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Posted by ブクログ
[新訳]方丈記
乱世を生き抜くための「無常観」を知る
著:鴨 長明
編訳:左方 郁子
PHP新訳新書
紙版
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。……」
無常・無常観の文学「方丈記」
平安末期から鎌倉前期に生きた、風流人、鴨長明の作品である
リアリストである、鴨長明が描き出す、災害や災厄の数々
単なる歴史書が描く世界に比べて、臨場感あふれる世界は、死が常に人々の隣にあったことを示すようで切ない
母の命が尽きたのを知らずに、なお、乳を吸いながら眠っている幼い赤子のくだりは、無常ではなく、無情である
下鴨神社の後継者争いに敗れ、妻子を失ったと思われる鴨長明は、和歌と管絃に生きる
60を前に、出家して、草庵に引きこもった彼は、当時も、変人とみられていたようである。
災厄を本書では、不思議と称している。
四季のよそおいとともに、大火、遷都、飢饉、地震などの災害が京都を襲うさまが描かれています。
本人ではままならない移り変わりに、落伍者とみるのか、世捨て人とみるのか、生きることは今も昔も、すさまじきことと感じました。
目次
はじめに
「方丈記」訳文・原文・解説
序 人と住居は無常を競う
1 5つの不思議
安元の大火 不思議の①
治承の旋風 不思議の②
突然の都遷り 不思議の③
エピソード/古京は荒れて新都は成らず
養和の飢饉と疫病 不思議の④
エピソード/さまざまな悲劇
エピソード/死者の数をかぞえる法師
養和の大地震 不思議の⑤
2 方丈に暮らす日々
いかに生きるべきか
遁世のいきさつ
3 終の栖 日野の方丈
組み立て式の草庵
風流三昧の日々
少年と遊び、名所旧跡を歩く
静かな夜なら
わが身のための庵
閑居の楽しみ
結び 自ら問う
各論
鴨長明の生涯
重代のみなしご 下鴨神社の社家に生まれる
歌と管絃に励む前半生
短歌所の寄人に出世
大原に遁世 出家の内的動機
鎌倉への旅と日野の方丈暮らし
数寄と仏道を求めて
災害文学と無常観
大火の体験から
暴風と遷都の体験から
飢饉と地震の体験から
住居の文学
数寄と仏道修行
鴨長明略年譜
おわりに
ISBN:9784569803418
出版社:PHP研究所
判型:新書
ページ数:168ページ
定価:950円(本体)
2012年05月10日第1版第1刷発行