山本周五郎のレビュー一覧

  • 小説 日本婦道記

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    ネタバレ

    『日本婦道記』/山本周五郎/★★★★★/武家で生きる女性の生き方を描いた短編集。強く、清らかに、つましく生きる女性の姿に心動かされる。「不断草」「糸車」「二十三年」で泣きそうになりました^^

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    2011年10月18日
  • ながい坂(上)

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    ネタバレ

    会社の上司に勧められて20代の頃読んだが、周五郎作品は若い世代には少し難しい(3回読み返した)
    主人公、主水正に自分を重ねて読むうち引き込まれていった。
    上を目指すサラリーマンにはバイブルとなる山本周五郎、最後の長編作品

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    2011年09月14日
  • 青べか物語

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    会話の中で、相手のセリフが省略されていて、筆者のセリフから、何を聞かれたのか、推測するという趣向が特徴的。

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    2011年09月03日
  • 生きている源八

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    非常によかった。

    長編小説が好きで あまり短編集は読まないのですが、これは読んでよかったです。短編という短いかたちだからこそ、ことばのひとつひとつが光ってる。そしてストーリー展開の見事さを感じました。これに入ってるどの短編作品もよかった。心にゆっくり染み込んでくと思ったら、読後の清々しさと言うのか、清廉な衝撃にハッとさせられる。特に好きだったのは「籐次郎の恋」。

    武家モノ苦手な人にも 最初はガマンしてもらいつつ、騙されたと思って読んで欲しい(・ω・)

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    2011年08月22日
  • ちいさこべ

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    中編の傑作4編からなる。表題作の『ちいさこべ』は江戸の大火ですべてを失いながらも、焼け出されたみなしご達の面倒まで引き受け、再建へと奮闘していく大工の棟梁とそれを取り巻く人々らのつながり、絆に感動を覚える。
     未曾有の震災から1ヶ月余り、いまだ傷跡の生々しい中にありながらも、復興・再建へと立ち向かっていく被災地の一人一人の姿と棟梁の姿が重なる、絆の中に明日へ希望を失わずに共に歩んで行きたい。微力ながら俺に出来る事の最善を尽くしたい。

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    2011年06月03日
  • ながい坂(下)

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    ながい坂を上り続ける主人公。
    割り切った考えを持ちつつ、時折苦悶に襲われる場面が印象的だった。
    つるや谷先生の変化ぶりにびっくり。
    展開も面白く、人生というものを感じさせられた。
    後味もいい。

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    2011年05月25日
  • ながい坂(上)

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    ネタバレ

    ある一つの出来事をきっかけに自分の人生、世の中の不条理を変えようと一心腐乱に進む主水正があるとき、周りからの羨望・嫉妬、期待や仕事に対する重圧に耐えかね、恩師の谷宗岳に相談した時、谷から「お前が自分で進むと決めた道ではないか、その道へ進んだときからもう逃れることはできない」と言われた言葉が印象に残った。自分も普通の会社に終身雇用を期待して就職したのではなく、自分の力で仕事を得て、食べて行こうと決意し、その道を歩み始めた。今は日本の会社はいるが、あくまで契約社員としてのプロの自覚を持って行動するべきであると思う。辛いがそういう道を選んでしまったわけで自分も主水正と同じように後戻りはできないのだか

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    2011年05月22日
  • ながい坂(下)

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    ネタバレ

    どっかのレビューか評論で、この作品はめでたい小三郎の出世物語に過ぎない、後半は殿様のお家騒動に終始しており、当初の立ち向かうべき問題であった商人の独占と重役侍の癒着は、途中からうやむやになってしまった。
    そんな批判が加えられていたが僕はこれでいいと思った。

    人生はままならないもので、敵かと思っていたら別の問題が持ち上がることで味方になってしまう。どうにもならないと諦めていた問題が時間が経つだけで自然と解消してしまう。
    どんな先が待っているかわからないが、手持ちの情報を元に当面の問題へ全力で対処する。情勢が変わったらまたそのときだ。思い通りにならないのが人生でそれが面白い。
    自分の信じるままに

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    2011年02月06日
  • ながい坂(上)

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    ネタバレ

    主人公が子供の頃に、彼にとって山や川と同じように不動の存在であった橋が土地の所有者である城代家老の都合で取り払われてしまった。そして、その際、川を迂回するよう告げた小使いへぺこぺこしていた父親を見て小三郎は二度とこんなことのないよう決心し、学業に剣術に明け暮れ平侍の子にはない出世を果たしていく。

    彼は同じ藩に暮らす人たちには心底親切でいい街づくりに明け暮れていく。自分の進む道を信じて突き進む。納得のいかないことも人から言われると客観的に考えてみる。しかし、実家の家族からの頼みごとはじっくり考えることなく甘い戯言と切り捨ててるように見える。

    彼にとっては父親は進歩することを諦めた惨めな存在で

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    2011年02月06日
  • 扇野

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    人間は誰でも欠点を持ち、失敗を重ねる弱い生きもの。でも、その弱さを受け止めてくれる誰かがいると、力強く生きていけるのだと感じました。

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    2011年02月06日
  • 青べか物語

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    山本周五郎氏は有名だし、母も好きな作家だし、家にも何冊か本があったのにもかかわらず今まできちんと読んだ覚えのない作家さんでした。この間読んだ本に浦安市のことが書かれていて青べか物語にも触れていたので、ふと読んでみようと思い立ちました。

    面白いけれどどこか物悲しい。さみしいお話なんだけれどもどこか滑稽。土地に根付く人とそこにやって来た異郷の人との見えるようで見えない、見えないようでしっかりと存在する境界線のような物を感じました。同じ国で同じ言葉を話していても異郷と言うのはこんなにもさびしいものなのか。文化や常識はこれほど違うものなのか。

    ふるさとは遠きにありて思ふもの
    そして悲しくうた

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    2010年12月22日
  • 赤ひげ診療譚

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    「生きる」ことは本当に大変なことだと思います。今この時も、「生きる」ことに希望を見いだせずにそれでも踏ん張っている人たちがいる。知りつつも何もできずに生きている自分がいる。
     「赤ひげ医師」こと去定はいう『見た眼に効果のあらわれることより、徒労とみられることを重ねてゆくところに、人間の希望が実るのではないか。おれは徒労とみえることに自分を賭ける』と。『温床でならどんな芽も育つ、氷の中ででも、芽を育てる情熱があってこそ、しんじつ生きがいがあるのではないか。』と。
     「死」を見つめて「生」を問い、弱さの直中にいる者へ何が出来るか? 何をすべきか?を問う。

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    2010年12月20日
  • 雨あがる

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    小さい時から優しく、思いやりのある人になれと言われ、それを受け継ぐかのように、自分もまた子供にそのように言ってきた。
    互いを優しく、思いやる気持ちは大切な事です。しかし、その優しさや思いやりが相手を重く、切なく、また深く傷つける事もあることを知らなければならない。けれども、求めるのはやはり優しさであり思いやりなのですね。
    お互いを信じ合う人間臭い人々の姿が、読後もさわやかな余韻となって楽しませてくれる。

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    2010年11月27日
  • かあちゃん

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    悪人とされた者にどこまでも家族ぐるみで献身的にサポートしようとするその姿に感動を覚える。現実的には、なかなかむずかしい行動である。しかし、小説の世界で終わらせていてはいけないように感じた。
    人間の「善なる心」をテーマにした5編をからなる短編集。

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    2010年11月27日
  • さぶ

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    人はどんなに賢くっても、自分の背中をみることはできない…。当たり前の事なのだが、私たちの多くはこの事実を受け入れていない。傷つけられ、痛みを抱えた人間だけがもつ優しさ、それは自分の弱さを受け入れたゆえの優しさである。人は権力や力ずくでは変えられない。弱さを知る者の粘り強い優しさが頑な心を溶かしていくものなのだとあらためて感じた。

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    2010年10月20日
  • つゆのひぬま

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    「武家草鞋」
    「みんな、金、金、金・・・だ。この世は腐ってる。世間全体が欺瞞と狡猾の組み合わせだ!」と、伝三郎はこの世に絶望し、死を求めて深山に入る。
    が、老人と娘に助けられ、一緒に暮らすうちに生きる力を取り戻す。草鞋を作り始めたところ、「丈夫だ」「長持ちする」と大評判になる。しかし、またしても、世間の荒波が伝三郎をおそう・・・!
    山本周五郎が昭和20年10月に著した傑作!!

    (九州大学 大学院生)

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    2010年10月13日
  • 日日平安

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    映画『椿三十郎』の原作が表題作の『日日平安』。
    織田裕二の映画の頃に購入したかも。
    どの短編を読んでも、今の自分の姿、過去の来し方、人との関係のありようについて考えさせられる。
    高校生の時に教師に勧められて山本周五郎の世界にはまり、こうありたいと思い続けてここまで生きてきたものの、現実世界に向かう時、あまりにも無残な己の生き様が悲しくなる、ぞ。

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    2010年10月13日
  • おごそかな渇き

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    10/10/12。10代・20代以来かな。一番最初に住んでいたところを引き上げるときに、あまりの本の多さに捨てたんだろな、きっと。
    表題作は、宗教論?。

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    2010年10月13日
  • さぶ

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    表題は『さぶ』だが、話は江戸の経師職人の英二の視点で描かれた人情話。

    真面目に働いてきた英二が、身に覚えのない罪を着せられて、そこから人生のどん底まで転落する仕儀となるが、
    さぶをはじめ、周りの人達に助けられ、英二も次第に立ち直って、また堅気の職人として再出発をするお話。

    人間の本質に迫る作品です。
    ラストの告白のシーンで誰を疑うか、
    そこで人間性を試されているような気がします。

    良著!

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    2010年05月24日
  • 日日平安

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    『城中の霜』が読みたくて。橋本左内が最期に取った意外な行動とは。死に瀕して、人は何を思うのだろう。己が身の可愛さか、後世にわたる名誉か。それとも、遺される者への憂いだろうか。最期には、その人の「生き様」そのものが現われるのかもしれない。強く胸を打つ作品。

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    2010年05月16日