荻原浩のレビュー一覧

  • 猫さえいれば、 たいていのことはうまくいく。

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    短編6編を収録した猫アンソロジー。
    さくっと読めましたが、少し物足りなかったです。
    その中でも猫のヒゲが良かったです。老後気になるし、自然体に今を生きていきたいと思えたから。

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    2025年08月10日
  • 我らが緑の大地

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    この著者には珍しいホラー。前半はじわじわとした怖さがあって良かったけど後半失速した。どうせならもっとホラーに振っても良かったと思う

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    2025年08月07日
  • 明日の記憶

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    広告代理店営業部長、50歳の佐伯は若年性アルツハイマーになる。作品の中では徐々に症状が進んでいく様子がリアル、日記にひらがなや漢字の間違いが出てくるなと描写が細かい。
    佐伯が「もしも私の体から記憶を奪おうとしているのだとしたら、それを防衛しなくてはならない。自分を守るのだ。自分自身から。」というフレーズはなんとか病に抗おうとする焦りが伝わる。
    人ごとではない気がして読み終えた。

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    2025年07月27日
  • 金魚姫

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    理不尽な仕事に追われ彼女とも別れてしまい、虚無感に満ちた現実に疲弊し自死を考える主人公。
    金魚に変化できる不思議な力を持ち、悲惨な過去を抱えながら古より不老の体で生きる美女リュウ。
    数千年の時を超えて、彼の未来と彼女の過去が交わる物語。

    ドラマ化はされているようだが、アニメの方で見てみたい。(99%ありえないとは思うが)
    内容がファンタジーということから、アニメの方が描写に違和感が生じにくく自由度が高いため
    視聴者が受け入れやすいと思われる。

    *****以下、ネタバレ要素あり*****





    良かった点
    中後半から終盤にかけての展開は変化がありテンポが良く、スムーズに読み進められた。
    特に以下のシーンは予想外の展開で驚いた。
     ・元彼女が幽霊となって表れるシーン。
     ・林社長をミスディレクションに使い、実は主人公がリュウの仇の末裔だとわかるシーン。
      →残り少ないページ数で、どうやって林社長との因縁に決着をつけるのだろうと不安に思っていたこともあり面食らった。

    個人的に合わなかった点
    登場人物の魅力に物足りなさを感じた。
    主人公は現代社会に実際にいそうな社会人で、基本的に内向的な考え方で惹きつけられるような
    言動や成長があまり感じられず、ありのままでリアル過ぎるのが残念だった。
    リュウに関しても登場から終わりまで、ほぼ受け身状態で言動と感情の起伏が最後の方しか感じられず
    物足りなかった。
    そのため、序盤から中盤にかけては大きな変化がなく中だるみしてしまい、ページをめくる手が
    数か月ストップしてしまった。

    最後の結末は、別ルートも有りなのではないかと思った。
    千幾百年もの間、仇を討つために生きてきたリュウの思いを大きな愛をもって、主人公が死を受け入れる選択肢もあったのではないかと思ってしまった。
    その上でリュウが生かすか殺すかどちらを選ぶのかを葛藤する構図もあったのではないか。
    しかし、これは若干の消化不良感があるだけで、本編についてこれはこれでOKと不思議と納得できた。

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    2025年07月13日
  • 我らが緑の大地

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    少し冗長に思えた。最初の4分の1を読み進めるのに恐ろしく時間がかかった。

    「楽園の楽園」を思い出した。

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    2025年07月13日
  • 誰にも書ける一冊の本

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    父が残した自伝の如き小説。フィクションも交えている、と息子は思うが葬式に現れる人たちを見て、全てが真実と悟る。題名からも、皆ドラマのような人生があるものだ、と感じる。自分も書けるか、と思わせられる。良い話ではあるがインパクトは少なかった。

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    2025年07月10日
  • 我らが緑の大地

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    植物が高度な知性を持っていてそれに操られて…といったパニックサスペンス系でチョットやり過ぎ感はあれど昨今の米不足とか考えると妙なリアリティも
    同氏の「笑う森」や「楽園の真下」、伊坂幸太郎の「楽園の楽園」っぽい雰囲気

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    2025年07月04日
  • メリーゴーランド

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    何かで紹介されていた。

    都会での民間企業勤務に疲れて地元に戻って市役所職員になった主人公が、赤字のレジャー施設の立て直しを命じられ、周りの人の力を借りながら奮闘する、という内容。

    4月に発令された異動で、5月のGWのイベントを企画実施というのは、時間がなさ過ぎて現実的ではない。既得権益にどっぷり浸かっていて、現状に文句は言いつつも、前例を踏襲したがる上層部との対立を面白く描きたかったのだろうけど、もう少し現実に即した設定にした方がよかったと思う。

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    2025年07月02日
  • 神様からひと言

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    再読⭐️
    お客様相談室という部署からのユーモアたっぷりの出来事。
    最後には神様は見ていてくれてるんだという希望ももてます。

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    2025年06月29日
  • 我らが緑の大地

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    植物への意識を改めさせられる一冊。弱い動けない生き物なんかじゃない、戦略的で恐ろしい生き物。自分が動けない代わりに他の動物を呼び寄せ、奴隷にし、実をわざと減らして自分たちを食べる動物を滅ぼす。いや怖すぎる。小麦の話ー小麦が人間を選んだーという話もなかなかゾッとさせられた。

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    2025年06月25日
  • コールドゲーム

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    ネタバレ

    いじめた側の視点で話が進んでいく。
    よくある復讐劇だと、被害者視点が多く、加害者は絶大な力を持っており、それを何とかして復讐を成し遂げるものだが。
    視点のせいで、強大な復讐者からの攻撃をかわして、打開策を見つけるような作品になっている、未成年というのが拍車をかけている。
    これが40くらいの中年で25年前の・・・だとまた全然イメージが変わるんだろうな。

    文章は読みやすく、会話と情景描写がいい塩梅で、ほかの作品を読みたいなーといった感じです。

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    2025年06月15日
  • 海の見える理髪店

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    過去の悲しみ・後悔が様々なアイテムから語られる所が面白かった。それでいて、前向きな未来を想像させる結末が良かったです。

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    2025年06月15日
  • 神様からひと言

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    ネタバレ

    女性に対する視点や世間話の延長線に出てくるジョークがかなり昭和のエロオヤジ臭のする小説。笑

    言葉に品が無くて苦笑いした部分もあったけど、20年前の本だからあらゆるハラスメント全部乗せってかんじで、そりゃ今の感覚とは違ってあたりまえか。笑

    とはいえ、いち社会人として普段関わらない業界・部署が舞台になっていたこともあり、勉強になった部分も多くある。

    「お客様相談室」に左遷された主人公が、謝罪のプロ 兼 離婚危機を抱える賭博大好き中年上司から相手の怒りに応じた謝罪の作法を学ぶ、というストーリー。

    さすがにここまで苦情くる食品会社ってやばくないか…と思いつつ、ありえん話ではないかもしれない。

    自分が言いたいことをそのまま主張するようなタイプだった主人公が、毎日反省文を書かせるもロクに見ずに捨てる組織のクソ上司や、ロリコンオタクや人を品定めする愛人などひねくれ曲がった人間たちと人間関係の渦に巻き込まれながら、人生終わったと思いながらも、形式的に日々「仕事」をきちんとこなし、低姿勢に叱りや文句を受け止めて何か自分にとってのミッション的なものに気づき走り出す姿はドラマを見ているようだった。

    最後はチームプレーによる逆襲をみているかのようで面白かったな!

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    2025年06月14日
  • 我らが緑の大地

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    ある種の植物は害虫などからの危機にさらされると天敵となる生物を呼び寄せたり自身に毒を生成したり。また自身の繁殖のために自然発火で山火事を起こしたりという生態で知られている。これはある種の知性なのではないか?そこでAIを使って植物の声を聴くことを試みるが・・・

    植物による反乱を描いたパニックサスペンスなお話。なかなかに興味深かったけども、アカシアで人間を操るまでいっちゃうとなんか行き過ぎというか万能すぎて逆にリアリティ薄く感じてしまって萎えちゃったかも。考えてみたら途中の緊迫感ある部分も、植物が原因であるにせよ、手を下してるのは動物であり人間だしなあ。半端にAIが絡んできたのも物語をしては余計な要素にも思えたし。そしてラストもなんだかふんわりと煮え切らない感じ。
    植物の雑学的なところは興味深かったし、物言わぬ植物がだんだんと襲い掛かる部分はホラーっぽくてよかったですけどね。

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    2025年06月12日
  • 我らが緑の大地

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    2025年にこの本を読んだ私達には少し未来の物語だが、10年後に読んだらどんな感想を持つのだろうか。予言書になっていたりして。
     人間にもいろんな人がいて、植物もいろいろ。
     人間が傲慢であれば、植物も動物も怒る。
     米の不作は反乱なのか。

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    2025年06月11日
  • 我らが緑の大地

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    世の中、さまざまな研究がされていると思いますが、もしもこの小説のような事が実際に起こったらと思うとゾッとする半面、植物の気持ちが理解出来たら面白い、と思ってしまった部分もありました。SFの要素が入っておりテーマが壮大でした。

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    2025年06月09日
  • 極小農園日記

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    最初の極小農園は、20年近く前の話なのに、内容がもっと昔のような気がする。
    中盤のエッセイは、年齢が同じこともあり、同感多数。
    面白い人だね、荻原さん。

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    2025年06月07日
  • 家族写真

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    7つの短編。どこにでもありそうな家族の話。
    男手一つで育てた娘からの結婚宣言、夢のマイホームを手に入れるための見学会、肥満家族のダイエット、マネキンで作る理想の家族、渋滞でしりとりする家族、父親の病気きっかけに疎遠だった兄妹が集まり撮る家族写真。
    クスッと笑える話から、ジーンとする話まで1話がそれほど長くないので隙間時間に読めます。
    楽しかったです。

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    2025年06月01日
  • 神様からひと言

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    凉平さんを取り巻く物語。お客様相談室に配属になり、登場人物に個性がありすぐに惹き込まれました。
    副社長、良くあるパターンかな。しかし、凉平さんと篠崎さんとのコンビ、テンポが面白く痛快でした。

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    2025年05月31日
  • 極小農園日記

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    春から体験農園で畑デビューを果たしたものの
    畑の知識ゼロで、畑の先生から呆れられる日々…

    isaoさんの本棚からこの本を知り、気軽に読めそうと手に。

    極小農園日記と題しているものの、畑話は前後半分ほどのエッセイ集。自作のイラストもかわいい。
    畑とは無縁のエッセイも半分ほど。

    荻原さんの自宅の庭での野菜作りのコツや失敗談がユーモア混じえて楽しめる。
    家庭菜園をされている方には、あたりまえの知識でも、未経験者にはなるほどと思うことばかり。
    それが、オヤジギャグ満載に描かれていて笑いを誘う。

    そして、印象的だったのは、
    昨今の野菜は美味しくなり、臭みがなかったり形も整い虫食いもない。歓迎すべきことではあるけれど、落ち着かないという。

    「極小農園のおかげで野菜というのはごく自然に(ほったらかしに)育てれば、小さくて形が悪くて虫食いで、農薬を使わないからといって特別うまいわけでもないことには気づかされた。」

    私の体験農園も有機無農薬を基本としているので、虫食い放題だし葉物も適度にエグみがある。
    品種改良された苗であることには変わりないけれど、本来の野菜の味に近いのかもしれない。

    荻原さんはコスパを考えて家庭菜園をしているかのように書かれているけれど、かなり失敗も多いようだ。手間暇や不作のリスクを考えたら恐らく家庭菜園のコスパはあまりよくない。

    それでも、自分で作るからこそ得られる満足感や野菜本来の味を求めて極小農園を営んでいるのだろうな。そして、ダメでもやり直せばよいと開き直っている様子が小気味よい。

    エッセイは畑以外のネタも多く、コピーライターから小説家へなられた経緯なども書かれている。
    「コピーはショースタイルのプロレス」
    「コピーライターに求められるのは、何かを伝えたい気持ちではなく、どのように伝えるかという言葉の技術だ。」
    そして、「言葉とガチンコ勝負したくなった」のだそうだ。

    絵は上手いけれど、「描きたいものがない」我が息子はグラフィックデザイナーを目指している。
    油絵専攻して美大へ進んだ息子の幼馴染の友人は、描きたいものが溢れ出ていたように思う。
    荻原さんのように、目指すものが変化していくこともきっとあるだろう。

    野菜作りのように失敗をたくさん経験することで、得るものは多い。
    失敗を繰り返しても、めげずにチャレンジし続ける。自分自身も子ども達も、そうであって欲しいと願う。

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    2025年05月30日