佼成出版社作品一覧
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5.02011年の東日本大震災で、大津波に襲われた宮城農業高校。 教師らは生徒を全員避難させたあと、大切に育ててきた牛の命も救おうと、津波の到来直前に牛舎へ向かいます――。 牛たちは津波に何キロも流されながらも、奇跡的に生き残ったのです。 勇気ある行動が起こした奇跡と、その後、校舎や施設がすべて流され授業もままならない状況で、牛のコンテスト「共進会」に挑戦していく高校生たちの姿を描いた、感動の物語。
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-傾聴カウンセラーである著者は、いじめから不登校になった、わが子の声を聴きたくてカウンセリングの勉強を始めます。 それなのに、「家族にはカウンセリングできない」ことを知り、愕然としてしまいます。 でも、「カウンセリング」はできなくても、「傾聴」はできるのです! 「傾聴」とは、「相手の中に答えがあることを信じて、全肯定で話を聴く」こと。 問題解決を目的にしません。アドバイスもジャッジ(否定)もしません。 それだけで何が変わるのでしょうか? 「子どもとの関係がうまくいかない」「子どもが何を考えているかわからない」 ──そんな悩みを抱える方へ。 本書では、子どもの心を聴く方法のすべてをお伝えします。
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-日本近現代文学評論の大御所による渾身の「戦後文学の読書ガイド本」。全部で 105 人の作家と、その作家を象徴する文学作品1点を取り上げ、2ページで解説する。作家の生い立ちや思想形成、作品が執筆された社会背景などを踏まえながら、作品を端的に読解し、一冊を通して 80 年の戦後日本の歩みと実像を浮き彫りにするとともに、「昭和から平成の文学が果たした役割と、未来への可能性」を考えさせるものとなっている。特に平和・反核・人権などを考えさせる作品に着目し、被爆者や在日韓国朝鮮人、沖縄の人々などの「小さな声」「声なき声」を文学によって記録した作家たちの作品を敬意を込めて取り上げられている。 読書離れが言われて久しい昨今、その理由の一つには、「何を読んだらいいのか分からない」という悩みがあるかと思われる。そこで本書は、「今こそ読まれるべき秀作」を厳選し、若い世代の読者には戦後文学作品との出会いを、壮年から戦後世代の読者には「あのころ読んだ、あの作品」との再会をもたらしてくれる。 ところで、なぜ「現代日本文学」ではなく「戦後文学」なのか――。それについては、のちにノーベル文学賞を受賞する大江健三郎氏が、1986 年に行った講演「戦後文学から新しい文化の理論を通過して」の中で次のように語っているところに、その答えがある。 〈文学の役割は――人間が歴史的な生きものである以上、当然に――過去と未来をふくみこんだ同時代と、そこに生きる人間のモデルを作り出すことです。日本において、近代・現代の文学は 100 年を越える実績を持つわけですが、個々の文学者の、時代から突出した達成ということはあるにしても、一群の作家たちが、あきらかな文学的潮流として、日本の近代・現代文学の歴史に、同時代とそこに生きる人間のモデルをはっきり提出したのは、戦後文学とわれわれが呼ぶ一時期においてでした。〉 本書で取り上げられている戦後文学作品( 105 作品)は、著者の 50 年にわたる近現代日本文学研究者および文芸批評家としての経験を基に選んだものであり、本書もまた、「生きる人間のモデル」が満載された一冊である。
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-本書でいう「お迎え」とは、臨終において仏が、あの世から出迎えにくる、「ご来迎」という意味をさしている。平安時代には1052年から末法の時代に入るという考えが広まっており、死と隣り合わせのすさんだ現実に、人々は不安を掻き立てられた。大地震や台風、疫病、戦など混乱が度重なったことを受け、人々は極楽に救いを求める。極楽浄土を模した平等院などの寺が建てられ、来迎図が描かれるなど、次第に極楽浄土に往生できるという浄土教が広く信仰され、人々は心の安寧を得られるようになった。 しかし、近代以降の日本は、科学の発展や西洋文化の浸透により、浄土教への信仰心や信頼感が揺らいでいった。現代を生きる私たちは、死んでもお迎えはこない、お迎えの思想は信じない、という現実的な認識になっているのではないだろうか? 本書では、お迎えの信仰の起源から衰退した経緯、他宗教との死後の世界の違いを考察していく。「お迎え」を説明するには切っても切り離せない、「死」という重たいテーマをも調和させる著者ならではのユーモアを交えた文章が特徴的。極楽浄土への行き方を、「仏さまが出迎えてくださる」という視点で解説する浄土教入門書。
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-あまりにも経済効率を優先する現代社会。わたしたち「文明人」は、どこで道を誤ったのだろうか。「すべてのものは自然のうちにそなわっている」――世界各地の先住民が大切にしている「グレート・スピリット」(=偉大な精霊)の教えに学びながら、現代社会に生きるわたしたちが、自然や大地に畏敬の念をもって、それらと調和しながら、人間としてより良く生きるための道筋を示します。
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4.0『怪談』『知られぬ日本の面影』『日本――一つの試論』。日本人も気づいていなかった日本文化の魅力・価値に気づき、世界に広めた人物、小泉八雲。 自身の生い立ちに由来するコンプレックス、葛藤にもがいていたかつての彼、「ラフカディオ・ハーン」はいかにして「日本人・小泉八雲」となったのか。日本へ渡り、日本人の生き方や文化、そして妻となる女性、小泉セツに出会い、彼の人生はヤゴがトンボとなって飛び立つがごとく変わっていく――。 アイルランド出身の著者が描く、空想と史実が織りなす魂の伝記小説。日本人とは何かという問いを、現代の私たちに投げかけます。
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-全生庵三世圓山牧田和尚は、大正七年全生庵並びに鐵舟居士正伝の資料として「全生庵記録抜粋」を編纂し、そのなかから特に居士の言行一班を単行本として「鐵舟居士の真面目」と題して刊行した。そののち、特に太平洋戦争後は八版にわたっていわば全生庵の私家版として制作頒布されていた。今回の企画は、山岡鐵舟没七十五年の昭和三十七年刊行されたものの改訂新版。本書は、編者牧田和尚が二十年間にわたり鐵舟の家族、知人、門人から取材した談話をもとにその生涯と言動、幕末から開国への激動のなかでの行動をドラマチックに書いたものである。文語体(和漢混交文)であるが、味わい深く読み進められる。全生庵現住職の平井正修師の刊行にあたっての解説、専門家(東洋大学講師・佐藤厚氏)による漢詩・漢文などへの新訳でより興味が深まる。「剣・禅・書」の達人――日本近代を創造した歴史的・伝説的人物を知るための記念碑的書籍といえよう。巻頭に全生庵寺宝の口絵を付す。
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-鎌倉仏教を代表する祖師の一人、道元禅師(1200-1253)の著作をスリランカ上座仏教の長老が独自の視点で読み解き、道元思想がブッダ(釈尊)の教えに直結するものであることを明らかにする。
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-立正佼成会開祖 庭野日敬(にわの・にっきょう/1906-1999)が晩年に語った法話を初めて編纂した法話集。 シリーズ第1巻は、法華三部経の経文や、庭野開祖自身が影響を受けた人々とのエピソードに触れながら、一人ひとりが菩薩の心に目覚めて仏道を歩む大切さ、人の幸せを願い自ら縁を結び、互いの仏性を輝かせる生き方を説いた法話がまとめられている。加えて、競争や争いの絶えない現代社会の中で、調和を生み出す菩薩の姿勢、信仰者としての精進のありようが示されている。カラー口絵付き。書名の「菩提の萌を発さしむ」は無量義経徳行品にある一節。 【出版社からのメッセージ】 「一人でも多くの人に、法華経に示された人間の生き方を知ってもらい、本当の幸せを自分のものにしていただきたい」。立正佼成会の開祖・庭野日敬はこのような願いで立正佼成会を創立し、以来、法華経の流布に努めつつ、世界で平和活動に取り組みました。 さまざまな師との出会いや、出来事など自身の原点とも言えるエピソードを述懐しながら、「人間の生き方」を示してきた庭野開祖。長年にわたる法話の中で、平成に語られた晩年のものを、初めて本書にまとめました。 人を幸せにしたいと願う気持ちが出発点――。人として心に留めておきたい智慧、幸せに生きるためのエッセンスが詰まった本書に、ぜひ触れていただきたいと思います。
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4.0周知のように神道は明治維新から第二次世界大戦敗戦までの数十年間をのぞいて、自然信仰(アニミズム)や仏教と融合(習合)し、日本人にとっていわば根源的存在(血・肉・骨)となっている。それは習俗、儀礼、ならわしなどとして、合理的デジタル社会となった現在でも習慣的に行われているし、人気アニメの舞台として取り上げられた神社がいわゆる「聖地」と言われ、多くの若者を中心に絵馬の奉納を目的とする「巡礼」が流行し続けている。また環境問題が語られるとき必ずと言っていいほど「鎮守の森の思想」や「式年遷宮」といった神道に関することばが取り上げられている。本書は、気鋭の神道学者による幅広い視野から書き進められた一般向け教養書といえよう。
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-関西盲導犬協会の新しい仲間になった白い子猫、サスケ。 猫が犬と仲良くなれるのだろうかと、職員は心配します。 しかし、サスケはたくさんの訓練犬と友達になってゆきます。 ユーザーさんと息が合わない、新人の訓練犬。優秀なのに、不治の病にかかってしまった訓練犬。 いろいろな犬の中に、「クイール」という、出戻りの盲導犬もいました。 サスケはクイールを励まし、深い絆で結ばれますが、悲しい別れが……。 一匹の猫と訓練犬たちの、本当にあった感動のお話です。 『ケネルキャット サスケ』は、京都新聞主催 【第43回お話を絵にするコンクール】小学校3・4年の部で選定図書に選ばれました。
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-今“林住期”を迎えている団塊世代へ、「個々の人柄、味、品をもって若き世代に何を残せるか、伝えていけるか」を、臨床医の視点から真摯に綴る。69歳から96歳へと向かう、団塊世代の「団塊愛」にあふれるエピソードが満載。団塊世代の役割を臨床医の視点で綴った一冊。
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3.5思想と信仰との間で我々は何を規範とし、何を選択するのか。気鋭のパーリ語仏教文献学者が探る。 2500年の歴史をもつ仏教の特徴は「多様性」にあるといわれます。著者自身も、在家に生まれて広告会社を起業したのち、浄土信仰や『法華経』に親しみ、天台宗での得度を経て、現在はパーリ仏教の研究者として活躍中です。本書は、著者が自身の信仰遍歴と研究に基づいて、原始仏教―インド大乗仏教、中国仏教、日本の仏教導入期から現代の宗派仏教までをやさしく解説します。読者一人ひとりが「自分の仏教」をつかみとれる仏教書。 ・各章の冒頭に「読めば仏教学が好きになる」コラムを挿入 ・引用するパーリ仏典の典拠を明記 ・仏教語(術語・固有名詞)の検索に便利な「語句索引」付き
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4.0「何かと失敗や間違いの多かった人生に、その終盤に生半可、ではない決意が私には必要だった」。60代後半にタイで出家した直木賞作家に何が起こったのか…本書は、著者がタイ国、チェンマイの古寺にて出家して1年が経つ頃と、それからさらに1年半余りが経過した頃、寺の副住職と連れ立って日本を旅した記録であるとともに、生き直しへの決意表明でもある。古希の老僧(著者)と35歳のマザコン副住職のけなげで可笑しい珍道中は、文化や国民性、道徳観の違いが分かる「仏教文化エッセイ」といえよう。満員電車に戸惑い、街では女性を避けて歩き、東京タワーや新幹線にビックリ。東大寺や増上寺でご本尊に五体投地…タイ仏教の経文や戒律が日本仏教とは大きく違うことが読み通すことでよく分かる。全体にちりばめられた筆者の心境は印象に残る。母の生家でのタイ仏教式の追善供養のシーンは感動的。後悔、悲歎、絶望ののちに出家。そしてこれからの人生をどうするのか――新鮮な「団塊の世代」論ともなっている。