山本周五郎のレビュー一覧

  • さぶ

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    感想
    自分が真ん中にいる。みんなそう。だがそれに気づいているかいないかが大人と子供の違い。本当の友情とはなんだろう。それは大人もわからない。

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    2024年08月25日
  • 樅ノ木は残った(下)

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    すべて仙台藩のために
    原田甲斐の人物の描き方がすごい
    淡々とした表現なのに
    引き込まれてしまう。
    最後は生きて欲しかった

    山本周五郎の作品は
    初めての体験だったが
    人の描き方がすごい
    歴史小説だから読めないと
    勝手に決め込んでいたが
    勿体無いと思っている

    直木賞に始まり幾多の賞を
    辞退した作家
    これもすごい
    こんな作家今いない
    骨がありすぎる
    それも一番目の妻の
    「私は大衆作家の所へ嫁に来たのでは無い」という言葉に
    発奮したとも言われている

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    2024年07月08日
  • さぶ

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    最後の最後に判明する事の真相(事実かどうかは不明)が、単なる栄二とさぶの友情物語や成長物語とはまったく違う深淵な人間模様にしている。山本周五郎氏の人間に対する観方、性善説でも性悪説でもない、清濁併吞した存在として捉える視点が生きている。絶望のなかで見つけた絆、拭うことの出来ない人間の私欲、人を信じることの難しさ、それらを乗り越えた先にあるもの。物語の主体は栄二だが、全てを総括して示すラストの「おらだよ、ここをあけてくんな、さぶだよ」の姿と表情を思い浮かべれば、やはり作品名は「さぶ」だろう。

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    2024年06月18日
  • 樅ノ木は残った(上)

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    歴史物はあまり読まないが
    山本周五郎のこの作品は読むべきと
    ある作家が言っていたので
    手にとった
    幕府から逼塞を命じられた仙台藩主
    そして起こる上意討ち
    混乱する藩政
    それに乗じて力を得る一族
    それを見抜き
    じっと人と時の流れを観る原田甲斐
    陰謀渦巻く中で
    いかに対応していくか
    いかに考えるか
    面白い

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    2024年05月14日
  • さぶ

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     時代小説にちょっとばかり免疫がついたと思い、この作品を読んでみることにしました。

     主人公はさぶ、じゃなく英二…。ふたりは同じ年で江戸の下町で表具屋の職人、栄二は男前で仕事も器用にこなすが、さぶは要領が悪く愚図だが誠実ではあるが、ともに友情を育んでいた。ある日、栄二は信用していたお得意様から盗人の濡れ衣を着せられることに…自暴自棄になった栄二は暴力沙汰を起こし、人足寄場で罪人として収容されてしまう…。さぶは栄二を探し出し、わが身より栄二を思い足しげく人足寄場を訪れるさぶ…そして栄二と同時期に収監されていた罪人の仲間たち…栄二は徐々に頑なだった心を開いていく…。

     栄二が濡れ衣を着せられた

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    2024年03月16日
  • 白石城死守

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    山本周五郎の短編集。発表された多くが昭和15年~18年にかけてなので、当時の世相を反映してか、武士を通しての「忍」が描かれている。
    そして、戦後まもなく発表された短編の名作「菊屋敷」は運命にもてあそばれた武家の娘のひそかな喜び、それは自分自身に絶えず言い聞かせないと失くなってしまいそうな不安定な喜びなのだが、凛としていて清々しい。戦争で日本人が亡くしたものへの慈しみと諦念、前を向いて歩こうとする主人公の姿に、当時の読者は自身に重ね合わせ勇気づけられたことでしょう。必読の書。

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    2024年03月02日
  • 人情裏長屋

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    2月14日は山本周五郎の命日である(昭和42年没)。かつて少年は、時代小説に目覚めたあと、司馬遼太郎派に行くか、山本周五郎派に行くか別れた。わたしは、山本周五郎派に行った。その時既に吉川英治の八割がたを読んで、歴史物は極めたという慢心があり、それとは全くジャンルの違う世界を読んでみたく思ったと思う。本屋の山本周五郎棚を1/3くらい制覇した頃に、わたしはSFとか、純文学とかに移っていった。けれども、本屋の本棚はそれから数十年「いつでも戻っておいで」とほほえんでいた。

    表題作「人情裏長屋」
    今読むと極めて「定型的な人情話」である。超絶的な剣技を持つ浪人・信兵衛は、長屋の住人を陰ひなたに支えながら

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    2024年02月14日
  • 人情裏長屋

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    表題作をはじめとする「長屋」を舞台にした作品が多く描かれています。
    どれもおもしろかったですが、特に印象に残ったのは『泥棒と若殿』『秋の駕籠』の二篇で、どちらも男同士の友情が爽快に綴られていました。
    最後の『麦藁帽子』も不思議な読み応えで、尾を引くおもしろさです。

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    2024年01月14日
  • 柳橋物語・むかしも今も

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    「山本周五郎」の中篇時代小説を2篇収録した『柳橋物語・むかしも今も』を読みました。
    ここのところ「山本周五郎」の作品が続いています。

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    過酷な運命と愛の悲劇に耐えて、人間の真実を貫き、愛をまっとうする――。
    一途な愛を描き、永遠の人間像を捉えた感動の二編。

    幼い恋心で男との約束を交わした「おせん」は、過酷な運命に翻弄される。
    「おせん」を愛する「幸太」は、命をかけて彼女を守り抜く(『柳橋物語』)。
    周囲の愛情に包まれ何不足なく育ったまきに降りかかった夫の裏切り。
    密かに慕う直吉は愚直なまでにまきに尽くすが(『むかしも今も』)。
    一途な愛の行方を

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    2024年01月04日
  • さぶ

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    「山本周五郎」の長篇時代小説『さぶ』を読みました。
    『山本周五郎名品館Ⅰ おたふく』、『山本周五郎名品館Ⅲ 寒橋』、『若殿女難記』に続き、「山本周五郎」の作品です。

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    小舟町の芳古堂に奉公する「栄二」と「さぶ」。
    才気煥発な「栄二」と少し鈍いがまっすぐに生きる「さぶ」。
    ある日、「栄二」は身の覚えのない盗みを咎められ、芳古堂から放逐されてしまう。
    自棄になった「栄二」は身を持ち崩し人足寄場へ送られるが――。
    生きることは苦しみか、希望か。
    市井にあり、人間の本質を見つめ続けた作家の代表作。
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    「朝日

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    2024年01月04日
  • さぶ

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    江戸時代を舞台に、男前で器用な栄二と愚鈍だが誠実なさぶ。ままならない人生をふたりで乗り越えていくふたりの信頼関係が尊い!落ち込みもするけれど、決して折れず成長していく姿に感動です。出てくる台詞も今を生きる我々に刺さる、時代を問わない名作!

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    2023年09月26日
  • ひとごろし

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    昔、NHKのラジオで日曜名作座という番組があり森繁久弥と加藤道子がひとごろしの朗読を聴いたのが初めでした。山本周五郎の作品は読後感がとてもよく、以後短編を中心に読んでました。味わい深いと思います。

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    2023年09月17日
  • 花杖記

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    山本周五郎の短篇小説集『花杖記』を読みました。
    『編傑作選4 しづやしづ』に続き、山本周五郎の作品です。

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    何者かによって父を殿中で殺され、家禄削減を申し渡された加乗与四郎が、事件の真相をあばくまでの記録『花杖記』。
    どんな場合も二の矢を用意せず、また果し合いにもあえて弱い弓を持ってのぞむ弓の達人の物語『備前名弓伝』。
    ほかに『武道無門』『御馬印拝借』『小指』『似而非物語』など、武家社会の掟の中で生きる武士たちの姿に、永遠に変わらぬ人間の真実をさぐった作品10編を収録。
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    大正15年(1926年)の

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    2023年05月28日
  • あとのない仮名

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    泣きながら読んだ作品、思わず笑った作品、後味が悪く感じた作品。
    どれをとっても人間味の溢れた作品でした。
    現代の人が読んでも充分に共感でき、時代は違えど、人の営みや社会性はあまり変わりがないのかもしれないと、身近に感じられる。

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    2023年03月26日
  • 正雪記(下)

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    由井正雪を主人公とした長編。周五郎にしては珍しく実在の人物を描いた作品。徳川政権が磐石のものとなっていく中でその陰の部分を見つめて模索した正雪と、幕藩体制の中で藩としての生き残りを模索する原田甲斐(『樅ノ木は残った』)。この二作は時代も近しくて対になるような作品ですね。

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    2022年12月04日
  • 雨あがる

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    読み終わった時のお腹にずっしりとくる、揺るぎない満足感。コレだ!と思わせられる人物像。
    人間味あふれる人柄。主人公は例えばクラスに居たら全く主役では無いタイプではないか?
    誰の上にも立たず、自分を過剰評価せず、人を喜ばせ、人に譲る。
    そんなタイプがいたとしてそれに気づくのは難しいのではないか?
    そんな人間になりたいと思うけれど、なりたいと思ってなれるものでは無い。コレはもう生まれつきの性分なのでは無いだろうか?
    実直、直向きさ、辛抱強さ、潔さ。
    なりたいと思ってなれるものではない。そういう人物を描くから山本周五郎は魅力なのかもしれないなぁとぼんやり思ってしまった。
    「雨あがる」とても良かった。

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    2022年11月29日
  • 町奉行日記

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    山本周五郎の短篇小説集『町奉行日記名』を読みました。
    ここのところ、山本周五郎の作品が続いています。

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    着任から解任まで一度も奉行所に出仕せずに、奇抜な方法で藩の汚職政治を摘発してゆく町奉行の活躍ぶりを描いた痛快作『町奉行日記』。
    藩中での失敗事をなんでも〈わたくし〉のせいにして、自己の人間的成長をはかる『わたくしです物語』。
    娘婿の過誤をわが身に負ってあの世に逝く父親の愛情を捉えた短篇小説の絶品『寒橋』。
    ほかに『金五十両』『落ち梅記』『法師川八景』など全10篇を収録。
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    1940年(昭和15年)

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    2022年11月08日
  • 日日平安 青春時代小説

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    山本周五郎の短篇小説集『日日平安―青春時代小説』を読みました。
    山本周五郎の作品は、8月に読んだ『つゆのひぬま』以来ですね。

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    お家騒動に遭遇したのを幸いに、知恵を絞り尽くして食と職にありつこうとする主人公の悲哀を軽妙に描き、映画「椿三十郎」の原作にもなった「日日平安」をはじめ、男勝りの江戸のキャリアウーマンが登場する「しゅるしゅる」、若いふたりの不器用な恋が美しい「鶴は帰りぬ」など、若者たちを主人公に据えた時代小説全六篇を収録。
    山本周五郎ならではの品のいいユーモアに溢れ、誇り高い日本人の姿が浮かびあがるオリジナル名作短篇集。
    (編/解説・竹添

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    2022年11月01日
  • 日日平安

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    日日平安を読んでいて、この短編が、世界の三船が躍動した映画 ‘椿三十郎‘ の原作という事に気づく。山本周五郎は、滑稽話として描いた武士の世界が、黒澤明の手にかかると、スピード感のある見ごたえのあるあの映画に変わる、のですね。久しぶりに手に取った山本周五郎、どの短編も良いですね、★四つです。

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    2022年10月24日
  • ながい坂(下)

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    山本周五郎の長篇時代小説『ながい坂〈上〉〈下〉』を読みました。
    『寝ぼけ署長』、『五瓣の椿』、『赤ひげ診療譚』、『おさん』に続き、山本周五郎の作品です。

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    〈上〉
    人生は、長い坂。
    重い荷を背負って、一歩一歩、しっかりと確かめながら上るのだ。

    徒士組の子に生まれた阿部小三郎は、幼少期に身分の差ゆえに受けた屈辱に深い憤りを覚え、人間として目覚める。その口惜しさをバネに文武に励み成長した小三郎は、名を三浦主水正と改め、藩中でも異例の抜擢を受ける。
    藩主・飛騨守昌治が計画した大堰堤工事の責任者として、主水正は様々な妨害にも屈せず完成を目指し邁進する。

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    2022年08月14日