川平敏文の作品一覧
「川平敏文」の「近世兼好伝集成」「徒然草 無常観を超えた魅力」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「川平敏文」の「近世兼好伝集成」「徒然草 無常観を超えた魅力」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
序段の「つれづれなるままに」の「つれづれ」とは何か、というテーマを中心に据えて、徒然草の読まれ方が時代とともに変遷していく様を追いながら、現在主流となっている「つれづれ=退屈」という単一的な解釈に疑義を呈し、近い時期に作られた他の古典作品も紹介しつつ、優れた古典は多様な解釈が可能である点を明らかにしている。
正統派の解説書というよりは、教科書に載っているようなテーマからちょっと外れたようなもの、例えば恋の指南書の段とか、猫の化け物の段から読み取れる噺家との共通点などが紹介されていたりして、これはこれで結構面白かった。
「つれづれ」の言葉ひとつに対しても、大量の文献や解説書に誠実に当たっているこ
Posted by ブクログ
歴史もそうだが古典も解釈は日々変わる。徒然草の「つれづれ」の語の解釈を中心に著名な古典の位置付けがどのように変遷したかを追った一冊。
古典として日本人なら誰もが一度は学んだことのあるだろう「徒然草」。意味の確立されたかのような古典であっても実は解釈は時代により異なる。
「つれづれ」の解釈も孤独、寂寥、退屈と意味が広がるし、教科書には掲載されない恋の指南書的な章もあるという。単なる無常観とは異なる兼好法師の一面。実は兼好は太平記にも登場する。
最近の日本史ブーム、過去の歴史であっても解釈は日々変わっていく。古典についても同様。たぶん、兼好はそこまで深い意味もなくそこはかとなく書き記しただけ