矢崎存美のレビュー一覧
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ネタバレキッチンにまつわるアンソロジー。
お気に入りは福田さんの「対面式」、新津さん「わたしの家には包丁がない」。
「対面式」
建売住宅の対面式キッチンからは、向かいの家の対面式キッチンが丸見えだった。
そして、そのお向かいの玄関ポーチに何故か日替わりで陶器の人形が置かれていて…
ちょっとした好奇心から、陶器の人形の謎を解こうとする美晴。謎は案外あっさり解けたけれど、お向かいさんの旦那さんが実は…って言うのはどんでん返しでした。
「わたしの家には〜」
展子が何故包丁を持たないのか。亡くなった母親が父親の田舎へ帰省した時に女性ばかり動かされているのを目の当たりにして育った所為で、将来包丁を持たない -
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Posted by ブクログ
ネタバレ仕事に疲れて病になった允雄。鄙びた宿で小説を書きたいと思っていた彼は妻の勧めで湯治場へ。
そこで出会ったのはバレーボール大の大きさのピンク色したぶたのぬいぐるみだった。
驚きつつも、彼の作る美味しい料理を食べて原稿用紙に向かうのだが、肝心のアイデアが全く浮かばず……。
そこから始まるぶたぶたさんが経営する湯治場。私も行きたい!
野菜と肉がゴロゴロ入ったカレー。牡丹鍋!
どれもこれもおいしそう(*^^*)
湯治場に来る人々はそれぞれに問題も抱えているけれども、ぶたぶたさんのカウンセリングと美味しい料理。綺麗な朝日とお湯に癒されていくのがいいですねぇ。
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Posted by ブクログ
10年ぶりの再読。
ぶたぶたシリーズの中でも最初に読んだせいか、10年経った今でも1番好きな話。
なんといってもカフェのメニューがおいしそうで、たまらない。
あぁ、映画化してほしい、、、。
子供の頃からの優しいふわふわした食べ物の代表・ホットケーキが、本当に美味しそうで読んでいて香りが漂ってきそう。
りんごバターもいつか作ってみたい。
そして話の本筋もとても優しい。
人から後ろ向きと取られる行動も、本人にとっては前向きになるための大きな一歩だったり、行動・行為の真意って自分自身でもなかなかわからないものだよね、と思わせてくれた一冊。
人の見方や物事の捉え方を、俯瞰で見ることができて、何事に