荻原浩のレビュー一覧
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農業など第一次産業が生活の基盤であることも、
それに従事している人が減っていることも知っている。
でも、自らはなかなかそこには飛び込めないんだよな。
フリーのグラフィックデザイナーの恵介が、父が倒れたことをきっかけに、やむにやまれず専業農家である実家の苺栽培を手伝うことに。
農家を継ぐ決意があるわけではないが日々生長する苺を放っておけない、という場面、私ならもう枯れてしまっても仕方ないとあきらめると思う。
自分の許容範囲を超えているから。
無理して一人で働く母が心配なのもあるのだろうけど、農家として働く両親を幼少期に見てきて植物に対する愛が心の奥にあったのだろうなと思う。
「たいていの人間 -
Posted by ブクログ
古典的名作・サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』へのオマージュ?と思える本作タイトル。
でも「オロロ畑」って何? 興味と期待が膨らみます。荻原浩さん1997年のデビュー作(小説すばる新人賞)で、元コピーライター彷彿ものでした。
過疎化で村の存続が危ぶまれる牛穴村青年団が、起死回生の村おこしを計画してタッグを組んだのは、潰れそうな弱小広告会社で‥。
詐欺まがいの広告会社の提案に、藁にもすがる思いで同意し、一大騒動を巻き起こします。これらの面々が織り成すドタバタ・賑やかさが愉快です。
軽妙さを含めた方言の使用、田舎の名産・文化などの設定も巧みで、登場人物一人一人のキャラも立っていて -
Posted by ブクログ
ネタバレ感想
最初の印象は、見知らぬ森を抜けて自分の常識が全く通用しない世界に飛ぶって千と千尋じゃん!と思った。
登場人物は変わらないのに、立場やキャラが変わっていたり、今までの自分の常識が通じない世界に掘り込まれると恐ろしいだろう。
何気ない日常こそが一番良いのかもしれない。
あらすじ
四十歳になるサラリーマンの野崎はある朝、会社をサボってやろうと、電車に乗って見知らぬ駅まで出かける。そこで野原のようなところで過ごして帰ると、自分の常識が通じない異世界へと辿り着く。
最初の世界では、マスクをしていると奇異な目で見られ、牛はほとんどこの世からなくなり、牛頭を信仰する宗教が幅を利かせていた。妻も