荻原浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ユニバーサル広告社シリーズ第3弾。
545ページの長編でしたが、今回も最高に心温まる一冊でした。
シャッター街商店会における、昔からの慣習、利権、損得、自分たちの威厳を守りたい、変化を求めない頭の固い古参を相手に、「商店街の活性化」のために奮闘する個性あふれるユニバーサル広告社の面々と「さくら通りリニューアル協議会メンバー」の涙と笑いあふれる街づくりの奮闘ぶりと異なる宗教の家に生まれた可愛いカップルの話が心をほんのり温めてくれます。
主役の杉山さんが今回も「悪知恵」を働かせて爽快な快進撃を見せてくれるのに加えて、前作、見事なテキ屋術を披露して「たこ焼き」を売りまくったユニバーサル広告社社長 -
購入済み
もう一捻り欲しかったかな
荻原浩の作品、どれを読んでも優しい気持ちになります。そして中だるみを感じさせない、馬が颯爽とかけていくようなリズムで読み進めていける。
この作品も、登場人物全てに人間臭さがあって、引き込まれました。
平凡な主婦が実は暗殺者だった、という個人的に大好きな設定。
でしたが、ここまで『人を殺してしまった』という葛藤の煩悶を全面に出されてしまったのが、うーん、という感じ。。まぁ確かに『殺人』はそれだけ重い許させるものではないんですが。
もっと『殺されても当然』くらいな極悪人を成敗する痛快ストーリーでも良かったんだけどなぁ。
せめて最後にはどんでん返しみたいな展開があれば、スッキリ読み終えたん -
Posted by ブクログ
ネタバレ第十回小説すばる新人賞受賞作。井上ひさし氏が選評で「文章は軽妙にしてユーモアに満ち、話は風刺の力に溢れて爽快であり、近ごろ稀な快作である」と絶賛しただけあって、ドタバタのユーモア小説で、ほんとうに気持ちよく笑えました。
タイトルが「オロロ畑でつかまえて」なので、何を捕まえるの?ってずっと気になりながらも、別の線で話が進見続けるので、あれ?と思っていましたが、タイトルからして伏線だったんですね。
途中にも伏線はられてたのに、気がつかず。
最後に、おっきな夢と希望を見させてもらえ、やられた!うまいなぁと思いました。
萩原浩さん、いいなぁ。
ユーモア小説の二冊目「なかよし小鳩組」と軽ハードボイル