知念実希人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
プロローグで、天久鷹央と小鳥遊、鴻ノ池の3人が呑んでいる(2人は呑まされ続けている?)シーンから始まり、過去の事件を振り返る。
一つはエクソシスト事。赤ん坊とその母親の不可思議な症状と姑の圧力。題名と周囲の環境からオカルト的なものかと思いきや、これもまた医学で説明された。
もう一つはナイトミュージアム事件。脚を「食い千切られ」「青い血」を流して死んでいた男性。「青い血」なんてあるのか思いながら読み進めていくと…。これもまた医学で説明された。
双方とも、ミスリードさせていくようなネタがあちこちで盛り込まれていながら最終的には医学的な説明で片がつく。この展開がかなり面白い。
「ナイトミュージアム事件」は初めて天久鷹央シリーズを知ったアニメで見たので懐かしく感じたのだが、結末をすっかり忘れていたので、楽しく読めた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれまで数多の本を読んできたが、「読んだことを後悔した本」は、これが初めてだった。
きっと監視するシステムがあるんだろうな、この精神科医怪しいな、と先が読めるのもミスリードなのかもしれない。上原先生の事件が明らかになったところからが、正念場だった。
あぁ、そう来るか。いきなり名指しで犯人扱いですか。確かに最初に変な注意書きだな、余程恐ろしいことがこれから起こるんだろうなとは思っていたけど、知らないうちに治験者にされていたとは思わなかった。予期せぬところに着地して、この感情を誰かと共有しないと落ち着かない気持ちでこの文章を書いている。
本を読んだ感想を書ける場所があって良かった。
これから他の人の感想を読みに行く。 -
Posted by ブクログ
ネタバレどんでん返しで面白かったです。
父のための復讐から始まった物語でしたが、父に対する主人公の心情がイマイチ理解出来なく、苦戦しながらも読んでいきました。しかしこれも伏線だったんですね。
久我原からのグラスを受け取れなかったり、小暮から逃げる時に何故か屋上へ行ったりと、主人公にも何か秘密があるのか、それともそういう感じの子なのかなって思っていました。これも伏線とは……まんまと引っかかりました。笑
久我原の推理力も、探偵を名乗るには何か足りないものを感じていました。「麻痺があるか体では連続殺人は無理」と言ったり、敵のアジトへ侵入する際も準備不足が否めないところや緊張感が感じられなかったりと。。。
そりゃ主人公の方が上手だとなりましたね。複数の違和感が終盤で噛み合う所が気持ちよかったです。久しぶりのミステリー小説にはうってつけでした。
「書斎に上着をかけるための家具が2つある事がおかしい」の台詞と、黒岩の住宅へ不法侵入した出来事がイマイチ納得できませんでした。
これが星4の理由です。
用途別で2つ家具があってもおかしくないのでは?と感じましたし、不法侵入に関してはただの犯罪者では?と思いました。
自分の理解力がないだけなのかな。自分もまだまだだと痛感しました。
あと画像が暗くて見ずらかったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレはじめての知念実希人さんの作品を知るのに、この作品からで良かったのか…と思うくらいに、そこそこグロい描写が満載でしたಠ_ಠ
人に勧められて読んでみたけど、自分から手に取ることはしなかっただろうなぁ(笑)
あらすじ:北海道旭川の地でリゾートの開発作業員が行方不明となり、警察は熊害と断定して捜査に乗り出すが、発見された作業員の遺体には熊によるものとは思えない損傷が残っていた…7年前に起こった家族の失踪事件との因果関係を突き止めるため、唯一の生き残りである外科医師の佐原茜が事件に関わっていく。規格外のヒグマをも凌ぐその怪物の正体とは…
人の生き死にが関わる割には、登場人物の感情の振れ幅が狭いというか、説明的すぎる点は違和感が強かった。途中まではこういう作風なのかと思ったが、あえてそう仕向けていたのか?この作品しか知らないので何とも言えないが、後々の布石としての描写だとしたら、作者は中々の策士かもなぁ、と感じました。読みはじめてしまえばぐいぐい引き込まれて、あっという間に完読。
思うに、どんなにグロい描写でも自分自身の想像で再現される映像なんてたかが知れているからか。これが映像化でもされようものなら鑑賞出来ないし、しない作品リストに入れちゃうけれど!
オススメしてくれた知人は、この作品のある一点において私の好みな作品であると確信して貸してくれたので、その点は確かに!って流石分かってるね!って感謝申し上げました(^^)
アイヌ民族と日本神話を絡めてこの怪物の何たるかが描かれている点も上手い。
繰り返しますがグロいのでオススメはしかねますが、面白かったです。
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Posted by ブクログ
プロとして下す、奇妙な事件の診断とは
天久先生のシリーズも多少前後する中で読み進め、今作は私は初めてこのシリーズで本格的な「殺人事件」の話を読んだと思う。先の二つの短編はこのシリーズ特有の少しライトに読める。
医療知識のない読み手にも予想がしやすい、推理がしやすい言わば読み手というアマチュアでもできる「診断」は読み手の中にも爽快感を感じさせてくれる。
一方でラストの中編は殺人事件の形を取り、いつもよりも本格的な推理と調査がなされていく。途中までの推理であれば話を読んでいく中で私のようなアマチュアの「診断」でも導けるのに対して、本当の真相に辿り着くロジックには天久先生のようなプロの「診断」が不可欠であった。
殺人事件といった推理小説の王道に対して診断医の天久先生が自分のプロ領域を活かした自身の王道で立ち向かう様子が、この小説の筋の通し方としてとてもよく感じ、またここまでに積み重ねてきた小鳥先生とのバディもとても心地よく感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、ゲストたちが招かれた。」
この一文だけで何かが起こりそうな予感がしますね。
主人公である医師、一条遊馬の独白から物語は始まります。
今までミステリを読んできた人なら、このまま物語が進むはずがないと勘づくはず。さらに物語の中で人物の言動に様々な違和感があり、結末が二転三転することは予想できるかもしれません。
神津島が描いた「硝子館の殺人」のように、本作の作者である知念先生もこのオチのために、この仕掛けを用意しているとも取れる物語の流れになっており、多少強引なところはあります。それでもクライマックスからクライマックスに映る怒涛の展開にページをめくる手が止まりませんでした。
ミステリーとしては読み応えがあり、非常に面白い作品だと思います。