荻原浩のレビュー一覧
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ネタバレ感想
最初の印象は、見知らぬ森を抜けて自分の常識が全く通用しない世界に飛ぶって千と千尋じゃん!と思った。
登場人物は変わらないのに、立場やキャラが変わっていたり、今までの自分の常識が通じない世界に掘り込まれると恐ろしいだろう。
何気ない日常こそが一番良いのかもしれない。
あらすじ
四十歳になるサラリーマンの野崎はある朝、会社をサボってやろうと、電車に乗って見知らぬ駅まで出かける。そこで野原のようなところで過ごして帰ると、自分の常識が通じない異世界へと辿り着く。
最初の世界では、マスクをしていると奇異な目で見られ、牛はほとんどこの世からなくなり、牛頭を信仰する宗教が幅を利かせていた。妻も -
Posted by ブクログ
ネタバレ感想
田舎の第三セクターで、やる気のないおじいさんたちのせいで税金垂れ流しのテーマパークを主人公がどう立て直すのか描かれているのだが、荻原浩の真骨頂というか、少し誇張して表現していそうなのだが、妙にリアリティがある。
天下りの人たちや町側もやる気がなさすぎて、本当に途中で腹が立ってきて読むのを辞めそうになった。
そこからテーマパークを立て直すが、そこで終わらなかった。選挙の争点になり、立ち直りかけたパークは閉園に。サラリーマンの無常のようなものを感じた。
最後に、山の頂上に設置したメリーゴーランドに乗るシーンはなんとも言えない。
あらすじ
今にも潰れかけのテーマパークのアテネ村は駒谷市 -
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Posted by ブクログ
直木賞作家・荻原浩さんが描いた漫画です。
たまたま文庫化されものを本屋で見つけ、ただひたすらに「興味津々」。結果はう~~ん。
あとがきに「絵で物語が綴れたら、いままでできなかったことが、できるんじゃないか、そう考えてしまったんです。」とあります。何となく判ります。
例えば上下二コマに同じ夜店を描いたページが有って、上のコマの提灯は「祭」で下のコマでは「祟」。その間に説明は無く、どうも普通の世界と異世界が混在している状況を描いたもののようです。確かにこれを文章で書くのは難しい。ところがです、このページを見たら、その後は目が「間違い探し」を始め、ストーリーが追いかけられなくなってしまいました。確か -
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結婚してから、まともに自分の服を選ぶことのなかった誠一。部下のミスで日曜に出勤するはめになり、ラフな部屋着ででかけたところ、ミスをした部下の女性に「かっこいいですね、ジャン・レノみたい」と褒められまんざらでもない。そんな折、社長からカジュアルフライデーを宣言され、困りながらも購入したカジュアルシャツで出勤すると…。
ブラックユーモアが中心の軽く楽しめる短編集。ショートショート的であったり、ドロドロと下方向に進んだりとバリエーションもありそこそこ楽しめる作品群である。
冒頭の表題作が、そういうエッセイか知ってる人のエピソードかと思っていたので、小説だったのでやや驚いた。ただ、それほどフックも