国内小説作品一覧
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-社長秘書の交通事故死、それにつづく専務の失跡。東洋石油には秘かに、しかも確実な足どりで「魔の手」が迫っていた。資本金140億円の巨大な会社を背後からあやつろうとしているのは誰なのか――。専務秘書・名取洋三は、その激流のなかにサラリーマンとしての運命を賭けた。彼がみた汚濁にみちた人間の闘争。泥にまみれた「勲章」を狙って、社長、重役、右翼ゴロ、新興宗教……人々は牙をとぎすました獣のように争う。が、東洋石油の経営権は、その誰の手にも得られない。最後にそれを手にするものは? 金融資本対産業資本のすさまじい闘争を描く力作。
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-焼夷弾を避けて逃げ惑った東京大空襲の日、手を引く母に逆らって、細い道を選んだために生きのびた二宮唐子。――12歳の彼女は、白く光る大道を幻に見ていたのだ。 戦後〈霊感少女〉に仕立てあげられた唐子は、仮面をつけた生活に失望する。自堕落な母の生き方にも反発して、流行歌手・江月の前に自らの体を投げ出すのだった。が、唐子は妖気をはらむ女なのか……男の体を萎えさせるだけなのである。やがて江月は、自らの生命を絶つ。唐子も歌手としての道を求めて大阪へ家出する。幸運の卦はいつ訪れるのか?――無限に拡がる「白い大道」。
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-雨の夜の神戸港で、港湾労働者スケやんが水死体となって浮んでいた。その死因に疑問をもった水上署の刑事はひそかに捜査を始める。一方、貨物船興亜丸の沈没で兄を失った小柳は、沈没のナゾを解くべく貿易商の玉井、美人真珠商の伊吹楊子と共に事件を追及するうち、興亜丸と共に沈んだはずのコック・吉村公夫の生存を知る。膨大なる組織をめぐらして真珠市場に君臨する極東商事の暗い過去。不能者の玉井と同棲する美女アンナ。欲望のために小柳を捨てた過去の女、早苗。――冷酷な陰謀を秘める巨人商社のシンジケートに挑戦し、現代社会の偽装を暴く雄大な産業推理長編小説。
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-雑誌「婦人倶楽部」に連載された著者初めての長編小説。岸恵子主演により映画化もされた。主人公の美容師・小泉菊子は母と姉との三人暮らし。ある日、かつて従兄に紹介された上山有二と遭遇する。有二には恋人がいたが、菊子に強く惹かれていくのだった……。菊子めぐる恋愛模様が微細かつ丁寧に描かれてゆく。
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-謎解きミステリーブームを起こした名作のノベライズ! 原作『金田一少年の事件簿』は、週刊少年マガジン(講談社)での連載開始から、 2022年で30周年を迎え、累計1億部を達成するベストセラー漫画。 主人公、金田一一(きんだいち・はじめ)は、名探偵金田一耕助の孫で、 IQ180越えの頭脳で、次々と難事件を解き明かします。 「小説 金田一少年の事件簿」では、 数多のエピソードから、特に読者人気が高い2タイトルである 『小説 金田一少年の事件簿 オペラ座館殺人事件』 『小説 学園七不思議殺人事件』を 30周年&ドラマ化にあわせて刊行! ●『小説 金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件』 名探偵・金田一耕助の孫である金田一一(きんだいち・はじめ)が 通う不動高校に、「放課後の魔術師」から謎の脅迫状が届いた。 不動高校の七不思議を探る「ミステリー研究会」に誘われた 金田一一は、おぞましい謎の怪人と変わり果てた先輩の姿を見る。 怪人は魔法でも使ったかのような「密室トリック」を使い、 殺人を犯した。魔術師の正体は誰なのか? 金田一の推理が冴えわたる! 著者:浜崎達也 小説家・脚本家・漫画原作者。ノベライズ作品に『ONE PIECE』劇場版シリーズ(集英社)、『まじっく快斗1412』(小学館)、『STEINS;GATE 0』(角川書店)ほか多数。 原作:天樹征丸 『金田一少年の事件簿』『金田一37歳の事件簿』『探偵学園Q』の原作を担当。漫画だけでなく、小説版『金田一少年の事件簿』も執筆。他の原作では『リモート』(ヤングマガジン)がある。 原作:金成陽三郎 『金田一少年の事件簿』の原作を担当。他の原作に『超頭脳シルバーウルフ』(マガジンスペシャル)、『ミステリー民俗学者八雲樹』(集英社)がある。 原作・絵:さとうふみや 1991年、『カーリ!』で第46回週刊少年マガジン新人漫画賞入選。1992年より週刊少年マガジンにて、『金田一少年の事件簿』を連載、大ヒットとなる。ミステリー漫画ブームを巻き起こした本作品は、第19回講談社漫画賞を受賞。その他の作品に『探偵学園Q』『金田一37歳の事件簿』などがある。
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-累計部数1,500万部を突破した大人気ラブコメ『五等分の花嫁』アニメシリーズを読みやすくノベライズ! 小説でも風太郎と五つ子のにぎやかなやりとりを楽しめます。 <主な内容> ひもじい生活を送る高校二年生・風太郎のもとに、ある日好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。 勉強を教える先は、なんと同級生の五つ子たち。全員美少女。 だけど全員そろって「落第寸前」「勉強嫌い」の超問題児! 素直な四女・四葉以外は風太郎をなかなか家庭教師だと認めてくれない中、なんとか仲を縮めようとする風太郎。 そんなとき、五つ子たちと花火大会に行くことに。 姉妹にとっては大切な花火大会。しかし人混みの中で全員バラバラに……!? 風太郎と五つ子たちの愉快でドキドキな日常の幕が開く──! 朝読にもおすすめです! ●著者紹介 著者:豊田美加 大分県生まれ。成蹊大学文学部卒業。オリジナル小説『病名のない診察室』『台南の空ゆかば~ボクとうさぎのマンゴーデイズ』のほか、ノベライズ作品に『燈火 風の盆』『見えない目撃者』『最高の人生の見つけ方』など多数。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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-十六歳の麻生瞳は、ある日、ロンドンのペットショップで一匹のシュナウツァー犬、ユンカースに出会った。言葉のしゃべれる、不思議な力を持ったユンカースと瞳は楽しい日々を送っていたが、数々の奇跡を起こしたあとユンカースは姿を消してしまった。 瞳と両親はありとあらゆる手を尽くしてユンカースをさがしたが、その行方はわからないままだった。二年の月日が過ぎて高校を卒業した瞳は、わずかな望みをかけて、ユンカースと初めて出会ったロンドンへ向かう決意をする。 TM NETWORK木根尚登が贈るファンタジーロマン『ユンカース・カム・ヒア』、『ユンカース・カム・ヒア2』が完全版となって奇跡の復刊!
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-2023年の大河ドラマの主人公となった徳川家康。大坂の陣で豊臣家を滅ぼして天下統一を成し遂げたため腹黒く老獪なイメージが強いが、もともと天下を目指せるような境遇では全くなかった。破竹の勢いだった祖父、清康は25歳で刺殺され、跡を継いだ父、広忠も24歳で暗殺されてしまう。今川の人質となっていた竹千代(家康)には、どうすることもできなかった。城も領地もなく譜代家臣たちは今川に虐げられる日々。しかし、今川義元が敗れた桶狭間の戦いを契機に図らずも念願の岡崎城に帰還することができ、そして、そのきっかけをつくった織田信長との出会いが家康の人生を大きく変えていく……。親も城も金もなく、あるのは譜代家臣のみという若年当主が、危機と幸運に翻弄されながら国持ちとなり、ついに天下を目指す成長物語。苦労とピンチの連続だった若い家康の実像に迫る! 文庫書き下ろし。
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-ヘイヴン公爵のマルコムと、平民の父親が爵位を買って貴族となった家の娘セラフィーナは、舞踏会で出会い、深く愛し合うようになった。身分違いの二人の仲は人目につき、社交界であらぬ噂をたてられる。名誉を失わないうちに離れるよう、彼女は家族に説得されるが、それでも愛する彼と結婚したいという願いを捨てられない。そこでセラフィーナの母は、マルコムが求婚せざるをえないように彼を追い込んだ。結ばれたものの、罠にかけられた思いのマルコムは彼女を拒絶する。不幸な出来事も重なり、義母から別れをうながされてセラフィーナは家を出た。 マルコムは後悔にさいなまれ、姿を消したセラフィーナをなんとしても取り戻したく捜索を続けた。そして3年が過ぎようとするころ、突然マルコムの前に現れた彼女が望んだことは……
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-室生犀星“初の小説”を含む自伝的作品集。 婚外子として生まれ、生後間もなく養子に出された〈私〉。いつもやさしい義姉を除いて、周囲に理解してくれる人はおらず、小学校では喧嘩を繰り返して先生からも目をつけられていた。 そんななか、実の父親が亡くなり、母が行方不明になってしまう。ますます自棄になって乱暴を繰り返していた〈私〉は、川のなかでその後の人生を変えるあるものを見つける。それは、苔むした地蔵だった――。 自伝的色彩の濃い、著者初の小説「幼年時代」をはじめ、「性に目覚める頃」「或る少女の死まで」を加えた“幼年時代三部作”を中心に、繰り返し映画やテレビドラマになった「あにいもうと」を加えた全4篇を収録。
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-時は明治初頭。勝海舟は持ち込まれた様々な難事件に、“明治の大頭脳”らしい“安楽椅子探偵”ぶりを発揮して鋭い推理を披露するのだが、さてその首尾は如何に…。戦後文学の旗手・坂口安吾の連作ミステリー。 (※本書は2006/9/1に発売し、2022/6/9に電子化をいたしました)
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-どこからともなくやってきて、大事なことに気づかせてくれた“あの子”は、いったい誰だったんだろう?八つの不思議なメルヘン。 (※本書は2010/8/1に発売し、2022/6/9に電子化をいたしました)
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-ノンフィクションの大家が大逆事件に挑む。 明治天皇に危害を加えるべく爆裂弾を製造した宮下太吉、宮下に賛同して事件を主導した新村忠雄、幸徳秋水と同棲していた過激な闘士・管野スガ――。無政府主義、社会主義を標榜する彼らは、次々と「無政府主義者の撲滅」をめざす政府当局の手中に落ちてゆく――。 「天皇、太皇太后、皇太后、皇后、皇太子又ハ皇太孫ニ対シ危害ヲ加ヘ又ハ加ヘントシタル者ハ死刑ニ処ス」――1947年まで存在した刑法第73条、いわゆる大逆罪。皇室に対して危害を加えようと企図した者は死刑、しかも控訴や上告をすることができないという、大変厳しい内容だ。 この罪が初めて適用された通称「幸徳事件」について、著者が豊富な資料をもとに鋭く切り込む。
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-音楽評論家で大学の講師でもある「私」が、主我的で嫉妬深い歌劇団のプリマドンナ・千坂牧子との生活に疲れ、小悪魔的な室内装飾家・津島頼子に心をひかれ、結婚して家庭生活に耽溺する。しかし、やがてその生活に破綻をきたし、頼子は別の男の許に走り去る。……心憎い程に女性心理を透視する著者が、男の異常なまでに純粋な熱愛がかえって女の愛を動揺させていくという物語を、物やわらかいムードの中に描いた力作。
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-かんかんのうを 踊らせるで 有名な古典落語「らくだ」 兄貴分やらくだの生い立ちにも迫り肉厚の作品に――是非、ご一読を ――――桂文治 一緒にいることこそが、不幸せではありませんか? 大きな体で大酒飲みの荒くれ者で、長屋や近隣の住民たちから嫌われていた通称「らくだ」。ある日、らくだの兄貴分、半次が長屋を訪ねると、らくだが死んでいた。半次はその弔いの金の工面をするために、通りかかったくず屋の久六を呼び止める。らくだの死を知らされ、驚く久六だったが、半次に脅され、長屋の月番や大家に金品要求の言伝てを行うはめに。出し渋るところには、らくだの死骸を運んで「かんかんのう」を踊らせ、ついには香典や物品を入手する。やがて、久六はらくだの母親のもとに使いに出かけるが―― 複雑な滑稽咄を人情咄として再構成、小説 古典落語シリーズ第3弾! 松浦シオリ・装画
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-人生で大切なこととは何ですか? 幸せは絶対的だと思いますか? 愛とは何か、人間の生きる意味とは何かを問いかける物語。 魔法倶楽部の高校生クレイズは、ティーチャーから「魔法使いが結婚をすると必ず孤独になる」と聞かされた。クレイズはそれでも魔法使いとして生きることを選択し、同級生のポンチに自分の人生の物語を書いてもらうことに。 人生を懸命に生きれば、神と会話ができる男・リョウに出会えると知ったクレイズは、友人たちにも同じように意義ある人生を過ごし彼を探す手伝いをするよう頼む。 そして月日は流れ、時代は変わり、それぞれの人生も変わっていった。 ある友人は結婚をして幸せな家庭を築き、ある者はプロボクサーになった。懸命に生きることを放棄してしまった者ももちろんいた。 では、クレイズは? 彼の人生の選択は正しかったのか?
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-「東錦絵」に惚れた男、大倉屋松七郎の活躍。 江戸時代、幕府の樹立により、政治の中心は京都から江戸へと移行。しかし、それでもなお京都は文化の中心であるという人々の意識は強かった。そんな人々に、東錦絵に惚れた大倉屋松七郎は、江戸が育んだ文化を知らしめようと奮闘する。 主人公・松七郎のほか、繊細な表情の美人画で人気を博した鈴木春信や九代目市村羽左衛門など、実在した人物も登場。江戸中期の人々の暮らしや生き様が垣間見える長編歴史エンタメ小説。 深川の色/旗本の知恵/金色の朝/役者の見世/二丁町/客という教師/二代目瀬川菊之丞/菊之丞油見世/大倉屋喜七/江戸の変化/旗本の町/坐鋪八景/一番美しい物/菊酒/鈴木春信/大小絵暦交換会/大倉屋/田沼意次/家訓/京橋弓町大倉屋/おまつ様/京の美人/武士から商人に/江戸の町/輪王寺宮一品法親王/御隠殿の出会い/江戸の商人/田沼への報告/田沼一族/川上不白/江戸の町の才能/創意工夫/江戸千家/坐鋪八景/江戸の名物/東錦絵/高い売り物/御側御用人の仕事/江戸の名誉/日光社参/事態急変/体の変調/金竜山浅草寺/鱗形屋孫兵衛/王子稲荷の前の茶屋/江戸の温かみ 〈著者紹介〉 渋谷松雄(しぶや・まつお) 1946年、東京生まれ。芝中・高を卒業。早稲田大学商学部入学。広告管理論専攻。 広告会社に勤務。その後、広告会社を設立。
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-天命の石板をさがせ! ごく普通の会社員である犬山光輝は、普段はテレアポの仕事をこなし、オフの日はバンド活動でギターを弾くという、同じことのくりかえしにどこか虚しさを抱いていた。そんな彼がある日、目を覚ますとなぜか古代中東にワープしていた!状況が飲みこめずにいる光輝の元に現れた天使から告げられたのは、驚きの使命だった。それは、世界を支配しようとしている悪者よりも先に、5つの「天命の石板」を探せというものだった。はたして、光輝は石板を見つけだし世界を救うことができるのか?!異世界を舞台に繰り広げられるファンタジー小説。 第1章 「心に太陽を」 第2章 「宇宙からのメッセージ ここはどこ?」 第3章 「神との対談」 第4章 「吟遊詩人の理由と覚醒」 第5章 「シャスタ山」 第6章 「シャスタ山 後編 意外」 第7章 「石板のありかロードマップ人の存在」 第8章 「旅立ちのとき、もらうもの、精霊の地パタゴニアへ会う人帰る人」 第9章 「精霊の地にて石板あらわる」 第10章 「アンカラ、ハンムラビ王の御前にて」 第11章 「アンカラ、火に包まれる」 第12章 「悪魔の地オシマ、新しい世界へ」 舞姫(まいひめ) 名古屋出身アラサー男子。 童話や脚本などの執筆経験だけでなく、実は占い師としての活動実績もあります。 僕らの目に見えないものから届くメッセージの、大切さや素晴らしさを様々な表現でお伝えしてきました。 時空を超えて展開するこの物語で、読者の皆さんの心に、キラキラ輝くようなドキドキワクワクと、最後には心温まるような安心感や新しい世界へ羽ばたくような想いを抱いてもらえたら嬉しいです。
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-父娘ほど年齢差のある夫・生駒との平穏な新婚生活を送っていた智洋は、2001年のある日、夫の蔵書から一枚のモノクロ写真を見つける。ミニスカ姿の若い女性のようだ。朝食時に「これ、だあれ?」と切り出す。予想外の反応。初めてだ、あんなに狼狽する、ふだんは冷静な夫の姿――。 釈然としないまま、マダムからランチの誘いに応じたときから、智洋の運命が大きく動き出す。 「ここは1971年? いくらなんでも信じられない……。あの眩暈で、わたし、30年前の東京に弾き飛ばされてしまった?! まさか……」 時空を超えて浮き彫りになっていく人間模様、そして夫婦の愛を巧みに描いた秀作。 目次 ◎プロローグ ◎第一章 大竹寿美としての人生 ◎第二章 高橋生駒との邂逅 ◎第三章 時枝明子への告白 ◎第四章 槇田眞珠の罪 ◎第五章 田中春美の恋 ◎第六章 酒井瑞江との同居 ◎第七章 浦野素子との同棲 ◎第八章 時枝新と鷲見詩織の結婚 ◎第九章 角智洋の落とし物 ◎第十章 太田真一との再会 ◎エピローグ 〈著者紹介〉 恵美啓(けい・よしあき) 戦後日本“独立”時、関西で生まれ、東京で育つ。 転職5回くらい、転居10回以上。 性自認は生まれたままの男、恋愛対象は女性。 著書に新書あり。フィクションは初。
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-平成七年一月一七日午前五時四六分、数十秒で神戸に地獄が訪れた。この今を、まだ誰も知らなかった。 大学受験を目前に控えた西島英男。 日常は、突然の阪神淡路大震災で一瞬にして崩れ去った。 死の恐怖や、苦しい避難所での生活。打ちのめされて見えたのは、それでも生き抜きたいという執着ともいえるほどの強い願い――。 災害に見舞われた一家の悲劇と少年の成長を描く一作。 [プロローグ] [第1章]必死の救出と避難 [第2章]失意の中で [第3章]被災者たちの苦悩と奮闘 [第4章]避難所の難題 [第5章]高校の再開と級友たちとの再会 [第6章]被災女性との絆 [エピローグ] 〈著者紹介〉 西野 民彦(にしの たみひこ) 昭和21(1946)年神戸生まれ 神戸育ち 市井の海に漂う平凡な高齢者 若い世代の皆様に、誇りと勇気を持って強く生きていってほしいという思いを込めて書きました。 “ 幸運は勇気ある者に寄り添う ”ことを信じて!
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-日本と北アイルランド間の文通で育まれた健とロバートの友情物語 「あなたの未来旅行記は、何ですか?」 大学卒業後に双璧性障がいを患い、全く働けずに苦しんだ経験を持つ田中健は、つまらない毎日に嫌気がさし、得意な英語を活かして海外ペンフレンドを作ろうとある文通サイトにアクセスをする。そこで知り合ったのが北アイルランドに住むロバート・ハミルトンだ。日本と日本文学が好きな、赤毛で青い目をした、知的でハンサムなロバート。しかし彼もまた、北アイルランド紛争で大切な兄を失くし、苦しんでいた。健23歳、ロバート19歳の頃だ。 それから10年の月日を経て、再びSNSでロバートからのメッセージを受け取った健は、彼に会いに、北アイルランドに行くことを決意する。 目次 第一章 巡り合い 第二章 再起 第三章 三日坊主百回の薦(すす)め 第四章 同情と同苦の違い 第五章 歓迎 第六章 また会う日まで 第七章 十年の悔恨(かいこん) 第八章 幼き日の記憶 第九章 ショーン・オハラの日本滞在記 第十章 悲劇という負のスパイラル 第十一章 三十年後の君へ 第十二章 健はどこへ 〈著者紹介〉 オハラ ポテト 学生時代から何度もアイルランドに留学、旅をする。中でも2014年10月31日からの、3泊5日の北アイルランド弾丸旅行が一番の思い出となる。著者自身、双極性障害を患い、精神障がい者手帳を取得。同じ様な境遇の人達の助けになりたく、作家を目指す。将来英語で出版して、世界中の人達に、障がいがあっても負けないように、励ませる本を書き広めることが目標。 2018年1月、世界中のAmazon Kindleにて、自作の英文詩集” Chasing afterrainbows”を電子書籍として出版。同年六月、Amazon Japanにて、同著をPODで出版。
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-第二次世界大戦中の上海、戦後の日本。意図せずして諜報員として戦争に関わる青年と、それを取り巻く個性的な仲間たちの人生を躍動的に描いた長編歴史小説。 花街で育った賢治は、歳の割にませた少年だった。昭和11年、明治大学の予科に進学した賢治は、広告研究会に所属し、華やかな時代の流れに乗り、広告の研究に情熱を燃やす。卒業後、サークルの機関誌をきっかけに就職した会社は外国向け宣伝誌の制作会社だったが、ある日上海への転勤を命じられる。 当時の上海は、“洗練と猥雑”が同居した、まさに“混沌"とした街だった。 第二次世界大戦の戦火が激しくなる中、ダンスホールや、バーで出会う人々との交流を通して、「魔都」と称される上海の裏側に、賢治は意図せずして足を踏み入れていく――。
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-宮沢賢治の楽しい童話三本を収録。「黄いろのトマト」博物館の蜂雀が語るペムペルとネリのかわいそうな物語。しかし蜂雀はなかなか話してくれません。「蜘蛛となめくじと狸」蜘蛛となめくじと狸は競争をしていました。なんの競争でしょうか。悪いことをすると地獄へ行ってしまいます。「虔十公園林」虔十は縄の帯をしめて歩き、いつも笑っているのでみんなからばかにされていました。あるときお父さんに頼んで、杉の苗を700本買ってもらいます。みんなはそんなところに杉は育たないと馬鹿にしますが、虔十は一生懸命に杉を育てました。やがて子供たちが集まってきます。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
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-大きな国と小さな国の国境。そこを守る老人と青年のお話。最初は敵と味方と思っていたが、やがて打ち解けて仲良くなる。しかしやがて二つの国は戦争を始めてしまう……「野ばら」。三保の松原で見つけた美しい着物は天女の羽衣でした。やがて天女は天に帰っていきます「羽衣物語」。その家には古い青いランプがありました。そのランプを点けると不思議なことが起こります。おばあさんが子供のころの物語。果たしてお父さんは帰ってくるでしょうか「青いランプ」。日本のアンデルセンと言われる小川未明の童話三本を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
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-さやかには密かに想いを寄せている幼なじみがいるが、その彼は彼女を女性として見てくれたことがない。 好きな男と結ばれる筈はないと諦めているさやかは、真也というセフレと十四年間付き合っている。 その間、結婚もし、離婚もした。 真也は時折軽く、俺と結婚すれば? などと言うがその気にはなれない。 仕事を解雇され、いくつもの仕事を転々としていく中で、挫折や訴訟問題を抱え苦悩するさやか……。 疲れ果て、絶望の日々を生きるさやかに訪れた新たな希望。 しかし、そんなさやかにまたもや試練が! そして、打ちひしがれる彼女の足になってくれたのは意外にも……。
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-狙った獲物は必ず盗む。それが怪盗クイーン。性別・年齢・国籍不明。パートナーのジョーカー、RDと共に飛行船トルバドゥールで世界中をめぐっている。そんなクイーンが今回狙うのは呪われた宝石「リンデンの薔薇」。ところが、予期せぬ出来事が・・・・・・。謎のサーカス団に宝石を横取りされてしまった!催眠術師、軽業師、マジシャン・・・・・・。 凄腕のサーカス団員がクイーンに勝負を挑む!彼らの目的はいったい何!?かくして、宝石を取り返すため、大胆華麗なやりかたで勝負を受けて立つクイーン。怪盗クイーンに不可能はない!! <小学上級・中学から すべての漢字にふりがなつき>
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-【書籍説明】 地下世界に広がる聖なる火種の村。村人達は古くから伝わる教えにより、自分達を『劣った者』であると信じて質素な生活を送っていた。そんな中、村一番のおてんば少女エイミーは窮屈な生活と教えに疑問を抱き、同じ思いを抱く青年シルヴァンと共に、真実を知る為の計画を立てる。それはこの地下世界からの脱出、すなわち想像だにしなかった世界への大きな一歩だった! 教えで村人達を縛る大司祭やその息子である聖職者ハロルドとドミニクほか、エイミーを取り巻くユニークな登場人物の描写も見逃せない、臨場感のある冒険ストーリー。 【著者紹介】 銀河忍 児童書作家。子どもの頃からファンタジーが大好きで、少年少女に向けた物語を中心に小説やその小説にちなんだ挿絵を描いている。「大人も子供も楽しめる作品を広めていきたい」という想いから、主にファンタジーを手がける児童書作家として活動中。
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-謎解きミステリーブームを起こした名作のノベライズ! 原作『金田一少年の事件簿』は、週刊少年マガジン(講談社)での連載開始から、 2022年で30周年を迎え、累計1億部を達成するベストセラー漫画。 主人公、金田一一(きんだいち・はじめ)は、名探偵金田一耕助の孫で、 IQ180越えの頭脳で、次々と難事件を解き明かします。 「小説 金田一少年の事件簿」では、 数多のエピソードから、特に読者人気が高い2タイトルである 『小説 金田一少年の事件簿 オペラ座館殺人事件』 『小説 学園七不思議殺人事件』を 30周年&ドラマ化にあわせて刊行! ●『小説 金田一少年の事件簿 オペラ座館殺人事件』 名探偵・金田一耕助の孫である金田一一(きんだいち・はじめ)は、 幼なじみの七瀬美雪に頼まれて、演劇部の合宿に参加することになった。 合宿会場である孤島のホテル「オペラ座館」では、 呪い・恐怖・憎しみ・・がうずまいていたーー。 第一の殺人がおこり、断末魔の叫び声があがる。 この殺人は、自殺した女子部員「月島冬子」の呪いなのか。 一(はじめ)は、真犯人を見つけることができるのか!? 著者:浜崎達也 小説家・脚本家・漫画原作者。ノベライズ作品に『ONE PIECE』劇場版シリーズ(集英社)、『まじっく快斗1412』(小学館)、『STEINS;GATE 0』(角川書店)ほか多数。 原作:天樹征丸 『金田一少年の事件簿』『金田一37歳の事件簿』『探偵学園Q』の原作を担当。漫画だけでなく、小説版『金田一少年の事件簿』も執筆。他の原作では『リモート』(ヤングマガジン)がある。 原作:金成陽三郎 『金田一少年の事件簿』の原作を担当。他の原作に『超頭脳シルバーウルフ』(マガジンスペシャル)、『ミステリー民俗学者八雲樹』(集英社)がある。 原作・絵:さとうふみや 1991年、『カーリ!』で第46回週刊少年マガジン新人漫画賞入選。1992年より週刊少年マガジンにて、『金田一少年の事件簿』を連載、大ヒットとなる。ミステリー漫画ブームを巻き起こした本作品は、第19回講談社漫画賞を受賞。その他の作品に『探偵学園Q』『金田一37歳の事件簿』などがある。
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-1巻792円 (税込)あなたには相棒と呼べる存在がいますか? 様々なかたちの「相棒」を描いた14編のアンソロジーです。 ライト文芸の世界で活躍する作家達が紡いだ「泣ける話」で、心休まる時間を過ごしてみませんか。 【収録作品】 『死が別つもの』/朝比奈歩 三十路で彼女に振られた有馬は、幼馴染の英二が女なら結婚できるのにと考えるが…… 『タピオカとジップライン』/杉背よい 町の図書館で亡き妻の読書履歴をたどる男性。裏表なく素直な彼と顔を合わせるうち…… 『サリバン先生とひきこもり』/浜野稚子 ひきこもりだった二十歳の連は就労体験で訪れた老人ホームで懐かしい人と再会し…… 『こいつは相棒』/猫屋ちゃき 営業の俺は、新人の田沢が苦手だった。それは無足から何度も見る、ある夢のせいで…… 『〆っぽい話』/鳩見すた 店主ひとりのクリーニング店に響くラジオの声。ある日読まれたメールの内容は…… ほか9作品収録 『借金大王』神野オキナ/『君は違う』一色美雨季/『パルトネール』ひらび久美/『歳の離れたちぐはぐ相棒』桔梗楓/『相棒の作り方』霜月りつ/『二億の贈り物』朝来みゆか/『出来心』鳴海澪/『シーグラスは波間へ還る』溝口智子/『あなたとなら、どこまでも』編乃肌 様々なかたちの「相棒」を描いた14編のアンソロジーです。 ライト文芸の世界で活躍する作家達が紡いだ「泣ける話」で、心休まる時間を過ごしてみませんか。 【収録作品】 『死が別つもの』/朝比奈歩 三十路で彼女に振られた有馬は、幼馴染の英二が女なら結婚できるのにと考えるが…… 『タピオカとジップライン』/杉背よい 町の図書館で亡き妻の読書履歴をたどる男性。裏表なく素直な彼と顔を合わせるうち…… 『サリバン先生とひきこもり』/浜野稚子 ひきこもりだった二十歳の連は就労体験で訪れた老人ホームで懐かしい人と再会し…… 『こいつは相棒』/猫屋ちゃき 営業の俺は、新人の田沢が苦手だった。それは無足から何度も見る、ある夢のせいで…… 『〆っぽい話』/鳩見すた 店主ひとりのクリーニング店に響くラジオの声。ある日読まれたメールの内容は…… ほか9作品収録 『借金大王』神野オキナ/『君は違う』一色美雨季/『パルトネール』ひらび久美/『歳の離れたちぐはぐ相棒』桔梗楓/『相棒の作り方』霜月りつ/『二億の贈り物』朝来みゆか/『出来心』鳴海澪/『シーグラスは波間へ還る』溝口智子/『あなたとなら、どこまでも』編乃肌 朝比奈歩『死が別つもの』 杉背よい『タピオカとジップライン』 浜野稚子『サリバン先生とひきこもり』 猫屋ちゃき『こいつは相棒』 神野オキナ『借金大王』 一色美雨季『君は違う』 ひらび久美『パルトネール』 桔梗楓『歳の離れたちぐはぐ相棒』 霜月りつ『相棒の作り方』 朝来みゆか『二億の贈り物』 鳴海澪『出来心』 溝口智子『シーグラスは波間へ還る』 編乃肌『あなたとなら、どこまでも』 鳩見すた『〆っぽい話』
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-『美しき誘惑に潜む復讐の牙』 宮本哲也のもとへ一通の葉書が届いた。それは毎年秋に開催される高校の同窓会の案内だった。仕事がうまくいっていない哲也は同窓会を欠席することにした。 数日後、哲也に一本の電話がかかってきた。戸塚仁志からの電話だった。仁志とは学生時代にいろいろあったのだが、ひょんなことから仁志の妻である麗子の尾行を頼まれることになった。 仁志は浮気を疑っているようだったが、麗子が浮気をしている様子はなく……。 『海峡』 海峡の岸壁に男女の死体があがった。男の死体は南側の町に、女の死体は北側の町に。それもほとんど同時刻にあがったのだという。 海峡を隔てている町で関連していそうな事件など、そうそうあるものではない。謎めいた事件に町は色めき立った。 男の身元はすぐに判明した。大森雅紀という叩けばいくらでも埃が出てくる男だった。一方で、女の身元は不明のままだった。 刑事の亀山と池田は大森を調べれば女のこともわかるかもしれないと、大森について調べ始めた先で……。 『紙の海』 私は病室で千羽鶴を眺めていた。別れた彼女、聖子がかつて折ってくれたものだった。聖子はその名前の通り、心も体も清らかな女性だった。 聖子と結婚していたら……そう思いながら、私はこれまでの人生を振り返った。学生時代の記憶。聖子との出会い。忘れもしないあの日の忘年会。 私はどこで間違ったのだろうか。 どこからやり直せばいいのだろうか。 そして、最後に私は千羽鶴に込められた聖子の思いを知ることになる。
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-混乱の時代にひたすら念仏に精進する法然! 律令制の崩壊は武士階級の抬頭という必然的な歴史の流れとなった。この大転換期を背景に、法然の出家から叡山下山,吉水での専修念仏実践に至る経過を壮大に描く――。そのとき幡多丸(法然)は9歳。父・漆間時国(うるまときくに)は明石定明の突然の襲撃を受けて一命を失った。律令制が崩壊し、地方武士の対立がめだち始めたころのことである。かろうじて凶刃を逃がれた幡多丸は4年後、叡山に入り出家、仏法修行の道へ……。法然と親鸞、二人の偉大な革新者の歩みを熱い思いでたどる長編小説全3巻。著者・三國連太郎の脚本・監督・出演で映画化も。
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-私は己れを語ろうと決意した。憎悪すべき己れの過去を。生きようとする生命の火を、情熱を燃え上がらせるために――。終戦直後から五年に亘り執筆した、著者の代表作ともいえる自伝的長編小説。 (※本書は2015/9/11に発売し、2022/5/17に電子化をいたしました)
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-立原えりかが理想とする男と女の関係を鮮やかに描いた表題作『天人の橋』他、珠玉の短編8作を含むファンタジー集。 (※本書は2000/8/1に発売し、2022/5/17に電子化をいたしました)
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-与謝野寛・晶子夫妻の生涯の詩と真実を、明星派の歌人山川登美子の哀しい死にからめて描く読売文学賞受賞作。若き日、晶子らに師事して文学の道に歩んだ佐藤春夫が、晶子・寛・登美子三者三様の秘めた愛の絶唱の心の裡を無限の共感をこめて語りつくす名篇。『晶子曼陀羅』完結後、あらためて三者の愛を寛の長詩をもとに深く洞察して執筆した「ふたなさけ」を併録。(※本書は1993/11/1に発売し、2022/5/17に電子化をいたしました)
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-================ 第1回次世代作家文芸賞受賞作品! ================ 私はまだ成仏したくないんです 幽霊に懇願されたのは―― 未完の恋愛小説の代筆だった! 毎日を無気力に生きていた大学生の僕 元作家の美女(?)幽霊 二人の奇妙な共同作業が始まった ================ 「これから伝えることをパソコンで打ち込んでください」 引っ越したアパートで女性の奇妙な声がした。 切迫感に急き立てられ入力していくと、それは何かの物語らしい。 なんと彼女は……元小説家の幽霊だった! 未完の次回作に未練が残り成仏できない。 パソコンを触れない自分の代筆を引き受けてほしい。 もし出版にこぎつけられたら印税はあなたのもの。 甘い言葉に誘われ〈ゴーストライター〉を引き受けた僕だったが、問題が一つあった。 彼女の記憶が徐々に消えつつあるのだ。 急がなければ! 可愛いけど皮肉屋な元作家の美女(!?)幽霊と、 毎日を無気力に過ごしていた大学生の僕。 AA1二人の奇妙な共同作業が始まった――。
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-一瞬で崩れ去った日常を、ひとときの輝きを放ち消え去った青春を、僕はずっと憶えている――。高2の機島縁士は春、枝垂桜の下で花嵐とともに降ってきた合内海砂と出逢う。彼女はやがて同じクラスに転校生としてやって来て、ふたりは次第に仲良くなる。が、ある日、出逢った場所で「明日、世界が終わるの」と彼女が泣き出して……。全ての謎が解けたとき、熱い感動に心が震える「僕と君の365日」著者の珠玉の純愛小説。
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-伝記の名手が描く“情熱の歌人”の一代記。 「わたし、ちっとも、後悔はしておりません。……じっと耐えて、先生との恋のために、どこまでも、戦い抜いて行きます。もし、この恋が実をむすばなかったとしても……」 大阪・堺で和菓子店を営む家に生まれた鳳晶子。幼い頃から文学に親しんでいた少女は、やがて短歌の世界にのめり込み、入会した関西青年文学会でみずみずしい歌を披露するようになる。 与謝野鉄幹が主宰する「明星」にも投稿していた晶子は、ある宴席で初めて鉄幹と会い、その人間的魅力の虜に。そして妻子のある身だとは知りながら、鉄幹の元に押しかけてゆき――。 恋に生き、歌に生きた“情熱の歌人”与謝野晶子の生涯を、“伝記の名手”和田芳恵が生き生きと描く。
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-夫と死別し、神とは何かを求めてパリに飛び立った私。極限の信仰を求めてプスチニアと呼ばれる、貧しい小さな部屋に辿り着くが、そこは日常の生活に必要なもの一切を捨て切った荒涼とした砂漠のような部屋。個人としての「亡命」とは、神とは、宗教とは何か。異邦人として暮らし、神の沈黙と深く向きあう魂の巡礼、天路歴程の静謐な旅。 著者を敬愛する芥川賞作家石沢麻依による解説を巻末収録。 "……私は、内部からパアッと照らしだす光の中にいた。生まれて以来、何処にいても、居場所でないと感じつづけた、わけが、わかった。わかった、わかった。と、何かが叫んでいた。逆なのです、わたしたちすべて、人間すべて、あちらからこちらへ亡命してきているのです。あちらへと亡命するのではなく、この亡命地からあちらへ帰っていくのです。かつて、そこに居たのですから。”──本文より 芥川賞作家石沢麻依さん大推薦! 待望の文芸文庫化。 「『亡命者』は私にとっても思い入れの深い作品です。初めて読んだ時は、それまでの作風との違いに困惑したものの、最後のページにたどり着く頃には、深い白と青の光景に言葉を失くしました。入れ子構造の巡礼世界に、こんな領域まで言葉がたどり着けるのか、と畏れも感じた覚えがあります。そして、現在、自分がドイツにいることにより、個人としての「亡命」とは何なのかを考えさせられています。」
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-イングランドの片隅に佇む、静かで長閑な田舎町。 警察の仕事といえばもっぱら逃げた羊を探すこと。 だがそんな町で、事件は起こった。 被害者はエリザベス・コール、17歳、女性。 全身の毛が剃られ、内臓がすべて取り去られた彼女の死体は、 町のシンボルとも言える楡の木の下、朝露に濡れて逆さに吊られていた。 魔女狩り。魔法の杖。牛乳配達車。ナッツとコーヒー。 繰り返される噂。消えない罪。 ロンドンから左遷されてきた刑事エミリーと、 地元の小さな口髭の紳士ポコの、謎解きが始まる―― === 「レッドシーズプロファイル」「D4」「The MISSING」「The Good Life」《北米で最も影響力のある50人のクリエイター》に選ばれた世界的ゲームディレクターSWERYによる初の本格ミステリ!
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-夜の専務、といわれる彼の仕事は世の裏面に直結することが多い。たとえば愛人譲渡式の立会人。大臣の羽沢が愛人の貝塚ラクを財界人の九段に譲渡した。羽沢が九段に向って、「今夜より貝塚ラクとは縁を切り、貴殿に進呈します。よろしくな」というそのかたわらに、彼は重々しく正座しているわけである。こうして貝塚ラクは九段の所有物となったが、どうしたわけか、九段は1週間ののちにポックリと死んでしまう。いわゆる腹上死とよばれる死に方であった――。表題作他6編を収録した短編集。
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-信吾とみや子は、同人雑誌の仲間であり、恋人未満の煮え切らない仲であった。信吾はテレビドラマのプロデューサー、佐竹のもとへ脚本を持ち込んだが不採用。しかし、みや子を紹介してほしいと頼まれる。佐竹は今度のドラマの主演女優としてみや子に目をつけたのだ。一度は断ったみや子を説得し、女優の道に進ませた信吾だったが……。仕事に悩み、恋につまずき、新たな扉を開けながら歩いていく青春群像。
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-美貌の女子大生・古園洋子が失踪した。彼女はホステス・アパートの一室を借りていたのだが、管理人・谷本恵吉の姿も見えない。ホステスたちは谷本の正体もアパートの所有者も知らないという。――数日後、洋子の死体が相模湖から見つかった。谷本の愛車ルノーに乗ったまま湖底に沈んでいたのだ。また意外にもアパートの持ち主が、T大で倫理学を教える清水助教授であることも明らかになった。《倫理学教師のホステス・アパート経営!?》。ナゾは深まるばかりだった――が、巧妙な偽装がはがれた時、白日にさらされたのは腐肉の如き性の悲劇だった。「風変りな代償」他5篇。