【感想・ネタバレ】周五郎少年文庫 木乃伊屋敷の秘密―怪奇小説集―（新潮文庫）のレビュー

山本周五郎 / 末國善己

古代蒙古の王族の棺を持ち帰った考古学の権威厩川博士だが、木乃伊（ミイラ）が夜毎棺から出て、枕元の水差しの水を飲むことに気づいた。博士は恐怖のあまり……（表題作）。かの名探偵ホームズが来日し、財宝をめぐって悪漢たちと壮絶な戦いを繰り広げる「シャーロック・ホームズ」等、痛快探偵小説の内、怪奇性の強い名品珍品13編を精選。（解説・末國善己）

[ブクログ · ★★★★☆]

シャーロック・ホームズが来日して国際的事件を解決するストーリーは面白い。パロディと言おうか背景設定にニヤリとしてしまう仕掛けも楽しい。
全巻シャーロックかと思ったら、伝奇・怪奇もののオンパレード。少年文庫シリーズとして刊行されるそうなので楽しみだ。

[ブクログ · ★★★☆☆]

山本周五郎といえば時代小説！
というイメージをガラッと塗り替えてくる短編集。
少年向け？の冒険譚・奇怪譚・探偵小説が盛り沢山。
中でも『シャーロック・ホームズ』は、ホームズが日本で事件を解決する、ホームズファン必見の物語。『まだらの紐』の物語などがまるっと組み込んであったり、すごい展開。
他にも、土地の伝承に絡めた殺人事件など盛り沢山の一冊。