荻原浩のレビュー一覧

  • ちょいな人々

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    「ちょい」の意味を言葉で説明するのは難しいのだが、いい意味でも悪い意味でも、ふと我にかえる瞬間というか、自分を見直す瞬間というか、「ですよね」となる瞬間というか、絶妙な人間の描きかただと思う。はじめの方はいまいちだったんだけど、いじめ相談室の辺りから面白くなったと思う。
    しかし、荻原さんは長編の方がいいなぁ。面白い人物が多いので、短編だともったいない。

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    2017年10月29日
  • 恋愛仮免中

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    このストーリーの中の人の繋がりは美しくて素敵だと感じたものを2つ挙げて、レビューに代えます。

    荻原浩さんの
    「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」

    原田マハさんの
    「ドライビング・ミス・アンジー」

    奇しくも2編ともタイトルが長いです。

    ほおっと息をつきたくなるあったかさ。
    胸の奥がつーんとなる切なさ。
    どちらも長い年月が解してゆく人の心が
    とても聡明な美しさで描かれています。

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    2017年10月08日
  • メリーゴーランド

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    ほろ苦い。とても素敵な話なのだけれど、大人としては心のうちで密かに燃える暗い炎があることを感じる。

    サンドイッチ構造にすることで、物語をリアルに見せている。

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    2017年09月14日
  • マウンドの神様

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    【収録作品】あさのあつこ「梅里駅前商店街の熱い風」/朝倉宏景 「絶対的最後」/荻原 浩 「わが家の高校球児」/早見和真 「あの日、監督ががうなずいていれば、僕は――」/東川篤哉 「カープレッドより真っ赤な嘘」/宮下奈都 「空くじなしの宝くじ」/額賀 澪 「肩車の権利」/須賀しのぶ 「甲子園に帰る」

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    2017年09月07日
  • あの日にドライブ

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    タクシー運転手に転職した主人公が走る道の選択を人生に重ね、選択できた過去への妄想から「今」の大切さに気づく物語。誰もが一度は思ったことがある「あの頃から人生をやり直せたら」。昔、高校の担任が「人間は過去を美化しがち。私は今を大切にしたい。」と言っていて、共感した事を思い出した。

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    2017年09月06日
  • あの日にドライブ

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    あの時こうしておけば…って思うことあるよね。そして人生は偶然の産物。人生は思い通りにいかないけど、目の前に生活があり…主人公の心情がうまく描かれていて一気に読んでしまった。

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    2017年08月26日
  • 二千七百の夏と冬 : 下

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    ネタバレ

    上巻でピナイを追われ一人旅立つ事となるウルク

    陽の色の獣との死闘
    弥生人の国、コーミー、剣、毛人、そして恋・・・

    ピナイを出る事で様々な経験を積むウルク!
    目的のコーミーを食したものの、弥生人の国の豊かさと忙しさに矛盾を感じる・・・

    やがてウルクは人間同士の争いに触れる事となる。


    便利になると忙しくなり、豊かになると貪欲になる。
    この二つの物は行き着くところを知らない。
    2700年前から続いているのであれば、それは理であり鳥の巣に卵どうにもならない。

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    2017年08月17日
  • 二千七百の夏と冬 : 下

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    狩りをし、木の実を拾い、毎日その日の食糧を得ることばかり考えていた頃は、人に弓を引くことなど考えもしなかった。
    それがコメという食べ物を手に入れ、家畜を飼うようになると、欲に飢えた者が力で人の物を奪い、服従させ、平気で人を殺すようになる。
    そしてそれは2700年経った今でも、世界のどこかで同じようなことが行われている。

    これは少年ウルクの目を通して、知恵を得た人間がどのように変わっていったのかを教えてくれているようだ。

    この巻になるとだいぶ慣れてきたのでたっぷり感情移入ができた。

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    2017年08月07日
  • 花のさくら通り

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    零細弱小のユニバーサル広告社シリーズ第3弾。シャッター化目前の寂れた商店街の復興計画の紆余曲折を描く、涙と笑いのまちづくり&お仕事小説。
    商店街が元気だと街の雰囲気も明るくなる。私が住む街の商店街も、若手店主の皆さんが色々趣向を凝らして活性化を図っています。でもやっぱりネックは守旧派の年配の人たちのようで、なかなか思いきった改革は難しいようです。本作のさくら通り商店街のような夢あるまちづくりを期待します。

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    2017年08月06日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    縄文時代を描くって難しいよね〜
    言語がどのくらい発達していたかわからないしね

    この中では、イーとかカーとか
    これは犬なんだろうなとか鹿なんだろうなとか
    想像しながら読まなければならない。
    ちょっと疲れるけど、縄文人のウルクの目線だから仕方ないか(笑)

    この巻ではウルクがひとり立ちするまでなので
    後半に期待。

    でも、人間90歳まで生きるとして、縄文時代から30回生まれかわれば2700年後の現代になるって変に納得してしまった(笑)

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    2017年08月03日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    物語は、ピナイ(比内地か)という、山に囲まれた小さな集落で狩りをしながら生活する少年の話を主にしつつ、彼と、彼の番と見られる女性の遺骨の調査が少しづつ進む現代が交差しながら進みます。
    仲間たちとの交流・狩り・諍いの日常から、コーミー(米)という未知の作物を求めて旅立つまでが上巻です。
    当時の言葉らしく単語を創作しているので、言葉遣いに慣れるまで、少し時間がかかりました。
    歴史小説のような異国情緒を感じられるほど近い過去でもなく、完全な神話ファンタジーでもない、とにかく読み物としては不思議な印象です。

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    2017年07月29日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    縄文時代の日常が活写されており、想像力をかき立てられる。ストーリー的にはこれからというところで「つづく」。冒険小説的であっても、ファンタジーではないところが良い。

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    2017年07月28日
  • 恋愛仮免中

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    タイトルにセンスがないなぁ~と思う。表紙デザインもだけど。
    奥田さんが好きで読んだけど、ありがちな設定でありがちな展開だけれど、やっぱり面白い。
    窪さんのは既読だったけれど、この話は好き。
    荻原さんは、荻原さんっぽい。
    原田マハさんと、中江有里は初読み。中江さんのが良かった。

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    2017年07月24日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    あらすじ(背表紙より)
    ダム工事の現場で、縄文人男性と弥生人女性の人骨が発見された。二体はしっかりと手を重ね、互いに向き合った姿であった。三千年近く前、この男女にいったいどんなドラマがあったのか?新聞記者の佐藤香椰は次第に謎にのめりこんでいく―。紀元前七世紀、東日本。谷の村に住むウルクは十五歳。野に獣を追い、木の実を集め、天の神に感謝を捧げる日々を送っている。近頃ピナイは、海渡りたちがもたらしたという神の実“コーミー”の噂でもちきりだ。だが同時にそれは「災いを招く」と囁かれてもいた。そんなある日、ウルクは足を踏み入れた禁忌の南の森でカヒィという名の不思議な少女と出会う。

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    2017年07月21日
  • 誘拐ラプソディー

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    ネタバレ

    【文章】
     読み易い
    【気付き】
     ★★・・・
    【ハマり】
     ★★★★・
    【共感度】
     ★★★・・

    話がキレイにまとまっていて、面白かったです。

    中国マフィアと秀吉の絡みを、もう少し厚くしても良かったかなと思いました。

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    2017年07月17日
  • 花のさくら通り

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    ユニバーサル広告社第三作。一作目は「オロロ畑でつかまえて」二作目は「なかよし小鳩組」桜の木が殆んどない桜通りにある寂れた商店街に引っ越して来たユニバーサル広告社が古参が仕切っている商店会にイメージアップの戦略を企画する。和菓子屋の岡森守はサラリーマンだったがうまくやっていけなくなりやめ父が経営する店の後を継ぐために戻ってきた。寺の息子光照と牧師の娘初音との恋愛は光照が三年間の修行に行ったためまだ成就せず。主人公の杉崎が、離婚して離れ離れになった娘の早苗との手紙のやり取りから成長ぶりを嬉しく思う一方で、会いたいけれど会えない寂しい思いが、時々物語のアクセントになっている。

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    2017年07月13日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    発見された人骨は二体。生きていたのは二千七百の夏と冬が過ぎる前の時。ウルクの成長が見えるけど香椰さんの存在が良く分からない。

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    2017年07月06日
  • 砂の王国(上)

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    上下巻ともにまとめて記載。
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    友人から勧められて手に取った「萩原浩」さんの本。
    「神様からの一言」が良かったので引き続き手に取った。
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    一度人生から転落してホームレスになった男が、宗教に寄って成り上がる話。
    ホームレス期のリアリティー、そして少しずつ成功を重ねていく戦略の緻密さがめちゃくちゃ良い。
    また、少しずつ事業として成立させていく3人の立ち位置、関係性が変わっていく様子が、怖くもあり面白くもあった。
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    読んでいる段階で、落とし所はドコに持っていくんだろう?と感じてはいたが、やはり最後の中途半端感は否めないかなぁ…
    良い展開だっただけに、そこは少し残念。
    ただ、そこを差し引いても十分

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    2018年02月17日
  • マウンドの神様

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    野球にまつわる短編6つとエッセイ2つ。後者の書き手が荻原浩と宮下奈都だったので購入。荻原さんが阪神ファンだとは初めて知りました。前者の書き手で読んだことがあるのはあさのあつこのみ。あさのさんの『バッテリー』は「がんばってるアピール」が強くて少し苦手でしたが、この地元の公立高校の甲子園出場で活気づく、ふだんは寂れた商店街の親父の話は○。ほかはプロ野球、ドラフト、満州での野球の話等々。野球に興味のない人にはいささかツライと思われます。試合そのものの話を楽しみたいならば堂場瞬一の野球シリーズのほうがよさそうな。

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    2017年06月11日
  • 恋愛仮免中

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    奥田英朗、窪美澄、荻原浩、原田マハ、いずれも好きな作家と、私は初読みの中江有里による短編集。書き下ろしではなく、ここ数年に雑誌等に収載されたもの。

    三十路突入までに結婚したいのに頼りない恋人にいらつくOL、夏の海辺で年上の女性に淡い恋心を抱く男子高校生、余命わずかな妻に寄り添う夫、外国人観光客を乗せたタクシー運転手、母が通う美容室のシャンプー係に恋をした女子中学生。

    初読みの作家以外は、その作家のいちばんとは言えないけれど、どの物語も穏やかでそれなりの良さ。2時間ほどでさまざまな恋の形が楽しめるのはお得かも。

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    2017年06月05日