海外ミステリー - グーテンベルク21の検索結果
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災厄の町
ふらりと立ち寄った町が気に入ったエラリーは土地の有力者ライツ家の持ち家を借りた。その家はライツ家の当主が次女ノーラとジム・ハイトとの結婚後に住む家として用意したものだったが、二人は喧嘩別れして、ジムは姿を消していた。それからすでに三年たつが、突然ジムが戻り、二人はよりを戻して結婚する。新婚早々、ノーラは偶然ジムが妹宛てに書いた3通の手紙を見つける。そこには、まがまがしい予告とも受け取れる出来事が書いてあった。やがてジムの妹ローズマリーが招かれてやってきた。そして感謝祭、クリスマスと、手紙の中味に符合するような事件がノーラの身に起こり、新年にはついに、ローズマリーが毒酒で死ぬ事件が起こる。ことの成り行きからジムが逮捕された……アメリカの架空の田舎町を舞台に繰り広げられる家族ドラマ。クイーン中期の代表作として名高い。 -
殺人者登場
探偵劇「鼠と海狸(ビーヴァ)」のクライマックスでは、ガードナーとライヴァルの俳優サーボネイジアが激しく言い争う。ガードナーは台本どおりにアーサーに拳銃を付きつけて発射した。だが、弾が込められていないはずの拳銃からは実弾が発射され、アーサーは即死した…新聞記者のナイゼルとアレン警部はガードナーから招待され、目の前でその事件を見たのだった。「マーシュ女史の作品はどの一場面を取り出しても脚色する必要もなくすぐにそのまま舞台で上演し、映画化することができる」これは有名な評論家ヘイクラフトの言葉だが、演劇通マーシュ女史ならではの機智に富んだ会話でスピーディに展開されていく本格推理長編。マーシュはクリスティ、セイヤーズ、アリンガムと並ぶ黄金期の四大女流作家のひとりである。 -
殺人免除
アーチー顔見知りの理髪店のクローク係と女のマニキュア師が訪ねてくる。二人は夫婦で、その朝警官が店を訪れ、二人の身元や昨晩の行動を聞かれたとき、不法入国を問われる危険を察知して、すぐさま逃げ出してアーチーを頼ったのだった。アーチーが店を訪ねると、なんとそのときの警官がマニキュア室で背中に鋏を突き立てられて死んでいた!(「警官殺し」)。新任の某国大使の希望で、石油王の山荘にコックとして雇われたウルフ。みんなで釣った名物の鱒の調理を頼まれたのだ。釣師5人はそれぞれが割り当てられた釣り場で腕を競ったが、国務長官補佐リースンの帰りが遅い。遅れて釣りに出たアーチーはリースンの死体を発見した(「殺人免除」)。…ネロ・ウルフ中編傑作2編。 -
ザ・ビッグ4
南米アルゼンチンの自分の農場から久しぶりにロンドンへ戻ってきたヘイスティングスは、なにはともあれ、まず旧友ポワロを訪問した。ところがなんと、ポワロはアメリカの石鹸王の依頼を受けて、ブラジルのリオへと旅立つところだった! そのときである。一人の憔悴した男が窓から寝室へとはいったのであろうか、ポワロの前にあらわれた。男は失語症にでもなったように「ファラウェイ街十四番地、エルキュール・ポワロ氏」としか言わない。だが医師のすすめで紙と鉛筆を渡すと、男は「4」という数字を12回も書きなぐった……国際犯罪組織を相手のアクションとサスペンス、ポワロの魅力全開の痛快編。 -
思考機械の事件簿
「思考機械」(Thinking Machine)とはそもそも何者なのか。これはれっきとした探偵の名前で、アメリカ生まれのシャーロック・ホームズの仲間だ。「いかなる問題も、すべて単純な知的操作によって数学的因子に還元されるはずなのだよ」オーガスタス・S・F・X・ヴァン・ドゥーゼン教授(これが彼の本名だ)は、力を込めて言った。作者フットレルは、ジョージア州生まれで、一九〇五年、「思考機械」の別名を持つ探偵が活躍する推理小説「13号独房の問題」を発表して人気を集めた。以後、「思考機械」ものの推理小説で欧米の人気をさらったが、奇しくも一九一二年、タイタニック号の遭難事故で死亡した。「思考機械」ものの推理小説は、ポーストの「アブナー伯父」と並びアメリカン・ミステリの古典として高く評価される。 -
13の秘密/第1号水門
「13の秘密」はパリを舞台に、探偵趣味のルボルニュ青年が新聞記事を手がかりに13の犯罪の謎を解明する連作短編集。有名なミステリー評論家アントニー・バウチャーは「純粋に頭脳だけで事件を解決するという点でルボルニュに比肩しうるのは『隅の老人』だけだ」と絶賛している。「第一号水門」はメグレもの初期の長編…老船頭のガッサンは運河に落ちるが、救出される。同じ場所で、界隈の河川運行を仕切るデュクローが、痛手を負い意識を失っていたところを助け出される。デュクローの息子ジャンが、父を襲ったのは自分だと告白する手紙を遺し自殺を遂げる。翌日、さらにベベールなる水夫がシャラントンの水門で縊死死体となって発見される。 -
水晶の栓
パリ郊外のドーブレック代議士の別荘に押し入ったルパン。高価な美術品を奪う計画は成功したかにみえた。だが、事態は急変、ルパンは手下を置き去りにして命からがら逃走するはめに。この手下どもはその屋敷で、何やら別の品物を物色し、それをめぐって取っ組み合いの喧嘩まで繰り広げた。ルパンはそれを奪って逃走したが、家に帰り着いてから見てみると、それは水晶でできた水差しの栓にすぎなかった。だが一夜あけたとき、マントルピースの上に置いた栓は跡形もなく消えていた!……水晶の栓をめぐって複雑にからみあう謎また謎、ルパンは政治陰謀と裏切りの渦中にいやおうなく巻き込まれ、最大の強敵に立ち向かう。危うしルパン! 「水晶の栓」はルパン長編ものの最高傑作のひとつ。 -
掏りかえられた顔
デラとともに船のデッキに立ち、ハワイの灯影に名残りを惜しんでいたメイスンのまえに、思わぬ依頼人が現れる。夫のカール、娘のベルの三人でハワイの休日を楽しんで帰国するところだったニューベリ夫人である。夫人は、突然大金を手に入れたらしい夫を調べてほしいという。帳簿係の職を急にやめ、逃げるように引越し、その後は身分不相応なハワイ旅行。どうやってその金を手に入れたか、夫はけっしてしゃべろうとしないというのである。そのうち、夫人の耳に、夫がやめた会社で使いこみがあり、追及がはじまっているという噂がはいってきた。しかもその朝、荷物のなかに入っていたベルの写真が、彼女そっくりの女優の写真にすりかえられていた。船内の誰かが、一家の身元を調べている疑いがあった。興味を持ったメイスンは、調査の準備にとりかかった。だがその矢先、嵐の晩に、複雑怪奇な殺人事件が突発した……。シリーズ初期の名作。 -
セントラル・パーク事件
カメラマンのビンゴと助手ハンサムは、ニューヨークの街頭写真師だ。通行人や旅行者の写真を撮ってカードを渡し、25セントを送ってきた客にできた写真を送るのが商売。ハンサムは背が高く二枚目で、ご婦人方にもて、そのうえ、新聞に出ていることならなんでも憶えているという超人的な記憶の持ち主。その日も、二人は、セントラル・パークで、観光客相手に写真を撮っていた。7年前、公園の名物男ピジョン氏が、五十万ドルの生命保険をかけたまま謎の失踪を遂げたところだ。「ピジョン氏が失踪したその場所で撮ったあなたのお写真、すばらしい記念品になります」そう言ってカードを差し出すと、だれもが受けとった。商売は上々だった。だがその夜、暗室で昼間の写真を引き伸ばしていたハンサムは、笑っている男女を撮った写真の背後に、あのピジョン氏が写っているのを発見した! -
ソーンダイク博士の事件簿
フリーマンは、ソーンダイク博士を主人公とした推理小説で人気を博した。倒叙推理小説の創始者として有名だが、他にも多くのソーンダイクものがあり、それらの中から短編を選りすぐって2巻にまとめたのが本書だ。なお、倒叙形式の作品だけ5編を集めた短編集「歌う白骨」全訳は、このタイトルのまま弊社から刊行されている。その最初の作品「オスカー・ブロズキー事件」を除く4編は、本書1にも重複して収められている。「ソーンダイク博士が、頭のはたらきのにぶいワトスン役のジャーヴィス医師にともなわれて、庭を散歩するようにロンドン中を歩きまわるすばらしい描写」については、レイモンド・チャンドラーがとくに指摘している。 -
太陽がいっぱい
米国の貧乏青年トムはひょんなことから、富豪グリーンリーフに息子を連れ戻してほしいと頼まれ、礼金欲しさにイタリアへと旅立った。現地でトムが出会ったのは、金にも女にも恵まれた放蕩息子ディッキーだった。裕福で自由奔放なディッキーに羨望を抱くトムは、自分を下男同様にこき使うディッキーに殺意をも抱くようになる。そしてディッキーの許婚マージをも手に入れようと画策する。自分とディッキーの容貌が酷似しているのに気づいたことが、そのきっかけに……。サスペンスの巨匠ハイスミスの代表作。ルネ・クレマンの映画で有名になったが、原題は「才子リプリー」で、典型的なピカレスク・ロマンだ。 -
地下鉄サム
1910年から20年代のニューヨークの地下鉄を舞台に、あわてんぼうで純情のスリの名人サムと、サムをつけまわす刑事クラドックの対決! クラドックは、サムを現行犯で捕えて「河上の別荘」へ送り込もうとつけねらっているが、いつも巧みに逃げられ、さんざんな目に合わされる。ところがこの二人は奇妙な友情で結ばれ、毎日顔をつきあわせて憎まれ口を叩かないと、お互いに何か物足りない気分に襲われるほどになっているのだ。他に退役強盗の下宿屋のオヤジ「鼻のムーア」や、女たらしの「めかし屋ノエル」、「高架線のエルマ」や「ノッポ」に「チビ」など、一癖も二癖もある連中がからみあってかもし出す、微笑、哄笑、爆笑をよぶユーモア探偵小説集。 -
中国切手殺人事件
宝石と切手のコレクターで出版社の経営者でもあるドナルド・カークは、ニューヨークの中心街に事務所をもっていた。ある日の夕刻、中年太りのさえない小男がたずねてくる。カークは留守だったので、秘書のオズボーンはカークの事務室で待つように案内する。用件を聞いても、男は「内密の用件」としか答えない。約一時間後、カークはたまたま階下で出会ったエラリーを連れて帰ってくる。秘書の話を聞いて二人が事務室に行くと、男は脳天を割られて死んでいた。そして部屋にあるあらゆる物が動かされて「あべこべ」になっていた。中国福州で発行された「エラー切手」にからむ密室殺人! -
ディミトリオスの棺
派手なアクションを避け、地道にスパイの心理を追うスパイ小説の王道を切り開いたアンブラーの初期の代表作。「探偵小説味のある作品を書いている現役の作家で、文学者として最も優れた人は誰かと考えてみると、英のグレアム・グリーン、仏のジョルジュ・シムノン、それから英のエリック・アンブラー、この三人が特別に際立っている」江戸川乱歩はこう書いた。イスタンブールを訪れた英国人作家ラティマーは、秘密警察長官から、国際的犯罪者ディミトリオスが死んだことを聞かされる。だが、ディミトリオスの死体を眺めているうちに、ラティマーはこの男の謎につつまれた過去を洗ってみようという衝動にかられた。 -
毒蛇
史上最も風変わりな探偵…それが本書に登場のネロ・ウルフである。1日にビールを6リットルちかくも飲み、フランス料理の専門シェフを雇うくらいグルメで大食、おかげでぶくぶくに太って、大好きな蘭を1万株も栽培する屋上に行くのも専用エレベーターの世話になる。つまり自分では動けず、完璧な安楽椅子探偵。指示を仰いで動き回るのは有能な助手のアーチーだ。本書は47作にものぼるシリーズ処女作で、むろん最高の出来という折り紙つきの作品。そもそも本書巻頭で、見知らぬイタリア女の不意の来訪を受けたのは、49の銘柄のビールを一本ずつ賞味しているときであった! -
ドラゴンの歯
エラリー・クイーンは自分と同じ警察官の息子ボー・ランメルの発案で、いっしょに私立探偵社を経営することになった。ボーは金も出し、足回りの仕事はなんでもやるという。ある日、そこへ億万長者カドマスが現われ、将来、事件を依頼するからという怪しげな条件で、多額の契約金を払っていった。その数日後、依頼人は愛用の豪華なヨットの上で謎の死をとげる。巨万の富を相続することになる二人の娘をめぐってまき起こる怪事件に乗り出すクイーン! 謎ときの興味横溢する本格編! ギリシア神話のカドマスはドラゴンの歯を地中に埋めて多大なトラブルを生み出したのだが……。