山本周五郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ最初と最後で12年くらい経過してるんだけど、さぶが相変わらずで泣き笑い。表紙は最初の良いシーン、小雨の両国橋。この表紙もぐっとくるけど、私が読んだ文庫の表紙は(平成17年版)何と栄二がバーンと描かれてる。
検索してみて欲しい!タイトル「さぶ」なのに、栄二!もう栄二の話だし、表紙栄二やし、さぶはちょびちょびしか出てこないし(笑)でも題名が「さぶ」だからさぶが気になる。つっこみどころ満載のさぶ。途中、だまされたり、死んだりするんじゃないかとひやひやしながら読み終えた。
この栄二メインのカバー装画を担当した池上遼一さんは独断でさぶではなく栄二を描いたのだろうか。山本周五郎さんがOKしたのだとすると、 -
Posted by ブクログ
市井の人々の日常や人情の機微を
表して面白い
泥棒と若殿は 権力闘争に敗れ
ボロ屋敷に置かれ 世話してくれる
付き人も無く 食料も途絶え
餓死寸前の若殿の寝所に泥棒に
入った男
あまりの窮乏ぶりに同情し
世話をやくようになる
厳しく辛い人生だったが
殿を見ると何だか世話したくなり
それが生き甲斐か 自らの張りに
繋がり
殿も争いの世界に虚しさを感じ
こんな生きように満足していたところ
争いに決着がつき殿として
迎えがやってくる
最後の夕食を殿が作り
多くの民を幸せにすべく
早朝に発つと そこに忠臣の家来が
頭を垂れていた
痺れる
人間同士の思い 忠義
こんな世界
昔はあったよね きっと -
Posted by ブクログ
時代小説にちょっとばかり免疫がついたと思い、この作品を読んでみることにしました。
主人公はさぶ、じゃなく英二…。ふたりは同じ年で江戸の下町で表具屋の職人、栄二は男前で仕事も器用にこなすが、さぶは要領が悪く愚図だが誠実ではあるが、ともに友情を育んでいた。ある日、栄二は信用していたお得意様から盗人の濡れ衣を着せられることに…自暴自棄になった栄二は暴力沙汰を起こし、人足寄場で罪人として収容されてしまう…。さぶは栄二を探し出し、わが身より栄二を思い足しげく人足寄場を訪れるさぶ…そして栄二と同時期に収監されていた罪人の仲間たち…栄二は徐々に頑なだった心を開いていく…。
栄二が濡れ衣を着せられた -
Posted by ブクログ
2月14日は山本周五郎の命日である(昭和42年没)。かつて少年は、時代小説に目覚めたあと、司馬遼太郎派に行くか、山本周五郎派に行くか別れた。わたしは、山本周五郎派に行った。その時既に吉川英治の八割がたを読んで、歴史物は極めたという慢心があり、それとは全くジャンルの違う世界を読んでみたく思ったと思う。本屋の山本周五郎棚を1/3くらい制覇した頃に、わたしはSFとか、純文学とかに移っていった。けれども、本屋の本棚はそれから数十年「いつでも戻っておいで」とほほえんでいた。
表題作「人情裏長屋」
今読むと極めて「定型的な人情話」である。超絶的な剣技を持つ浪人・信兵衛は、長屋の住人を陰ひなたに支えながら -
Posted by ブクログ
「山本周五郎」の中篇時代小説を2篇収録した『柳橋物語・むかしも今も』を読みました。
ここのところ「山本周五郎」の作品が続いています。
-----story-------------
過酷な運命と愛の悲劇に耐えて、人間の真実を貫き、愛をまっとうする――。
一途な愛を描き、永遠の人間像を捉えた感動の二編。
幼い恋心で男との約束を交わした「おせん」は、過酷な運命に翻弄される。
「おせん」を愛する「幸太」は、命をかけて彼女を守り抜く(『柳橋物語』)。
周囲の愛情に包まれ何不足なく育ったまきに降りかかった夫の裏切り。
密かに慕う直吉は愚直なまでにまきに尽くすが(『むかしも今も』)。
一途な愛の行方を