白川紺子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ3冊目。
読み始めた当初は、「椿がらみの事ばかりで、飽きたり中だるみになってしまわないかな」と思っていたのですが、実際に読んでみると、椿どうこうよりも「人と人との繋がり」を中心に据えたストーリー作りがしっかりなされているからか、全く飽きません。
最近、巷でお勧めされていたり、売れていたりする本は結構ダークでシリアスで……という、いわゆるイヤミス感漂う作品がナチュラルに混在しているので警戒しているのですが、この本に関しては「楽しいことばかりではないけれど、苦しいことばかりでもない」というメッセージが込められているような感じです。
読んでいてしんどい気持ちにならないし、ほっこりする出来事や、思わず笑顔になるようなエピソードもあったりして、心配せずに読み進めることができます。
私もそれとなく近い経験があって、「金魚は忘れない」がこのお話の中では一番印象に残りました。スピカの話も、いろいろと考えさせられるものがあって、メインの椿屋敷だけでなく、すみれ荘の番外編(?)があるから椿の話自体が活きてくるのだろうなと思います。
恋愛小説が苦手な私でも読み進めることができている、稀有な小説です(笑)
とりあえず今はシリーズ最後まで完走したいなと思っています。
※2024/1/24日 18:04まで、レビューではなく「読書メモ」の方が公開されていました(当方のミスです)。そのため、文章差し替えを致しました。
(以前のレビューに「いいね」下さった方、申し訳ありません) -
Posted by ブクログ
ネタバレ王宮ミステリー
古の中国文化を味わっているようで楽しめた。
話の中に出てくる花や物が素敵…
帝がなぜ烏妃にこだわるんだろうなと思ったら、一人を強いられている理由を知りたかったからだったんだ。
心根は優しいけれどちょっと不器用な寿雪、感情を表に出すことがないけれど思いやりのある高峻、ひょんなことから烏妃の侍女となった九九…人間性豊かな登場人物達の関係性が微笑ましかった。
一番印象に残っているのは高峻のあげた象牙の櫛を寿雪が侍女の九九にあげようとしたところかな(笑)その話を寿雪が高峻に話しているとこが面白かった(笑)
寿雪「象牙の櫛をやろうとしたら、怒ってしまった」
高峻「私がそなたにやったものではないか」
寿雪「いらなければ捨ててよいと言ったであろう。いらぬから、九九にやろうと思ったのだ」
一中略一
高峻「ひとの贈り物を、勝手にやるやつがあるか」
寿雪「捨ててもよいと言ったくせに」
高峻「捨ててよいとは言ったが、他人にやってもよいとは言っていない」 -
Posted by ブクログ
ネタバレもし10代~20代前半の時に読んだなら、この終わり方に納得いかなかったと思う。
なんで? なんでよ、って。
実際、買ってすぐ最後のページを読んだ時はああ、高峻と寿雪は結ばれなかったのか……って寂しく思ったのも事実。それでなんとなく積読にしたまま今日まで時間が経ってしまった。
でも、意を決して読んだら、すんなりとこの終わり方を受け入れられた。
だって高峻と寿雪は、どちらも互いに大切な存在だということを痛いほどわかっていた。だったらそれでいいじゃないかって。
高峻は寿雪にかつて「そなたの友になりたい」と言った。だから、ふたりは友であり続けた。ただそれだけのことだ。
男女が想い合っているのなら、結ばれるものだと思いがちだが、時としてそうすることができない場合もあるのだと今ならわかる。
ラストは二人がずっと交流を続けていたのだろうということがわかって嬉しかった。