無常観作品一覧

  • 源氏物語 1
    4.1
    1~5巻880円 (税込)
    日本文学最大の傑作を、小説としての魅力を余すことなく現代に甦えらせた角田源氏。輝く皇子として誕生した光源氏が、数多くの恋と波瀾に満ちた運命に動かされてゆく。「桐壺」から「末摘花」までを収録。 <疾走感ある自然な訳文で、なにより物語の醍醐味が味わえる、現代語訳の決定版!> 恋に生き、切なさに、嫉妬に、美しさに涙する―― 日本文学最大の傑作が、明瞭な完全新訳で甦る、全8巻! 【読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞作】 とりかかる前は、この壮大な物語に、私ごときが触れてもいいのだろうかと思っていた。 実際にとりくみはじめて、私ごときが何をしてもまるで動じない強靭な物語だと知った。 ――角田光代 <出版社から> 「最後まで初めて読めました!」「角田さんの訳で物語の全体が分かりました」等、小説としての面白さが分かる現代語訳として大好評の角田源氏。 【読みやすさの工夫を凝らした角田訳の特徴】 ●原文に忠実に沿いながらも、読みやすく、感情に引きつけて読める自然な訳文 ●主語を補い、地の文の敬語をほぼ廃したことで、細部までわかりやすい ●現代的で歯切れがよく、生き生きとした会話文 ●作者や第三者の声(草子地)を魅力的に訳して挿入 ●和歌や漢詩などの引用はほぼ全文を補って紹介  平安時代中期の11世紀初めに紫式部によって書かれた『源氏物語』は、54帖から成る世界最古の長篇小説。輝く皇子として生まれた光源氏が、女たちとさまざまな恋愛を繰り広げる物語であると同時に、生と死、無常観など、人生や社会の深淵が描かれている。400人以上の登場人物が織りなす物語の面白さ、卓越した構成力、細やかな心情を豊かに綴った筆致と、1000年読み継がれる傑作。  『源氏物語 1』は、若き光源氏の姫君たちとの恋と許されぬ藤壺への思慕を描く。
  • 日本三大随筆編【3冊 合本版】 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典『枕草子』『方丈記(全)』『徒然草』
    5.0
    『枕草子』 一条天皇の中宮定子の後宮を中心とした華やかな宮廷生活の体験を生き生きと綴った王朝文学を代表する珠玉の随筆集から、有名章段をピックアップ。優れた感性と機知に富んだ文章が平易に味わえる一冊。 『方丈記(全)』 平安末期、大火・飢饉・大地震、源平争乱や一族の権力争いを体験した鴨長明が、この世の無常と身の処し方を綴る。人生を前向きに生きるヒントがつまった名随筆を、コラムや図版とともに全文掲載。 『徒然草』 日本の中世を代表する知の巨人・兼好法師。その無常観とたゆみない求道精神に貫かれた名随筆集から、兼好の人となりや当時の人々のエピソードが味わえる代表的な章段を選び抜いた最良の徒然草入門。 ※本電子書籍はビギナーズ・クラシックス 日本の古典「枕草子」「方丈記(全)」「徒然草」を1冊にまとめた合本版です。
  • 桜の葬列【分冊版】 1
    完結
    3.0
    「葬列が通る、桜の下を葬列が通る……私を罰するために……」枝垂れ桜の古木の下に佇む美しい女。創作に行き詰まっていた人形師・一水はその表情に魅せられるが、再会した女・菜美はどこか様子が違う。ふとした瞬間に、まるで別人のような表情で過去を語りはじめ……? ミステリアスで無常観あふれる耽美な空気感に包まれた表題作ほか、「聖母の沼」(前後編)「悦楽の刻印」を収録。著者ならではの幻想的な心象と官能に彩られた、ロマン溢れる作品集!
  • 祈りと沈黙 キリスト教論集
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 哲学者であり、キリスト教神学者でもある著者による、新約聖書、原始キリスト教、科学、儀礼や鈴木大拙などについての論集。 【目次より】 序 第一部 一 新約聖書のキリスト論 二 コロサイ人への手紙一・一五―二〇におけるキリスト論について 三 平和の君キリスト エペソ人への手紙二・一四―一八解釈の試み 四 新約聖書における神義論 五 新約聖書における死の理解 六 原始キリスト教における黙示思想 E・ケーゼマンの提題をめぐって 第二部 七 神の知恵と人間の知恵 八 死生観 無常観と被造物感 九 祈りと沈黙 一〇 生と死の彼方へ 一一 科学とヒューマニズム 第三部  一二 日本における福音の理解の可能性 一三 日本におけるキリスト教の将来 一四 インマヌエルの原事実 一五 キリスト教の本質を求めて 石原謙博士におけるキリスト教史学の成立 一六 宗教と儀礼 第四部 一七 カール・レーヴィット先生 一八 石原謙先生の追想 一九 石津照〓博士を追想して 二〇 鈴木大拙先生とキリスト教 二一 真実を求めて歩むキリスト教 小田切信男博士 二二 前田護郎博士 『ことばと聖書』 二三 神田盾夫先生の学風 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • イラストガイド 京都・奈良のお寺で仏像に会いましょう 改訂版
    完結
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ★ 一度は拝観したい。 あの仏像と出逢う旅にでかけませんか… ★ 鑑賞に役立つ充実の資料つき * 手の形(印)や台座の種類 * 仏像の種類 * 仏師の系譜 …ほか ◇◆◇ 著者からのコメント ◇◆◇ 国宝指定された仏像の数では奈良県にあるものだけで 全国の半数を超えるそうです。 次いで多いのが京都府です。 この2府県に日本を代表する仏像が ほとんど揃っているわけです。 本書はこうした京都と奈良の仏像の中から 特にこれだけは見ておいた方がいいと言う仏像を 取り上げました。 ほとんどの仏像は完成当初は金ピカだったり、 派手な色が塗られていたりしたものです。 それが数百年、千年後の今日、 塗装の剥落したままにされているのは、 仏像の無常観を仏像が身をもって 表していると言えるでしょう。 仏像は仏教の理念を表現するために 作られたものですが、はじめはそんなに 難しいことを考える必要はありません。 知識なしに仏像のお顔をじっと見つめるだけでも、 何か心に響いてくるものがあると思います。 仏像の背景を知るのはそれからでも遅くないでしょう。 本書が仏像について興味を持たれた方の 一助になれば幸いです。 福岡 秀樹 ◇◆◇ 主な目次 ◇◆◇ ★ 京都編 * 三十三間堂(蓮華王院) * 広隆寺 * 六波羅蜜寺 * 東寺 * 平等院 ・・・など全14項目 ◎ 京都編・モデルコース * 京の歴史の息吹を感じる洛東 * 数々の名僧が修行した三尾を歩く ★ 奈良編 * 興福寺 * 東大寺 * 法隆寺 * 中宮寺 * 薬師寺 ・・・など全18項目 ◎ 奈良編・モデルコース * 平城京とともに栄えた佐紀路散歩 * 飛鳥の遺跡とともにある寺を訪ねる ★ 資料編 * 仏像の種類 * 如来の種類 * 菩薩の種類 * 仏像の手に注目 * 仏像を作ったのは誰か ・・・など全9項目 ★ コラム * 有名人が愛した仏像たち * 仏像のふるさと・奈良 ※ 本書は2002年発行の 「イラストガイド 京都・奈良のお寺で仏像に会いましょう」 を元に、新たに取材し再編集を行った新版です。
  • NHK「100分de名著」ブックス 兼好法師 徒然草
    3.8
    1巻838円 (税込)
    有名な序文「つれづれなるままに…」で始まる、誰もが一度は触れたことのある日本古典文学『徒然草』。隠遁者の説教じみた「無常観の書」と思われがちな本書であるが、その実体は、合理的な思考と鋭い洞察力に富んだ、確固たる「価値観の書」であった。名僧でも天才歌人でもない、“何者でもなかった人”の柔軟な精神が生んだ、人生を身軽に生きるヒントを探る。
  • 「おのずから」と「みずから」 ──日本思想の基層
    -
    日本語において「おのずから」と「みずから」は、ともに「自(ずか)ら」とあらわす。成ることと為すこと、物と自己、自然と自由を意味するが、截然と分けられず、両者には交差・共和・相克する「あわい」がある。そこに見られる日本人の基本的発想とは何であり、それはまたどのような思想文化を育んできたのか。本書は、思想・宗教・文学・芸能の諸領域を広く深く行き来しながら、日本人の自然と自己との相関的認識、超越と倫理との関わり、そして無常観と死生観を根源から問いなおす。倫理学者・日本思想史家である著者の代表作。
  • 解説 徒然草
    5.0
    伝説の国語教師による超ロングセラーの古文参考書。著者は、寄り道しつつ、遊びつつ『銀の匙』1冊を3年間かけて学ぶという独自の教育スタイルにより、灘校を東大合格者数ナンバーワンに導いたと言われる。本書には、その授業実践のすべてが凝縮されている。現世への無常観を抱きつつ、なお時代を、人をあたたかな目で見つめつづけた兼好の名随筆より、珠玉の断章をセレクト。やさしい現代語訳や語句注釈で学び、ユーモアと人間味あふれる解説でさらなる広がりに触れながら、古文の世界に楽しく親しむことができる、入門書の決定版。
  • 鴨長明 ──自由のこころ
    3.5
    日本人なら、誰もが習い覚えた『方丈記』。その作者の鴨長明といえば、「数寄」の語で語られ、ディレッタントともいわれてきた。他方、その世界観は、しばしば仏教的無常観といわれてきた。これまで鴨長明の名は、かなりの長きにわたってよく知られてきたが、その像は、なかなかひとつに結ばれなかった。そこで、『方丈記』に『無名抄』『発心集』を加えた三作から、新たな鴨長明像を提出する。そして、「ゆく河の流れは絶えずして」にはじまる世界観がなぜ現代人の心によく響くのかを明らかにする。
  • 原発依存の精神構造―日本人はなぜ原子力が「好き」なのか―
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    原爆を落とされても、原発事故が起こっても、なぜ原子力信仰は揺るがないのか。安全/危険の不毛な二項対立を越えるには、どうすればいいのか。象徴・反復・否認・両価性・無常観……精神分析的視点から、親/反原発を問わず全ての日本人の心に潜在する「享楽」の正体を読みとく。閉塞状況に風穴を開ける新しい脱原発論。

    試し読み

    フォロー
  • 宗教の力 日本人の心はどこへ行くのか
    4.0
    落日の光景に浄土往生のイメージを重ね、路傍の石仏や小さな神を愛で、日本人は、古来より豊かな宗教心を育んできた。しかし、世俗化とニヒリズムに覆われた現代の社会で、もはや宗教の言葉は、人々の心に届かなくなっている。この大いなる空虚の時代を、我々はいかによく生き、よく死ぬか。本書は、無常観・霊魂信仰の問題から、臓器移植・宇宙時代の死生観といった問題まで、山折宗教学・日本学のエッセンスを、叙情豊かに語った講演集である。本書の目次は以下の通り。 ●第1部 〈日本人の心の原型〉宗教心を失った日本人/なぜキリスト教は日本に根づかなかったのか/「たたり」に見る日本人の霊魂信仰 ●第2部 〈自然への信仰〉中世日本人は自然をどう見たか/「小さき仏」への愛情/芭蕉が見た落日/宇宙に開かれる神秘体験 ●第3部 〈生と死を問う〉宇宙時代の死生観/移りゆく時代の宗教の力/あらためて問われる「生老病死」
  • 新版 徒然草 現代語訳付き
    3.5
    無常観のなかに中世の現実を見据えた視点をもつ兼好の名随筆集。歴史、文学の双方の領域にわたる該博な知識をそなえた著者が、本文、注釈、現代語訳のすべてを再検証。これからの新たな規準となる決定版。 ※本文中に「(数字)」が付されている箇所は、各章段末に該当する注釈があります。「注」ご参照ください。
  • [新訳]方丈記 乱世を生き抜くための「無常観」を知る
    4.5
    「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」で始まる有名な本著は、人の世のはかなさを主題とした日本古典の三大随筆の一作。1185年に京都を襲った大地震の経験を初め、大火、地震、飢餓などで命を失う無数の人々の運命が描かれた「無常」の文学とされている。しかし、併せて著者が20代から約40年間に目の当たりにした災害について、「男女死ぬるもの数十人」「飢え死ぬるもののたぐい、数もしらず」など、被害の惨状を映しだす「災害の文学」でもあった。 『方丈記』が誕生したのは建暦2(1212)年、今年で800年を迎える。災害日本から生まれた厳しい諦観であり、自然と共生するための独自の思想といえる「無常」が感じられる1冊である。

    試し読み

    フォロー
  • 増補 『徒然草』の歴史学
    -
    無常観の文学として読まれてきた『徒然草』を歴史学の立場から探る。兼好が見、聞き、感じたことの背景にある事実と記憶を周辺史料で跡づけ、中世人の心性や時代と社会の輪郭を描き出す。増補改訂版。
  • 使える!『徒然草』
    3.9
    『徒然草』を教科書では、「無常観に基づいて人生観を綴った随筆」と教える。しかし、それだけでは読みが浅い。現代人のコミュニケーションやビジネスにも使えるヒントが満載されているのだ。たとえば、「初心の人、二つの矢を持つ事なかれ」(初心者が二本の矢を持ってはいけない)という第九十二段では、「集中力を高める」秘訣を教える。また、「偽りても賢を学ばんを、賢といふべし」(たとえ本心でなくても賢人に学ぶ人が賢人である)という第八十五段では、真似ることで技が磨かれるという。『徒然草』は上達論として読める古典なのだ。その他にも、「自分の得意技を持て」「眼力をつける」「知ったかぶりをしない」「嫌な気分を整理する方法」など、先人の智恵から多くのインスピレーションが得られる。「古典はムリヤリにでも自分にひきつけて“使う”というくらいの気持ちで迫るのがちょうどいい」と著者は語る。教科書では教えない「平成徒然草」の読み方を紹介する。

    試し読み

    フォロー
  • 徒然草 無常観を超えた魅力
    4.2
    鎌倉時代末期、兼好法師が著した日本文学屈指の古典『徒然草』。自然の移ろいに美を見いだし、死や老いが主題の随想を含むため「無常観の文学」という理解が主流だ。しかし、ベストセラーだった江戸時代には多様な読み方がなされた。江戸幕府に仕えた儒者の林羅山は儒教に基づく注釈書を作り、近松門左衛門は浄瑠璃で兼好を色男として描いた。本書は『徒然草』の知られざる章段や先達の読みを通して奥深さと魅力に迫る。
  • 徒然草をよみなおす
    3.5
    「無常観を主題とした遁世者の随筆」と言われがちな「徒然草」。でも昔の人だって、簡単に世を捨てられたわけではありません。作者の兼好はどんな社会と人間関係に生きたのか。当時の文脈に置きなおすことで、本当の姿が見えてきます。
  • ナイスシニアのすすめ
    -
    ナイスシニア(超高齢者)とは何をなすべきか、何を現世に残すべきか、何をしたら優しい世代と思われるかなどと考えてみました。 ナイスシニアの世代になると無常観に親しむことになります。しかし現代はインターネットの時代ですので、全ての記録や思い出はデジタルアーカイブとして再生可能な状態にあり、現実味のあるのが現代の無常観かなとも思っている。ナイスシニアが思うことを書いてみると、さほどのことは表現できず物足りない思いもするが、孤独とは、修行とは、現状の社会のよしなしごと、そして高度情報社会とは、についてしたためています。筋書がある訳ではなく、根拠はあるのかと問い詰められれば心苦しいところもある。思いついたままに、人生の反省を含めて、ナイスシニアの余生とは、現世の無常とは、老後の快楽とはなどを思ってみるのも良いかと思っています。
  • 「墓じまい」で心の荷を下ろす
    4.0
    「家」も「墓」も代々続いていくという考え方は 幻想でしかなかった 墓守が消失する「無縁墓」社会にあって 私たちはいかに死者を葬ればいいのか 地方の過疎化と高齢化は、 「増えすぎた墓」を世話する墓守の不足を急速に招いている。 満足に世話のできない遠方の墓を持て余し、墓じまいを行う人も増えてきた。 なぜ私たちはこれほどまで、お墓の存在を「重い」と感じるのだろうか。 墓じまいの実際とともに、 日本人にとっての墓の歴史、先祖供養のあり方、死生観の変化などにふれながら、 私たちが墓に執着する理由を解き明かしていく。 また、墓じまいにまつわる「寂しさ」や「迷い」、「わずらわしさ」の淵源に迫り、 「墓」から自由になるヒントを提示。 今後、「無縁墓」が増えていく時代の、新たな墓のあり方を考察する。 (目次) 第1章 私の体験した墓じまい ・墓守が不足した社会で、墓じまいは誰もが直面する問題・・・など 第2章 墓じまいにまつわるわずらわしさと解放感 ・そもそも「家」というものは永くは続かない ・檀家制度がもたらす菩提寺とのトラブル・・・など 第3章 どうすれば墓じまいはできるのか ・日本社会で増え続ける無縁墓と改葬 ・墓じまいの手続き、進め方・・・など 第4章 現在のような「墓」に長い歴史はない ・都市周辺の山に葬った平安時代の埋葬地の光景 ・火葬の普及が庶民の墓造り、墓参りの習俗を生んだ・・・など 第5章 「故郷・実家・墓」の文化はほんの一時代のものだった ・誰もが墓をもつようになったのは最近のことである ・江戸時代から広まった寺と檀家という関係・・・など 第6章 私たちがもつ残された骨へのこだわり ・仏教、キリスト教も「遺骨」によって大いに発展した ・庶民にとっての供養の場は、もともと墓ではなく仏壇だった・・・など 第7章 墓じまいへの「ためらい」はどこからくるか ・墓はただの石か、魂が宿っているのか ・墓じまいは故人の思いに背くことになるのか・・・など 第8章 私たちにとって墓がもつ意味は変わった ・死後の魂の行方に関心を示さなくなった現代人 ・親族たちが唯一、一堂に集まれる場としての墓の価値・・・など 第9章 墓じまいで心の荷を下ろす ・墓造りより、墓じまいのほうが日本人の無常観にしっくりくる ・「家」というものの重さから自由になる・・・など
  • 話し言葉で読める「方丈記」
    -
    1巻510円 (税込)
    日本人なら一度は読んでおきたい古典文学がある。『源氏物語』『枕草子』『奥の細道』など。それに、冒頭の「行く河の流れはたえずして、しかももとの水にあらず」の有名な一節で始まる、鴨長明の『方丈記』だ。冒頭部分は知っていても、現在の文庫本に直して数十ページしかないこの短い名随筆を、いったいどれほどの日本人が読んでいるだろう。古語の難しさ、文法の難しさのまえに、ほとんど読まれていないのが実際のところだろう。ならばいっそのこと、もし我々が普段使っている現代語で、鴨長明が『方丈記』を書いたなら、きっとこんな具合に書いただろうという、大胆な発想で「リライト」(?)したのが、本書である。読みやすさはいうまでもないが、長尾剛さんが設定した鴨長明の性格を反映した文章は、まさに傑作。「訳」ではなく「リライト」といった意味をご理解いただけると思う。無常観を述べた『方丈記」だが、それが実感できる画期的一冊。

    試し読み

    フォロー
  • ひとりの覚悟
    -
    自分は何のために生かされてきたのか。死の間際まで私はそのことを問いたい。仏教の無常観と死への賢慮を織り込んできた日本人、87歳を迎えた宗教学者がその思想と文化をたどり、「真の成熟とは何か」「理想の逝き方とは何か」を問う。人生100年時代だからこそ、人生の幕引きは自分で決める。安楽死解禁、断食死、老議院の設立など、話題のテーマへの緊急提言!
  • 日めくり一日一語 あのひとの声が聞こえる 人生が変わる365日の名言
    4.0
    1巻1,782円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 作家、芸能人、政治家、経済人、スポーツ選手。一線で活躍する著名人たちには、人生に裏打ちされた「ことば」がある。 田中角栄、白洲次郎、ちばてつや、美空ひばり、市川團十郎、ジャイアント馬場、高倉健、笠智衆、いかりや長介、金丸信、井上ひさし、三波春夫、三國連太郎、五島慶太、堤康次郎、北杜夫、寺山修司、西城秀樹、小渕恵三、相田みつを、、田辺聖子、梶山静六、鶴田浩二ほか、総勢365人の言葉とエピソードを一日一人一ページずつ楽しめる。 自分で楽しむのはもちろん、大切なあの人へのプレゼントとしても最適な一冊です。 本書序文より 本書は、『週刊現代』に掲載された多くの方々のインタビューや特集記事から、印象的な言葉を選りすぐった、日めくりの名言集です。 名言といっても、古典的な格言集に出てくるような大仰な言葉ばかりではありません。なかには「ボケ、ヘタクソ」「黙って食え」など、いったいどこが名言なんだと戸惑われるような言葉もふくまれています。 しかし、そんな言葉も、必ず発せられた背景があります。芸能、スポーツ、政治や経済の世界の第一線で活躍した人たちが、思いをもって口にしたものです。 それらの言葉の向こう側には、人生があります。そして、努力や成功、喜びや悲しみ、悔しさ、愛情、無常観といった人生を構成する大切なものが渦巻いている。どんな言葉も、それ自体ではたいした意味は持ちません。言葉を発した人の経験と生き様があって初めて輝くのです。 この本のページをめくれば、たくさんの方たちの人生経験のエッセンスを「つまみ食い」することができます。一日にひとり、ひとこと――365日、つまみ食いを続けたあかつきには、きっとあなたの人生が美しく素敵な色合いに変わっていることでしょう。 週刊現代編集部 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • P+D BOOKS 無妙記
    -
    1巻715円 (税込)
    「楢山節考」の戯曲を含む名作短篇集。 ――京の都は古い歴史を持っていた。その間、その土地では大勢が死んで、土の下には数えきれない死骸が埋められて白骨になっているのである。――  誰も彼もが白骨の群れに見えてしまう、初老の男の無常観を描いた「無妙記」。若いころ、無免許運転で馬をはね殺してしまった男が、数々の不幸に見舞われる「妖術的過去」。帝の血をひく“三宮”が夜な夜な女性を食い物にしていることを知り、かつての従者の息子が犬山椒の毒で三宮を手にかけようとする「妖木犬山椒」など味わい深い7篇に、名作「楢山節考」の戯曲を加えた珠玉の短篇集。
  • 藤原道長 千年の夢
    -
    1巻1,980円 (税込)
    2024年NHK大河ドラマの主人公『光る君』は藤原道長だった! 紫式部との愛人関係など、道長の意外な人物像に迫る! 千年も前に紫式部によって書かれ、いまも読み継がれる『源氏物語』。その主人公光源氏とは、藤原道長その人であったと言えば驚かれるだろうか。 紫式部の日記には、二人が愛人関係にあったと思しき記述が残されている。道長こそが光源氏のモデルであったとしても決しておかしくはないのだ。 一方、道長は「この世をばわが世とぞ思う望月の欠けたることもなしと思えば」と自らの栄耀栄華を象徴する歌をつくったというのが通説である。しかし、本当にそうだったのか。 仏教へ帰依していく彼の人生を見れば、そこには「無常観」こそあれ、「傲慢」「独裁」といったイメージはみじんもない。これまでの道長像は真っ赤な嘘ではなかったかと本書は指摘する。 誤解された道長という存在を中心に、かくもすぐれた小説が生まれてきた平安時代という時代が世界史においても奇蹟のような時代であったことを浮彫にする。
  • 方丈平家物語
    -
    『平家物語』の作者は、鴨長明だった! 鴨長明の自伝と思しき古文書が見つかった。そこには彼の波乱に満ちた生涯と、『平家物語』が作者不詳に至った謎が詳細に綴られていた――映画「女囚さそり」シリーズ、「プライド 運命の瞬間」、「日本独立」監督による精緻で濃密な書き下ろし歴史小説。 短歌と、琵琶と、女人に生きた男の、我欲と失意と諦念。 京都日野にある某寺の、長年、開かずの扉と言われた土蔵から古文書、伝鴨長明作「方丈平家物語」が発見された。紐解いてみれば、どうやら鴨長明による自伝のようである。長明が、ツイていないが無常観だけでもない、日々の彩りの満ちた自らの人生と、平家一族の栄枯盛衰、源氏の台頭といった同時代を重ね合わせ、起こったこと、見たことをつぶさに記録している。まさに記録する男・鴨長明の面目躍如を果たしたこの書は、本物か、それとも偽書か。
  • 枕草子/方丈記/徒然草
    4.3
    「春はあけぼの……」一条天皇の中宮定子に仕えた宮中での生活を英知とユーモアの筆致で綴った平安の清少納言「枕草子」。「ゆく河の流れは絶えずして……」波瀾に満ちた人生を送り、鎌倉前期の大火や地震などの自然災害や人災に見舞われた体験を綴った最初の災害文学・鴨長明「方丈記」。「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて……」鎌倉末期の無常観に基づいた随想や人生訓を鋭い洞察で記した兼好「徒然草」。現代の名手による新訳・全訳で収録。 解説=池澤夏樹 解題=枕草子…藤本宗利 方丈記・徒然草…浅見和彦 ◎月報=上野千鶴子・武田砂鉄
  • 松下幸之助と樋口廣太郎―人間経営の知恵、人を活かす発想
    -
    経営者必読! 経営の神髄、ここにあり。 アサヒビールを躍進させた名経営者、樋口廣太郎。彼が師と仰ぐ松下幸之助を重ね、彼の実績を明かす。 首切り、リストラを「禁じ手」とした二人が、なぜ最後には勝利を得たのか!? 人を活かす経営で「アサヒビールの奇跡」を演じた樋口の発想と行動学を、松下の教えと共に解明する。 私たちはその思考と行動、リーダーシップから、企業人としての多くのヒントを学ぶことができるに違いない。樋口の人間としての器量、その強烈なリーダーシップなどを解明することによって、不透明な時代を生きるための指針を得られるだろうし、同時に苦境脱出、社風改革の大いなるヒントを得ることも可能であろう。 さらに私たちは、今にいうベンチャーから身を起こし、独自の経営哲学を掲げて、世界の松下電器にまで成長させた〝昭和の経営の神様〟、松下幸之助をそこに重ねることによって、より奥行きの深い示唆を得ることになるだろう。というのは、樋口は松下を師と仰いでいるからである。その身近に接し、その事業を通して薫陶を受けている。それが彼の経営にも反映しているはずである。 松下の教えとも比較しながら、ここでアサヒビール復活に代表されるビジネスマン・企業人、樋口の発想と行動の軌跡をたどりつつ、未来に伝えるべき遺産を汲みとっていきたい。 本書「はじめに」より (本書は2000/10/1にプレジデント社より刊行された書籍を電子化したものです) 目次 プロローグ──いささかも痕跡を残さず  「役割分担ですから」松下幸之助から学び取ったもの 第一章 人はどういうとき最高の力を発揮するか  「先人の碑」に込められた感謝の心  人を大切にする会社  絶対に人員整理はしない  松下幸之助の決断  「給料はサッポロ以上、勤務時間はキリンより短く」  人はみな上昇力を持つ熱気球である  「何か困っていることはないか?」  管理職がいっぱい  利益責任は社長にある  あえて危機を認識させる  社員全員が情報を共有する  指名再雇用せよ  なぜ指名雇用をするのか  平成の桃太郎  「うちのビールはどこが悪いのでしょう?」  「当たり前のことを当たり前にやる」  「前例」より消費者の好みが優先  若い芽を摘まなくてよかった!  アクセルいっぱいに踏み込んで五千億円の設備投資 第二章 商人・樋口廣太郎は、どこから来たのか  感謝がすべての原点  廣太郎少年の原風景  正直が商売を発展させる  嘘を見抜く目を養う  琵琶湖のように姿勢を低く、謙虚に  人との出会いを糧にする  友達づくりの天才  一年間で千五百人の人と会う  「強運」を呼び込むもの  真のエリートとは何か  ノーブレス・オブリージュ  明るい無常観ゆえに活動的  「西部戦線異状なし……」 第三章 経営者・松下幸之助と樋口廣太郎  近江商人と船場商人  五代自転車店での商人修業  「感謝の法則」を学ぶ  五代五兵衛との出会い  誠実さと熱意さえあれば良い仕事ができる  「ええこと教えてくれて、おおきに」  松下幸之助と「熱海会談」  初心に帰り、無になる  樋口廣太郎の素直な力  何のために事業をするのか  同業者とともに生きていかねばならない  衆知を集める  相手に理解してもらう  止めを刺せ  強烈な集中力  感謝すれども満足せず  仕事は、一心不乱で率先垂範  「従業員はひとりも退職してはならない」 第四章 「樋口学校」の若き起業家たち  夢を創る名人  数分の出会いでファンになる  二十一世紀に望ましい起業家とは  全米最強の女性経営者  HPの大改革と守り抜くもの  「樋口学校」実現への期待  孫正義は、「樋口学校」の生徒である  松下幸之助の最後の弟子  五誓を心の支柱に  人こそ最良の教科書  オリジナリティが企業の命  社長を目指して準備を重ねる  お客様のための店から利益をあげるには  災いを転じて革新の機となす  ニュービジネスの狙い目  真のニーズに応える住宅セブン─イレブン  挫折体験をバネに二度目の店頭公開を果たす
  • マルクス・アウレリウス「自省録」
    4.0
    2世紀後半ローマ皇帝となったマルクス・アウレリウスはまたストア派の哲学者でもあった。万有は神的理性(ロゴス)に統率されるという合理的存在論に与する精神構造を持つ一方で、文章全体に漂う硬質の無常観はどこから来るのか。自身の心に向かって思念し、心内の軋み・分裂・矛盾をごまかすことなく真摯に生きた哲人皇帝の魂の声。碩学による待望の新訳。(講談社学術文庫)

最近チェックした本