hokuroさんのレビュー一覧
レビュアー
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購入済み
購入済み美化していないところは良かった
90年代〜00年代のコアマガジンの雑誌(BUBKAとか)に思い入れがある人は読むと面白いのではと思う。
こういうジャンルの雑誌編集者は常識がなければないほどもてはやされるところがある気がするが、
寺島氏の場合は自分の常識のなさに加え
部下にもっと常識がなく、しかも編集としての才能と狂気をもつふたりの人物がいたことが大きかったのかなと思った。
記録としては有意義だと思ったし(本当はもっとひどかった、という話がSNSに流れているのがすごい)
この種の本にありがちな過去への陶酔が少ないのが読みやすかった。 -
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ネタバレ 購入済み
雨宮まみさんが大好きで、いつか彼女が愛してやまなかった女子プロレスを観たい……と思い幾星霜、日々にかまけて観そびれていた私でしたが先日ついにSTARDOMを初観戦。
個性あふれるたくさんのレスラーたちに大興奮、特に中野たむさんのめっちゃ可愛いベビーフェイスなのに様子がおかしいところに魅了されました。
とにかく女子プロレスに関する本が読みたい!読ませろ〜!と思って手に取ったのがこの本です。
たむさんのインタビューはもちろん、
今もSTARDOMを支える主力選手、そしてSTARDOMを去ったけれどその歴史に大きな爪痕を残したレスラーの剥き出しの言葉がいっぱい。
著者さんのプロレスという大きなかたま -
購入済み
しんしんと心えぐられる
北海道の道東を舞台に描かれる、
タンザニアの国立公園の飼育員に憧れる高校生・夏生と
札幌から転校してきた訳ありのクラスメイト・眞千子の
切なくも真摯な恋。
ふがいなくつまらない大人たち、
くだらないケンカに明け暮れる友人たちに囲まれて
行き場のない思いを抱えながら寄り添うふたりの姿が胸を打ちます。 -
ネタバレ 購入済み
榎美沙子を知れた
初・桐野夏生でした。長年気になってはいたものの、きっかけがなく。
榎美沙子のノンフィクションを書こうとしてこういうもっていき方にするところに凄みは感じました。
読後感としてドロリとしたやましさのようなものが残り、
苦しかったです。 -
購入済み
めちゃくちゃ面白かった
ポッドキャストで社会学者の富永京子さんが紹介されていて、
「作家と編集者が距離を縮めると、まあこうなるよね……」とつぶやかれていたのが
妙に気になって読んでみました。
村山由佳を読むのは中学生の時以来だったので
『天使の卵』とか懐かしいな〜とだいぶ軽くてぬるい気持ちで読み始めたのですが
いやもう、サービス精神のほとばしりぶりがすごい。
実在の出版社や雑誌、
誰がモデルか分かり易すぎる一部の登場人物、
そしてパンチの効きすぎた小説家・天羽カイン。
読者の下世話な気持ちを満たしつつも
書く者の業の深さを濃厚に描き、
意外といえば意外なラストに着地させる。
すごいものを読んだ!という気持ちです。
や -
優しいけどほろ苦い読後感
Yahooニュースで読んで知った作品です。
俳句は教科書で読んだことはあるかなあぐらいの印象でしたが、
作者と俳句との関わり方が割とリアルだなというか、
自分が最も打ち込んでいるジャンル(作者の場合は連句)ではないものに
癒やされたり励まされているんですよね。
私にもそういうこと、あるなあと思いました。
うつの描写はご本人はきっと大変なんだと思いますが、
イラストのタッチのおかげで
優しくユーモラスにすら見えるシーンもあります。
うつの人は友人や知人に何人かいるのですが
正直自分の付き合い方が間違っているのかも、と悩む時があるので
ヒントをもらえた気持ちになりました。
ふんわりした風合いの本 -
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ネタバレ 購入済み
共感しかない!
ストリップを本格的に観始めて数ヶ月です。
コロナ禍もあって家から近めの劇場にいくつか行くくらいではありますが、
ハマっていく過程とかひとりで行くのに緊張するところとか
わかるーーー!というポイントでいっぱいでした。
やはり浅草ロック座はマストなのかなあとか
大和も広島も絶対行かなきゃとか(広島は間に合うだろうか……閉まらないでくれ~)
気になる劇場が増えて嬉しい悲鳴です。
なんとなく気になるけど行くほどではないかな、という人も
具体的な劇場内の様子や踊り子さんの演目とか
分かりやすくネタバレしすぎず
描いているのでおすすめです!
イラストもスケベすぎず、かわいくて読みやすいです。 -
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購入済み
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ネタバレ
イケメンではない、のに…!
この作品のオススメポイントはまず、顔がいいわけでも、キラキラしているわけでもないけど、なぜか目が離せない男性を描くのがうまい野田先生だからこそ描けた、逆瀬川(のせがわ、と読みます)の渋くて枯れてて、でもどこかワイルドな魅力。人としてどうなの、というスレスレな部分をついてくるそのキャラ造形がたまりません!
もうひとつのポイントは、一見逆瀬川の魅力になすすべなく振り回されているようで、自分の恋する気持ちを信じて突き進むヒロイン・瑠璃! 世間知らずなのに、逆瀬川に幻滅されたくない一心で恐ろしく大胆な行動に出てしまうこともしばしば。いじらしくて頑固で、心配です。瑠璃を何かと案じる親友のトモちゃんの気