荻原浩のレビュー一覧

  • 花のさくら通り

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    ユニバーサル広告社シリーズ第3弾。
    545ページの長編でしたが、今回も最高に心温まる一冊でした。

    シャッター街商店会における、昔からの慣習、利権、損得、自分たちの威厳を守りたい、変化を求めない頭の固い古参を相手に、「商店街の活性化」のために奮闘する個性あふれるユニバーサル広告社の面々と「さくら通りリニューアル協議会メンバー」の涙と笑いあふれる街づくりの奮闘ぶりと異なる宗教の家に生まれた可愛いカップルの話が心をほんのり温めてくれます。

    主役の杉山さんが今回も「悪知恵」を働かせて爽快な快進撃を見せてくれるのに加えて、前作、見事なテキ屋術を披露して「たこ焼き」を売りまくったユニバーサル広告社社長

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    2018年11月19日
  • オロロ畑でつかまえて

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    最初は重い感じで入るが、気がつくとなんとなく読ませられてしまっている。荻原氏特有の軽妙感が良い。
    田舎の村おこしは良いことなのかどうなのか、少し考えさせられた。

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    2018年11月12日
  • 月の上の観覧車

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    短編集。ようやく読み終えた。
    前向きな話ではなく後ろを振り返る話なので、一つの話を読み終えた後に次の話に行く気にならず、結局2年がかりで読み終えた。
    最後の表題作「月の上の観覧車」がよかった。

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    2018年10月30日
  • ギブ・ミー・ア・チャンス

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    読みやすい文体で好き。さっそく著者の他の本も買いました。
    登場人物に愛が溢れていて、応援したくなる内容ばかりでした。最後の「あと描き」がいいね。よくこれだけいろんな世界の人達のことを深掘りして書けるものだなぁ、と感心。さすが作家さん。相撲のタマちゃんの続編が読みたい。

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    2018年10月30日
  • あの日にドライブ

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    エリート銀行マンだった主人公が、たった一度の失言で銀行を止めざるを得なくなり、タクシードライバーに転職。前半は、タクシードライバーとして全く役に立たないところばかり描かれており読むのも辛いですが、なぜか過去を追いかけ始めると少しずつ仕事も上向いていくという後半で救われます。
    「会社を辞めると、ただのおっさん」「家族もかまってくれない」「よりどころは過去の栄光のみ」と、ありきたりだけども明日は我が身のような現実感が印象的でした。

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    2018年10月16日
  • ギブ・ミー・ア・チャンス

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    萩原さんの短編集は毎回楽しみにしている。本作に登場するのは夢を追いながらも、ままならぬ現実との狭間で苦しみ、もがきながらも挑み続ける大人たち。理想とは違う等身大の自分を突き付けられ、それを受け入れるのは誰しも本当に勇気がいる。これだけ俗っぽさを感じさせる作風ながら、どのエピソードも随所に現代社会への鋭い視点や風刺が盛り込まれ、主人公の姿にふと若き日の自分を投影してしまう様な郷愁を感じさせるのは流石だ。お気に入りは「リリーベル殺人事件」。きっと今日も何処かで誰かが、敗者復活戦のステージで果敢に戦っている―。

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    2018年10月20日
  • オロロ畑でつかまえて

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    よくあるストーリーで展開が読めるだけに前半は少し焦ったさを感じた。前半というより半分ほど過ぎても事態が動かないのはしんどい。
    せっかくの魅力的な登場人物を掘り下げたい気持ちはわかるし、そこは面白さも感じるが、物語の見せ場的なものがワンシーンしかないのでそちらを膨らませて欲しかった。

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    2018年10月06日
  • ひまわり事件

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    いつもながら安定した面白さ。この最後の件りは必要かなあ、というのが気になったが園苑交流の書きっぷりは見事。

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    2018年09月29日
  • あの日にドライブ

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    読み始めに、こんな男やだわぁーまじやだわ。人のせいにばっかりしたマイナス思考男。と、思っていたら中盤からの盛り返し。周りにいる人たちもそれぞれが前に進み始めるその瞬間は、普通の普通の話なのに、なんだか感激しました。

    サラリーマン、主婦、社長、いろいろいて、いろいろあるけど、ホント1日1日を大切に生きていけるひとのなんと少ないものか。

    と、我ながら思い返し、自らを省みるような一冊。

    過去の後悔も未来の不安もまずは置いておいて、目の前の今を大切にしようと、当たり前のことに気がつかされた。

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    2018年09月13日
  • オイアウエ漂流記

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    なんでこの本買ったんだっけ・・・
    帯の「徹夜本」に惹かれたんだっけ?

    まぁ読みやすいことは読みやすいけど、う~ん。
    無人島での漂流記なんだけど、軽いタッチで書かれてはいるけどやっぱり怖くて切なくて苦しかった。

    ラストはあまりにもあっさりと終わる。
    え?これでいいの?ちゃんとみんなに・・・とモヤモヤが残る。

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    2018年08月23日
  • ママの狙撃銃 新装版

    購入済み

    もう一捻り欲しかったかな

    荻原浩の作品、どれを読んでも優しい気持ちになります。そして中だるみを感じさせない、馬が颯爽とかけていくようなリズムで読み進めていける。
    この作品も、登場人物全てに人間臭さがあって、引き込まれました。
    平凡な主婦が実は暗殺者だった、という個人的に大好きな設定。
    でしたが、ここまで『人を殺してしまった』という葛藤の煩悶を全面に出されてしまったのが、うーん、という感じ。。まぁ確かに『殺人』はそれだけ重い許させるものではないんですが。
    もっと『殺されても当然』くらいな極悪人を成敗する痛快ストーリーでも良かったんだけどなぁ。
    せめて最後にはどんでん返しみたいな展開があれば、スッキリ読み終えたん

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    2018年08月11日
  • 家族写真

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    やっぱり最期の家族写真が良い。遠く離れた地元で頑張る父親、病気で倒れたのを境に家族が1つになる。良い。
    他は磯野波平のやつな。楽しく読ませてもらった。

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    2018年08月08日
  • マウンドの神様

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    聖地・甲子園を目指し切磋琢磨する球児たちと交錯する人間模様を描く、人気作家たちの文庫オリジナル作品集。
    今年は夏の甲子園が第100回の記念大会。数々の記憶に残る名場面や名勝負がメディアで紹介され、心も熱くなる。主役である球児たちは勿論のこと、関わる人びとも応援する人びとも「高校野球」を盛り上げる。有名無名問わず、青春ドラマ1ページに登場する人びとの物語である。

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    2018年08月02日
  • オロロ畑でつかまえて

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    なかなか読み進めることができなかったな。なんでだろ

    後半からの怒涛の面白さは相変わらず
    涼子さんが素敵ですよね~
    荻原浩さんの話は登場人物みんながユニークで素敵なところ!

    2018.07.18

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    2018年07月18日
  • オロロ畑でつかまえて

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    ネタバレ

    第十回小説すばる新人賞受賞作。井上ひさし氏が選評で「文章は軽妙にしてユーモアに満ち、話は風刺の力に溢れて爽快であり、近ごろ稀な快作である」と絶賛しただけあって、ドタバタのユーモア小説で、ほんとうに気持ちよく笑えました。

    タイトルが「オロロ畑でつかまえて」なので、何を捕まえるの?ってずっと気になりながらも、別の線で話が進見続けるので、あれ?と思っていましたが、タイトルからして伏線だったんですね。
    途中にも伏線はられてたのに、気がつかず。
    最後に、おっきな夢と希望を見させてもらえ、やられた!うまいなぁと思いました。

    萩原浩さん、いいなぁ。
    ユーモア小説の二冊目「なかよし小鳩組」と軽ハードボイル

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    2018年07月12日
  • ひまわり事件

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    ネタバレ

    後半が良い。それまではダラダラ長すぎて何度止めようと思ったか。。片岡さんの言う事は間違いないし、共感しかない。でもそれが出来る時代ではないよね。声を上げる者や自己主張する者は煙たがれるし。

    しかし、昔の人達って無謀な戦いだったけどよく頑張ったよね。国と戦うなんて今じゃ考えられない。これは前からすごいと思ってた。

    読後スッキリするような、ちょい残念なような。
    とりあえず、伝えたい事はよく分かった。

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    2018年06月23日
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)

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    悪くはないが「月の上の観覧車」と比べてしまうと物足りなさが否めない。作品としての毛色が違うから仕方ないかも。それでも「ヒット・アンド・アウェイ」「マスク」「エンドロールは最後まで」は読みごたえあり。でも、ハイライトはやはり「カメレオンの地色」かな。

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    2018年06月20日
  • 極小農園日記

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    1956年、さいたま市(大宮)生まれの荻原浩さん「極小農園日記」、2018.3発行、家庭菜園小説かなと思いながら読みました。初めてのエッセイ集とのことです。実際、子供の頃から野菜作りが好きで、30代半ばにその思いが再燃、4平方メートル(畳2畳半)で野菜作りを楽しんでるそうです。今は都内の奥様の実家で暮らしてるそうです。「人の死は不公平なくじ引きだ。もう死ぬのが早すぎる年齢じゃないから、好きなように生きよう!」とてもよく理解できます(^-^)

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    2018年06月20日
  • 家族写真

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    ちっちゃい赤ん坊だった準子が嫁に行くんだぞー男手一つで育てた娘を嫁がせる「結婚しようよ」。あの主人公が同年代の54歳と知って愕然とする「磯野波平を探して」。もはや見ないふりできない肥満解消のため家族でダイエットに励む「肉村さん一家176kg」他。短編の名手による、笑って泣ける7つの家族の物語。

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    2018年06月17日
  • ひまわり事件

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    隣接する老人ホーム「ひまわり苑」と「ひまわり幼稚園」は、理事長の思いつきで、相互交流を開始する。当初は困惑するものの、しだいに打ち解けてゆく園児と老人たちだが、この交流が苑と園の運営を巡り、思わぬ騒動を引き起こす。

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    2018年06月17日