兼ハウスキーパーの職に応募いたします”両親を事故で亡くし、何不自由なかったアラベラの生活は一変した。切実な思いを込めて書いた手紙のおかげでようやく見つけた職は、病院の地下室に住んで、待合室や診察室の掃除をしたり、患者やスタッフのために玄関のドアを開け閉めするのが主な仕事だ。部屋を飾り、おいしい料理を作って小さな幸せに浸るアラベラの姿は、タイタス・タヴェナー医師にはけなげなシンデレラにしか見えない。独身の彼に周囲は盛んに女性を紹介するが、退屈な相手ばかりだった。けれど、ときどき地下室を訪れるうちにタイタスの中で何かが変わった。愛してるわけじゃない。だが、アラベラと結婚すればうまくいく。突然のプロポーズをアラベラは静かに受け入れた。でも、愛のない結婚が本当にうまくいくのだろうか。 -
やさしい闇
派遣会社で働くローラに、とある富豪の城での仕事が舞いこんだ。城主リチャードは先日前妻を亡くしており、幼い娘を引き取ることになったため子守を頼みたいのだという。彼は事故で顔に大怪我を負って以来、隠遁生活を送っていて、ここ数年、その姿を見た者は誰ひとりいないらしい。実際、城での仕事が始まってからも会話は常にドア越し。リチャードは一向に姿を現さず、娘にすら会わないと言い出した。これでは父を頼りに城にやってきた少女がかわいそうだ……。ローラは決心した――なんとかして彼を孤独の闇から出そうと。 -
愛の使者のために
友人の出産祝いで産婦人科医院を訪れたジャックは、そこで思いがけず、かつての恋人ニーナと鉢合わせした。8カ月前、ジャックの子供嫌いが原因で二人は諍いになり、口論の末、ニーナは彼のもとを去っていったのだ。忘れられずにいた最愛の人を前にしてジャックは呆然とするが、一方のニーナは何も言わず、怯えた様子で彼の脇を過ぎていく。なぜニーナがこんな場所に? しかも、入院患者の服を着て。まさか……ある可能性が頭をよぎり、彼はニーナを追いかけた。一度は失ってしまった大切なものを、その手に取り戻すため。 -
社交界の評判
忘れもしない17歳のあの日、へスターは社交界を去った。スキャンダルになった事件そのものよりも、ダンガラン卿の一方的な非難が何よりも彼女を傷つけた。兄の友人で、優しい彼にひそかに恋していたのに……。最後に彼に言われた侮辱の言葉を思い返すと、今でも腹立ちと恥ずかしさで頬が熱くなる。あれから6年が経ち、へスターは両親に説得されて、再び社交界に足を踏み入れようとしていた。でも、夜会に行けば必ずダンガラン卿に会う。そのとき、わたしは平気でいられるだろうか? -
妻という名の契約
なんという偽善者!スティーヴンの葬儀にぬけぬけと現れたガイを見て、フランチェスカは激しい怒りを覚えた。スティーヴンの兄であるにもかかわらず、重い病に倒れた弟を見舞いにさえ来なかった男。3年間、スティーヴンと暮らしてきたフランチェスカは、ガイの冷たい仕打ちを決して許すまいと心に誓っていた。だが、スティーヴンの遺言はそんな彼女の決心を打ち砕いた。信じられないことに、彼はガイにこう頼んでいたのだ。“フランチェスカと結婚し、一生彼女を守ってやってほしい”と。 -
愛にさすらう
リー・マーシャルの望みは、まにあううちに結婚して子どもを産むことだった。愛を知らないまま、家族の世話に捧げた青春。決して若くない彼女にとって、結婚相手の条件は、ときめきよりも生活の安定のはずだった。ジャッド・バーネットは大規模なホテル・チェーンの経営者だったが、3年前に一人息子を事故で失って以来、自暴自棄になっていた。仕事を優先し、息子との約束を破った日に事故が起きたのだ。リーとジャッドのふたりは、運命に導かれるように出会い……。 -
十津川警部の挑戦<新装版>
20年も前に警視庁捜査一課の刑事だった父親が、勤めていた会社を退職して、「小樽へ行く」との置き手紙を残して失綜してしまった。心配した一人娘は、十津川警部の制止を振りきり、<がんがん部隊>という意味不明のメモを頼りに、父を探しに小樽へ飛ぶ。だが、そこでわかったのは、父が昔に起きた何かを調べに来たらしい、ということだけ。父が会いに行ったと思われる老婆が、謎を解くカギを握っているかもしれないと訪ねたときには、老婆はすでに首を吊って死んでいた。いったい何が起きているのか、父親は連絡もないまま帰ってこない。十津川が案じていたのは、その警察OBの失綜ばかりではなかった……。 -
答えられそうで答えられない語源
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ベストセラー「読めそうで読めない間違いやすい漢字」の著者が贈る、日常的に使っていながら語彙・語源については説明することができない言葉を約600語集め、クイズ形式でわかりやすく解説。「おくびにも出せない」のおくびとは?/「ケンもホロロに断られた」のケンって? ホロロって?/「元も子もない」の元とは? 子とは?/「モッケの幸い」のモッケって何?/二十歳をなぜはたちという? などなど知っていそうで知らない日本語を掘り下げます! -
氷のハートがとけたら
マーク・ハナフォード--1代で国内最大のエンジニアリング会社を築き上げた億万長者。そして、私を地獄のような毎日から助け出してくれた、たったひとりの王子様--かつての恩人マークが家政婦を探していることを知り面接会場を訪れたシルビー。しかし再会した彼は“氷のハート”の名に相応しい冷酷な億万長者へと変貌を遂げていた。マークにあの頃の温かな笑顔を取り戻してほしい…シルビーはハナフォード家の住み込み家政婦として純粋な愛情を傾けるけれど…? -
南十字星に抱かれて
映画会社で働くグレースは、新社長のミッチに反感を抱いていた。お金にものを言わせて会社を乗っ取るなんて!だから彼とふたりでロケ地を探しに行くときも、決して気を許したりしないと決めていた。だが大自然を探索するうちに、グレースは彼の意外な一面に触れる。一見傲慢そうだけど、本当はやさしい人なのかしら?そう思った矢先、思わぬ事故で車が燃えてしまった!周囲は荒野に囲まれ、夜空が広がる今、互いの力をあわせるしかなくなり…!? -
仕組まれた情事
【最終ページにあとがきが付いて再登場!作品の登場人物や漫画家の素顔に迫れる1ページを最後までお楽しみください。】記憶を失った美しいイヴ。君の期待に応えられなくて残念だが、僕たちの再会は偶然じゃないんだ――事故で記憶を失ったイヴの前に現れた見知らぬハンサムな男性。大企業のCEOの彼は自分の恋人でお腹の赤ん坊の父親なのだという。けれどその瞳の奥に一瞬見せた冷たい眼差しに怯え、イヴは反射的に彼のキスを拒絶してしまう。私たちは愛しあっていたはずなのになぜ!? 孤独感に押しつぶされそうな彼女はまだ、彼のやさしい言葉に隠された復讐心に気づいていなかった…。 -
愛と指輪の重さ
19歳の姪が旅先で突然結婚!? 彼女は大学の奨学金も得て、人生もこれからなのに!ネルは急遽スペインへ飛び、姪の相手ルイスと面会する。ところがその男性は、同じ名前だという従兄だった。途方に暮れるネルに彼は「病気の祖母の前で婚約者のふりをすれば、ふたりの居場所を教えよう」と提案する。こんな傲慢な人と偽りの婚約なんて、冗談じゃないわ!けど、姪たちの行方は見当もつかず、彼を頼るしかない。やむなくネルは彼の家に代々伝わる指輪をはめた--。 -
結婚は誰のために〈情熱の国の人II〉
伯爵と結婚した姉に会うため、ブエノスアイレスを訪れたゾーイ。迎えに来てくれた義兄の友人ラサロのヘリに乗るが、とたんに彼の態度は豹変した。「静かにしろ。言うとおりにしていれば何も心配することはない」。これは誘拐だわ…!!街から隔絶された豪邸でとらわれの身となってしまう。彼の目的は伯爵家への復讐。そして、それには複雑に入り組んだ彼の出生の謎がからんでいて--。卑劣な誘拐犯のはずなのに、彼の銀色の瞳に浮かぶ孤独にゾーイは心ひかれてしまい…!? -
再会は涙とともに
誇り高きケルトの血をひくアイルランドの大富豪フリンと、貧しい農場労働者の娘ケイトリンの恋物語を祝福してくれる人は誰もいなかった。それでもふたりはお互いの存在さえあれば幸せだったが、ある日ついにケイトリンはフリンの母の心ない言葉に絶望し、すべてを捨てて故郷を去った。そして四年半後-彼女は父の葬儀のためにやむを得ず帰郷した。帰ってきたからにはフリンとの再会は避けられない。彼に告げなくてはいけない秘密を思うと、ケイトリンの心は沈んだ。 -
冷たい伯爵【あとがき付き】
【最終ページにあとがきが付いて再登場!作品の登場人物や漫画家の素顔に迫れる1ページを最後までお楽しみください。】天才ピアニストのアビーは父と音楽のためだけに生きていた。呼吸をするように鍵盤をなぞり、風を感じるように拍手を受ける。だが、それも彼女にとっては空しいだけだった。この心の渇きは何? しかしある夜、いつもと違う熱い視線を感じたアビーは行動に出た。ひとりバーに入り、そこで先ほど熱い視線を投げかけた男性、リュックとともに楽しい時間を過ごす。そして誘われるまま一夜を過ごしてしまう…。この出会いが、彼女の人生を変えるとは知る由もなかった。 -
秘めた愛の行方
パーティの夜、フェイスは資産家の次男コールと熱い一夜を過ごした。しかし翌日、コールは突然彼女の前から姿を消してしまっていた。コールの子を身ごもったことに気づいたフェイスは途方にくれ彼の兄テッドとの結婚を決意するが…。9年後、テッドが交通事故で亡くなるとコールが再び彼女の前に姿を現して…!? -
秘密の妻
施設育ちのロージィは実の父アントンに発見され、短い間だが親の愛を知る。が、彼が急死。悲しむロージィの前に父の養子コンスタンティンが現れた。遺言により彼が遺産を受け取る条件に、ロージィとの結婚が挙げられていたのだ。養父の愛人と信じ込み冷たい態度をとる彼と、ロージィは結婚せざるを得なくなり…。 -
愛は時空を越えて
6年前、夫と子供を事故で亡くすというつらい経験をしたメアリー。ふたりの死に責任を感じて自分を責めつづける日々を送っている。ある日、メアリーは気まぐれに見慣れないアンティークショップに入ってみた。ショーケースのなかの指輪に目が留まる。なぜか心惹かれて指にはめてみると、突然意識が失われた。気がつくと、目の前には亡くなったはずの愛する夫と娘の姿が!!なぜか彼女は事故にあう前の生活に戻っていたのだ。神様!いったいこれはどういうこと!? -
孤独な富豪
イギリスに帰国する直前、ホリーは荷物のなかに自分が模写した細密画のオリジナルを発見した。とんでもない犯罪に巻きこまれた…信じていた男性にだまされたのだ!ローマ行きの列車に飛び乗ったものの、とっさに逃げこんだ1等車のコンパートメントには、鋭い目をした判事マッテオがいて、ホリーが警察に追われる身であることを即座に見抜いた。だがなぜか彼はホリーを警察には渡さず、自分の屋敷に連れ帰った。パスポートも取りあげられ、不安な日々が始まった! -
誘惑の森
エイミーは素直さがとりえの社員食堂の料理係。ある日、慰労パーティーで海辺の社長宅に招かれるが、広い庭で道に迷い、庭師とでくわした。およそ庭師らしからぬ傲慢な男性で、客であるエイミーにひどく無愛想にふるまう。エイミーは腹を立てながらも、彼に妙に強い印象を受けた。一方、「君の会社の会長だ」と言えず、つい庭師だと身分を偽ってしまったラファエルは、新鮮な驚きを覚えていた。彼女はふだん財産目当てに言い寄ってくる女たちとは大違いだ、と。 -
せつない秘密
大女優レイチェルから、自分の伝記を書いてほしいと依頼されたレオニー。伝記を出版した実績はあるものの、なぜレイチェルが自分を選んだのかさっぱりわからない。そしてその迷いをさらに深めるのは、レイチェルの息子ルークの存在だ。大女優が結婚せずに出産したと、当時はまさに一大スキャンダルだったのだ。ルークはなぜかレオニーの妨害ばかりする。反発を覚えながらも、その冷たいグリーンの瞳に惹きつけられたレオニーは、ついに仕事をひき受けることにしたが…? -
キプロスの花嫁
「あの島でわたしの新しい人生が始まるんだわ…!!」そう期待に胸ふくらませ、ケィティが向かった先は恋人の故郷“キプロス島”。しかし空港に現れたのは恋人のいとこ、クリストス・コンスタンティン。彼の冷酷な言葉が彼女を悲しみの底へ突き落とす。「いとこの結婚式をだいなしにするつもりならイギリスに帰ってくれ」どういうこと!?本人に確かめたいのに彼は連絡先も教えてくれない。ケィティはやむなくクリストスの監視下で看護師として働くことになったが…。 -
シークのプロポーズ
取材ののために、砂漠の国カムタンシンを訪れたフォトジャーナリストのサラ。この国の王族、シーク・カルンを隠し撮りしたところ、なんとスパイ容疑で逮捕されてしまう!カルンに釈放を求め抗議するサラ。だが、彼は漆黒の瞳を光らせ言い放った。「事態をうまく収めるには私たちは一刻も早く結婚しなければならない」。 -
翡翠色の情熱
人気レポーターのアリアンは美しい大豪邸を訪れた。取材相手は経済界の大物で、圧倒的な存在感のあるマノロ。元夫から執拗な嫌がらせを受けていたアリアンは、そのまま彼の屋敷に留まることになった。マノロは互いの利益のために、彼女へ契約結婚を申し出た。愛のない結婚なんて…!憤るアリアンだったが、マノロが元夫から本気で守ってくれていると知って…? -
薔薇はつぼみのまま
「妹を誘惑するなんて許せないわ!」。ジョアンの妹が、勤務先の社長ブラッドから出張の同行を求められた。しかも愛人として!ジョアンは直談判するためブラッドに会いに行くが、そこで思わぬ事態となる。妹の代わりにジョアンに愛人になれというのだ。不安を抱きつつも、セクシーな彼の甘い誘いに抗えなくて!? -
いつわりの結婚式
「起きろ、ここを出るんだ」午前3時。内乱の起きているヨーロッパの小国ダルマティア。ジャーナリストのケイティはホテルで休みをとっていた。グレアム…あなたが何故ここに?突然、銃声、爆発音が響く。彼に助けられたのはもう何度目になるだろう。彼は何者なの?その上、偽の結婚式を挙げる事になるなんて!? -
ハーレムの花嫁
16世紀半ば、イングランド貴族令嬢エレナは地中海を航海中に海賊にさらわれてしまう。行き先は奴隷市場。絶望するエレナだが…。「その娘、私が買おう」彼女を買ったのは政府高官の子息、傲慢で危険な魅力に満ちたスレイマン。さらに彼はエレナをハーレムに閉じ込めてしまう!「あの美しい男の慰み者になるなんて!」脱走を決意するエレナだが…。 -
苺と骨 大東亞戦争悲話完全版
今も忘れてはならない。昭和の時代に起きた大東亞戦争を生き抜いた人々の物語。 足掛け5年の歳月をかけ、武野繁泰が描きおろした入魂の1作。 -
守銭奴
徹底した守銭奴アルパゴンを主人公にしたモリエール晩年の喜劇。今日では「タルチュフ」についで最も上演回数が多い。「泥棒、泥棒!」で始まる第四幕の最終景は、金貨を盗まれて狂乱するアルパゴンの一人芝居の見せ場で、主人公は、観客に訴えかけ、観客の視線、観客の笑いに恐怖を抱く。モリエールはここで劇場全体を舞台空間にしてしまっている。 -
タルチュフ
宗教を食い物にする偽善者タルチュフにすっかり篭絡され、イカレてしまったオルゴンは、極度の思い込みから自己中心主義のとりこになって、一家の全員を苦しめるが…コメディ・フランセーズですでに三千回以上の上演回数をほこるモリエール屈指の力作。 -
メグレ警視のクリスマス
ミステリであれ、純文学であれ、外国の作家たちは一生涯に一度はクリスマス・ストーリーを書く。エラリイ・クイーンによれば、クリスマス・ストーリーにはいくつかの約束事がある。「子供を登場させる」ことと、「奇蹟がなければならない」ことだ。『メグレ警視のクリスマス』にも子供が登場し、小さな奇蹟も起こる。『メグレのパイプ』では、メグレ夫人が十年前の誕生日祝いに贈ってくれたメグレのもっとも好きなパイプが盗まれる。毎日、メグレはオフィスのなかをさがす。帰宅しても、不機嫌で、ほとんど口をきかない。メグレがそのパイプを見つけるのは、捜査中の事件の犯人を逮捕したときであった。シムノン自身がもっとも愛している中編。 -
海底二万リーグ
次々と報告される海の「怪獣」の正体を明らかにすべく、アメリカは巡洋艦エイブラハム・リンカーン号を派遣する。フランスの海洋生物学者アロンナクス教授は正式な招待をうけて、それに乗り込む。同行するのは召使いの若者コンセイユだ。艦にはカナダ人のモリ撃ちの名手ネッド・ランドもいた。「怪獣」の正体はほどなく明らかになったが、それに気づいたとき、3人は鋼鉄製の「怪獣」の腹のなかへと引きずり込まれた。「怪獣」は見たこともない潜水艦で、ネモ(誰でもない)という名の艦長がその指揮官であった。艦長はいぶかる3人を深海の散歩に歩につれだす。ヴェルヌの「驚異の旅」の代表作。 -
グラント船長の子供たち
SFの始祖として知られ、冒険小説の第一人者として知られるジュール・ヴェルヌの「驚異の旅」シリーズ第5作。スコットランドの貴族グレナヴァンはふとしたきっかけから冒険家グラント船長の船が遭難して船長が消息を断ったことを知り、残された姉妹メァリとロバートを連れて捜索にのりだす。だが、さしあたりの手がかりは南米のパタゴニアしかない。老練な航海士オースティン、料理長オルビネット、グレナヴァンの従兄弟で沈着なマクナブズ少佐、まちがって乗船し冒険旅行に出ることになったが、該博な知識で協力する天衣無縫の地理学者ジャック・パガネル…果たしてグラント船長はどこかに生きているのか? -
即興詩人
童話作家として有名なアンデルセンの手になる、抒情あふれる長編小説。ローマの片隅の貧しい家に生まれたアントニオは、即興で詩をつくってみせる即興詩人になることを夢見る。そんな彼の才能をかってくれる名家出の嬉しい友人もできたが。……ローマの謝肉祭、復活祭のなかで起こる歌姫アヌンツィアータをめぐる思いもかけない事件がアントニオを巻き込む。ローマを逃れてナポリへ、ポンペイへ、ヴェズヴィオ火山へ、ペストゥムの神殿では不思議な盲目の少女と出会う。再びローマを通ってはるか彼方のヴェネツィアへ。そして運命の糸は再び「歌姫」との出会いをもたらす。詳しいイタリア旅行案内としても楽しめる一冊。 -
幸福手配師パーカー・パイン
「あなたは幸福ですか? 幸福でないかたは、 パーカー・パイン氏にご相談ください」と新聞に広告を出し、この通りの文句を入れた名刺を持ち歩くパーカー・パイン氏。だがこれは慈善事業ではなく、正真正銘のビジネスなのだ。さまざまな悩みを抱えた人物が訪れる。氏はたちどころに核心をつく質問をして、直ちに処方箋を見つけて提案する。これこれの金額でいついつまでにあなたを幸福にしてあげますと言い切るのである。むろん前金でいただく。だがもし失敗すれば返金しますと申し添える。氏は有能な専属スタッフを使って、直ちに「幸福を手配する」…氏は有能な素人探偵でもある。 -
青蛙堂鬼談
青蛙堂(せいあどう)主人から案内が来て、行ってみると、「実はこのような晩にわざわざお越しを願いましたのはほかでもございません。近頃わたくしは怪談に興味を持ちまして、ひそかに研究しております。つきましては一夕(いっせき)怪談会を催しまして、皆さまの御高話を是非拝聴いたしたいと存じておりましたところ、あたかもきょうは春の雪、怪談には雨の夜の方がふさわしいかとも存じましたが、雪の宵もまた興あることと考えまして、急に思いついてお呼び立て申したような次第でございます」ということで、一席ずつ怪談話を披露することに…綺堂の怪異談12編。 -
鏡の国のアリス
鏡の裏側の世界、チェスの動きをする世界へ旅するアリス。ハンプティ・ダンプティ、ライオンと一角獣など、異次元世界の生き物と接しながらポーンからクイーンへと成長するアリスを描く「不思議の国」の続編。
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