荻原浩のレビュー一覧

  • 幸せになる百通りの方法

    Posted by ブクログ

    遊興ゆうきょう 洗濯機と冷蔵庫を手にした主婦。助さん格さんを従えた黄門様みたいなもの。 欲しがりません勝つまでは 盥たらい 示談 情状酌量の余地もある 舌打ちを危うく堪える 息子を騙るかたる詐欺に引っかかる親がいるなんて信じられない 滑舌練習 元々「オレオレ」に比べて「アタシアタシ」は成功率がかなり落ちるのだ せつゆ説諭の段階を超えているとの判断で 蔑みの視線を浴びながら 聞きしに勝るな ゲネプロ通し稽古 原始人が洞窟に牛の絵を刻んでいた頃からの こうろう高籠城 美しい誤解の積み重ね 嘲笑が浴びせられた イントロデュース自己紹介 カップリングという流行りの言葉を直訳すれば「交尾」の事だ 口煩いしゅうと姑さんと病弱なしゅうと舅さん やっぱり人間の体内には予め繁殖戦略が備わっているのかも 遺伝子振り撒き本能が強い男 ハダカデバネズミ 巨大な牙を隠し持つカバ 恭順のポーズ 一夫一妻制というのは、動物の中では稀だ。 気が急いて 素浪人 お誂え向きの隠れ家 寄港地 失業保険の手続きだけでも 現実の厳しさを極めて実務的に教える場所だった 投函する 年齢を疎まれるだろうが 長曾我部元親ちょうそかべもとちか 錯綜する情報というのは 先ずは一献いっこん 主任は三十二歳。確か坂本龍馬が死んだ歳と同い年だ。 伊達政宗 オットセイをタタキにしたこともある 側室を七人 井伊直虎 日々の瑣末なルーティンはタイムを決めて終わらせる 世の詭弁 脳内改革のスキームのひとつ 雄々しいギターの音 彼岸花の咲く頃に やっと見つけたよ 稚児ちご がんしゅう含羞 温水ゆかり

    0
    2019年03月15日
  • あの日にドライブ

    Posted by ブクログ

    夫の友人からお借りしました。

    銀行員として順調に出世していたはずが、小さな失敗から会社を退職し、現在はタクシードライバーとして働いている中年男性のお話でした。

    彼は、今まで人生の分岐点に立った時のすべての岐路で誤った選択をしたと思い始めます。
    夢を追いかけて出版社に就職していたら・・・今の妻ではなく、昔の彼女と結婚していたら・・・銀行であの時上司にあんなことを言わなければ・・・
    たらればの世界にどっぷり浸かり、過去にしがみついた女々しい姿がうっとおしくて、基本的に主人公の成長物語が好きな私はイライラしっぱなし。

    ただ、人生には何度か岐路があり、あの日に戻れたら、と想像することは誰にでもあると思います。
    そういう意味では読者の共感を呼ぶのかな。
    うっとおしいといいながら、私もたらればを想像することはありますしね。
    でも、ふと思ったのは、過去にこだわりすぎることは愚かだし、たらればの世界はないし、身近なものが大切だと気が付いたときに急に世界は変わるものだという事は女性の方が知っているのかもしれません。
    この主人公もエンディングではそれに気が付き、前を向くことができたのでほっとしました。
    サラリーマンのおじさんて、会社という狭い世界だけで生きているから息苦しいんでしょうね。
    女性の方が、働いたり子育てしたりでいろんな世界を持っていて、しかも夫次第で生活が変わることを覚悟して結婚しているから割り切りも折り合いも、頑張りどころも柔軟に対応できるんです。
    今の自分は自分自身が選択し続けた結果ですよ、(なんか上から目線だけど・笑)世の中のおじさん達、それに気づいて頑張って!と言いたい気分になりました。

    0
    2019年03月07日
  • ギブ・ミー・ア・チャンス

    Posted by ブクログ

    昔、「コールドゲーム」と「噂」を読んで、おもしろっ!と思っていたのに、なぜか他の本に手が伸びていなかった荻原浩。「押入れのちよ」も気になりつつ読めてません。本書は短編集ですが、やっぱりどれも読みやすい。

    どの主人公も成功を渇望してもがいています。今はパッとしない彼らのうち、何人がチャンスをモノにできたんでしょう。たとえこの物語の中で巡ってくるチャンスを逃したとしても、読者からは見えない未来で、チャンスに挑戦し続けるんだろうな、という希望が見えるキャラクターばかりで爽やかな読後感に包まれます。

    どこかの細菌学者の名言「幸運は準備のできている人にしか訪れない」みたいなものを思い出しました。

    ただ、個人的な好みとして、荻原浩はホラーとかミステリーみたいなドキドキさせられるテイストの方が好きだなあとも思いました。

    0
    2019年03月05日
  • ママの狙撃銃 新装版

    Posted by ブクログ

    惜しい!!何かが惜しい作品だ。ママの銃を操る姿はカッコイイし、暗殺者の祖父に小さい頃から教えこまれてる語りも読み応えあるのに・・・何かが足りない気がしてしまった。
    娘を虐めから守るママは、有り得ない程にぶったまげだし、、面白かったのに・・・何故か、惜しい!!と思ってしまいました。何が惜しいのかは、まぁ読んでみて下さい(人に丸投げw)

    0
    2019年03月02日
  • 四度目の氷河期

    Posted by ブクログ

    生まれたときから父がおらず、人と違う外見で差別されてきたワタルが自分のアイデンティティーを確立するまで。特別扱いを嫌だと思いつつ、どこか自分は人とは違うのだと思いたいという気持ちもある。まさに青春である。
    しかし、ラストは若干ぶっ飛び過ぎているような。確かにクロマニヨン人と向き合うことは、ワタルにとって非常に大きい出来事だったわけだが、明らかにやりすぎ。クロマニヨン人のことだけでなく、申告外の滞在なんかも、その後、大変なことになるのではないかという気がするのだが。余計な話なのだが、そこが気になって、なんとなく余韻に浸れないのであった。

    0
    2019年02月03日
  • ひまわり事件

    Posted by ブクログ

    ちびっこにとってはお年寄りって理解不能で怖い存在、お年寄りにとっては幼稚園児は異星人。しかし、幼稚園と老人ホームの相互交流によって少しずつ距離を縮め、思わぬ騒動へと進んでいく。そのあいだの心の交流やその後の様子など暖かな気持ちで楽しく読めた。

    0
    2019年02月03日
  • ギブ・ミー・ア・チャンス

    Posted by ブクログ

    様々な職に就く夢を諦めることができない人々の、不器用だけど愛すべき八人の物語。
    荻原さんはちょいな人々を書かせたらホント巧い。どこかで道を誤ったのか、それとも覚悟が足りないのか。私たちにも少なからずある思いを、本作の登場人物たちも抱えている。面白いのは、元ロックシンガーの演歌歌手とゆるキャラの公務員。そして、『あとがき』ならぬ『あと描き』が文庫版特別収録でお得感いっぱい。

    0
    2019年01月31日
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ふつうに生きる人達の心の闇を垣間見たような短編集。
    自分ではどうも出来ない暗い部分だけど、周りの人たちの関りから違う方向へと動き出す。
    そんな微妙な心の動きが面白い。
    ボクシングを始めるお母さん、マスクをつける会社員、アフリカ行きを決意するOLなどなど、様々な人たちの話の数々。

    0
    2019年01月29日
  • 誘拐ラプソディー

    Posted by ブクログ

    親方を殴って逃走、金無し前科有の伊達秀吉が出会った少年はぼのつく職業の父を持つ大金持ち。うまい話が転がり込んできたと思いきや、人相の悪い方々に追われ、身代金どころか命が危うい!
    しみじみ泣け…はしないが、ダメ男が子ども(ただしちょっとバカ)と触れあううちに、自分の過去に向き合うようになっていく過程が、ギャグ展開も交えつつ続くので飽きない。やってることは最後まで犯罪ではあるが。しかし、伊達秀吉と名付けられた時点でぐれても仕方がない気もする。

    0
    2019年01月20日
  • 月の上の観覧車

    Posted by ブクログ

    荻原氏の、ノスタルジック系な短編集。正直私は著者の本は、『噂』や『砂の王国』のような、ポップで攻めた感じの方が好き。この本の中だと『レシピ』がいいかな。リルコさんにまつわるメニューと、女の生き様がリンクしていていい感じ。

    0
    2019年01月12日
  • ストロベリーライフ

    Posted by ブクログ

    当たり前だけど、何気なく食べている野菜や果物がいかに手間をかけて育てられているか改めて認識させられた。

    0
    2019年01月03日
  • 千年樹

    Posted by ブクログ

    スタートの話から悲しくなる話なのだが、最後まで続きが読みたくて仕方がない短編集であった。短編と言えどくすの樹を中心にいろんな話がつながっているのがさすが。でも、荻原浩でも笑いの少ない荻原浩です。

    0
    2018年11月26日
  • 花のさくら通り

    Posted by ブクログ

    ユニバーサル広告社シリーズ第3弾。
    545ページの長編でしたが、今回も最高に心温まる一冊でした。

    シャッター街商店会における、昔からの慣習、利権、損得、自分たちの威厳を守りたい、変化を求めない頭の固い古参を相手に、「商店街の活性化」のために奮闘する個性あふれるユニバーサル広告社の面々と「さくら通りリニューアル協議会メンバー」の涙と笑いあふれる街づくりの奮闘ぶりと異なる宗教の家に生まれた可愛いカップルの話が心をほんのり温めてくれます。

    主役の杉山さんが今回も「悪知恵」を働かせて爽快な快進撃を見せてくれるのに加えて、前作、見事なテキ屋術を披露して「たこ焼き」を売りまくったユニバーサル広告社社長の石井さんが今回も大活躍で、村崎さんも猪熊さんもますますいい味を出していて、キャラへの愛着がますます高まりました。

    ぜひとも第4弾が出てほしいです!

    0
    2018年11月19日
  • オロロ畑でつかまえて

    Posted by ブクログ

    最初は重い感じで入るが、気がつくとなんとなく読ませられてしまっている。荻原氏特有の軽妙感が良い。
    田舎の村おこしは良いことなのかどうなのか、少し考えさせられた。

    0
    2018年11月12日
  • ギブ・ミー・ア・チャンス

    Posted by ブクログ

    読みやすい文体で好き。さっそく著者の他の本も買いました。
    登場人物に愛が溢れていて、応援したくなる内容ばかりでした。最後の「あと描き」がいいね。よくこれだけいろんな世界の人達のことを深掘りして書けるものだなぁ、と感心。さすが作家さん。相撲のタマちゃんの続編が読みたい。

    0
    2018年10月30日
  • あの日にドライブ

    Posted by ブクログ

    エリート銀行マンだった主人公が、たった一度の失言で銀行を止めざるを得なくなり、タクシードライバーに転職。前半は、タクシードライバーとして全く役に立たないところばかり描かれており読むのも辛いですが、なぜか過去を追いかけ始めると少しずつ仕事も上向いていくという後半で救われます。
    「会社を辞めると、ただのおっさん」「家族もかまってくれない」「よりどころは過去の栄光のみ」と、ありきたりだけども明日は我が身のような現実感が印象的でした。

    0
    2018年10月16日
  • ギブ・ミー・ア・チャンス

    Posted by ブクログ

    萩原さんの短編集は毎回楽しみにしている。本作に登場するのは夢を追いながらも、ままならぬ現実との狭間で苦しみ、もがきながらも挑み続ける大人たち。理想とは違う等身大の自分を突き付けられ、それを受け入れるのは誰しも本当に勇気がいる。これだけ俗っぽさを感じさせる作風ながら、どのエピソードも随所に現代社会への鋭い視点や風刺が盛り込まれ、主人公の姿にふと若き日の自分を投影してしまう様な郷愁を感じさせるのは流石だ。お気に入りは「リリーベル殺人事件」。きっと今日も何処かで誰かが、敗者復活戦のステージで果敢に戦っている―。

    0
    2018年10月20日
  • ひまわり事件

    Posted by ブクログ

    いつもながら安定した面白さ。この最後の件りは必要かなあ、というのが気になったが園苑交流の書きっぷりは見事。

    0
    2018年09月29日
  • あの日にドライブ

    Posted by ブクログ

    読み始めに、こんな男やだわぁーまじやだわ。人のせいにばっかりしたマイナス思考男。と、思っていたら中盤からの盛り返し。周りにいる人たちもそれぞれが前に進み始めるその瞬間は、普通の普通の話なのに、なんだか感激しました。

    サラリーマン、主婦、社長、いろいろいて、いろいろあるけど、ホント1日1日を大切に生きていけるひとのなんと少ないものか。

    と、我ながら思い返し、自らを省みるような一冊。

    過去の後悔も未来の不安もまずは置いておいて、目の前の今を大切にしようと、当たり前のことに気がつかされた。

    0
    2018年09月13日
  • ママの狙撃銃 新装版

    購入済み

    もう一捻り欲しかったかな

    荻原浩の作品、どれを読んでも優しい気持ちになります。そして中だるみを感じさせない、馬が颯爽とかけていくようなリズムで読み進めていける。
    この作品も、登場人物全てに人間臭さがあって、引き込まれました。
    平凡な主婦が実は暗殺者だった、という個人的に大好きな設定。
    でしたが、ここまで『人を殺してしまった』という葛藤の煩悶を全面に出されてしまったのが、うーん、という感じ。。まぁ確かに『殺人』はそれだけ重い許させるものではないんですが。
    もっと『殺されても当然』くらいな極悪人を成敗する痛快ストーリーでも良かったんだけどなぁ。
    せめて最後にはどんでん返しみたいな展開があれば、スッキリ読み終えたんですが。

    0
    2018年08月11日