知念実希人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
知念実希人氏の『祈りのカルテ 再会のセラピー』を読み終え、医療の現場で繰り広げられる人間ドラマの温かさと深さに、改めて胸が熱くなった。
本作は、循環器内科医となった主人公・諏訪野良太が、学会で医学生時代の同級生である小鳥遊と再会するところから始まる。小鳥遊が連れていた研修医の鴻ノ池に求められ、諏訪野がかつての研修医時代――救急部、形成外科、そして緩和ケア科での出来事を回想していくという構成が非常に魅力的だ。
諏訪野良太という医師の魅力は、卓越した洞察力とどこまでも誠実な優しさにある。彼は単に病名を特定して治療を行うだけでなく、カルテに書かれたデータや患者のふとした言動の「違和感」を見逃さな -
Posted by ブクログ
『硝子の塔の殺人』を読んでまず感じたのは、これは館で起こる連続殺人を描いた本格ミステリーではなく、「ミステリーとは何か」という問いそのものを物語にした作品だということだった。
雪深い森にそびえ立つ硝子の塔。ミステリーを愛する大富豪によって招かれた個性豊かな客人たちは、外界から隔絶された館で次々と起こる惨劇に巻き込まれていく。名探偵、医師、刑事、小説家、霊能力者といった、いかにも本格ミステリーらしい登場人物が顔をそろえ、密室、見立て、読者への挑戦状など、おなじみの要素が惜しみなく詰め込まれている。まさに王道の館ミステリーとして始まるが、この作品はその枠の中だけでは終わらない。
この作品が描い