山本周五郎のレビュー一覧
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伊達騒動を描いたもの。
この小説の主人公原田甲斐が逆臣であったという通説とは異なり、伊達家を守るために真意を隠し、友や家臣、自身の命、そして家までも賭して伊達家を守ったというプロット。
最後の200ページのクライマックスに向かう節は、息を飲む展開で一気に読んだが、結末は、現代的感性からすると「行き過ぎ」の感を持ったのが正直なところ。
しかし、「史実」の裏側にこのような「真実」があったとすれば、タイトルともなった樅の木に重ね合わせられたロマンを十分に感じられる。
武士社会の主役の男たちの周りに描かれる女たちが、その儚さに彩りを添えている。
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Posted by ブクログ
2018年の春くらいから、気分的には1年半くらい続いていた仕事上の繁忙期が終わりました。
虚脱。そして、けっこう嬉しいです。
読んだ本のメモも長らく途絶えていました。そもそも本を読むこともかなり減っていました。
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「赤ひげ診療譚」山本周五郎 1958年 新潮文庫。
2018年の12月頃に仕事の都合で再読。
大昔から思っていたのですが、山本周五郎というと人情べたべたな小説家だと思われているかもしれませんが、
きちんと読んでみると時折実に胃液が逆流するほど残酷で素晴らしかったりします。
でも、いまどきそもそも山本周五郎を知らない人も増えていることと思いますが。ちょっともったいない。
ただ、好 -
Posted by ブクログ
ネタバレ<上中下3巻を通してのレビュー>
仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申し付けられる。
明くる夜、藩士四名が「上位討ち」を口にする者たちによって惨殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。
その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。
山本周五郎氏の作品は初めてなのです。
「伊達騒動」をあまりよく知らないのですが、原田甲斐をこの観点から描く作品の新鮮さが感じられました。
幕府の大藩潰しを背景に様々な密約が立ち込めて諸大名が苦し -
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「山本周五郎名品館Ⅱ 裏の木戸はあいている」山本周五郎 (編:沢木耕太郎)
山本周五郎の短編集。
相変わらずのクオリティ。
「ちいさこべ」。火事に焼かれて家屋敷と両親を失った大工の若棟梁。同じ火事で行き場を失った孤児たち、その面倒を見る娘さん。
三つ巴それぞれの事情が描かれるだけなんですけれど、こういうお話しが染みてくるのは、世界には理不尽な都合で孤独になったり死んでしまったり不遇になったり、自力でどうにもならないことが多くある、まあつまり人生は運不運次第の受け身なゲームである、ということが感じてくる年齢以降なんだろうか、改めて思いました。
「ちいさこべ」は何度もドラマにもなっているらしく、