徒然草 無常観を超えた魅力

徒然草 無常観を超えた魅力

990円 (税込)

4pt

4.2

鎌倉時代末期、兼好法師が著した日本文学屈指の古典『徒然草』。自然の移ろいに美を見いだし、死や老いが主題の随想を含むため「無常観の文学」という理解が主流だ。しかし、ベストセラーだった江戸時代には多様な読み方がなされた。江戸幕府に仕えた儒者の林羅山は儒教に基づく注釈書を作り、近松門左衛門は浄瑠璃で兼好を色男として描いた。本書は『徒然草』の知られざる章段や先達の読みを通して奥深さと魅力に迫る。

...続きを読む

徒然草 無常観を超えた魅力 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年04月29日

    冒頭の「つれづれなるままに」をどう解釈するか。「退屈」と「寂寥」とで歴史的に揺れ動いていくのが面白い。
    「つれづれ草」が「徒然草」と表記されるようになったのは、江戸時代になってからというのも初めて知った。
    文章も分かりやすく、読みやすい。古典の滋味を味わえる一冊。

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月27日

    序段の「つれづれなるままに」の「つれづれ」とは何か、というテーマを中心に据えて、徒然草の読まれ方が時代とともに変遷していく様を追いながら、現在主流となっている「つれづれ=退屈」という単一的な解釈に疑義を呈し、近い時期に作られた他の古典作品も紹介しつつ、優れた古典は多様な解釈が可能である点を明らかにし...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年12月01日

    日本の代表的古典である徒然草が歴史の中でどう読まれてきたのか、兼好法師はどのような人物と理解されてきたのかについて書かれた本。
    そもそも吉田兼好なる人物はいないという。吉田流の卜部氏とは別で、吉田神道の兼倶が家格恢復のために兼好を一族にいたことにしたらしい。
    つれづれという言葉が何を意味するかも解釈...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年04月26日

    歴史もそうだが古典も解釈は日々変わる。徒然草の「つれづれ」の語の解釈を中心に著名な古典の位置付けがどのように変遷したかを追った一冊。

    古典として日本人なら誰もが一度は学んだことのあるだろう「徒然草」。意味の確立されたかのような古典であっても実は解釈は時代により異なる。

    「つれづれ」の解釈も孤独、...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年04月01日

     〈孤独/寂寥/退屈〉という最初と最後の「つれづれ」の変遷に関する検討が興味深かった。
     また、各時代で、「徒然草」のどこに焦点を当てて受容されてきたのかという解説も。

     

    0

徒然草 無常観を超えた魅力 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

中公新書 の最新刊

無料で読める 学術・語学

学術・語学 ランキング

川平敏文 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す