荻原浩のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
遊興ゆうきょう 洗濯機と冷蔵庫を手にした主婦。助さん格さんを従えた黄門様みたいなもの。 欲しがりません勝つまでは 盥たらい 示談 情状酌量の余地もある 舌打ちを危うく堪える 息子を騙るかたる詐欺に引っかかる親がいるなんて信じられない 滑舌練習 元々「オレオレ」に比べて「アタシアタシ」は成功率がかなり落ちるのだ せつゆ説諭の段階を超えているとの判断で 蔑みの視線を浴びながら 聞きしに勝るな ゲネプロ通し稽古 原始人が洞窟に牛の絵を刻んでいた頃からの こうろう高籠城 美しい誤解の積み重ね 嘲笑が浴びせられた イントロデュース自己紹介 カップリングという流行りの言葉を直訳すれば「交尾」の事だ 口煩い
-
-
Posted by ブクログ
夫の友人からお借りしました。
銀行員として順調に出世していたはずが、小さな失敗から会社を退職し、現在はタクシードライバーとして働いている中年男性のお話でした。
彼は、今まで人生の分岐点に立った時のすべての岐路で誤った選択をしたと思い始めます。
夢を追いかけて出版社に就職していたら・・・今の妻ではなく、昔の彼女と結婚していたら・・・銀行であの時上司にあんなことを言わなければ・・・
たらればの世界にどっぷり浸かり、過去にしがみついた女々しい姿がうっとおしくて、基本的に主人公の成長物語が好きな私はイライラしっぱなし。
ただ、人生には何度か岐路があり、あの日に戻れたら、と想像することは -
Posted by ブクログ
昔、「コールドゲーム」と「噂」を読んで、おもしろっ!と思っていたのに、なぜか他の本に手が伸びていなかった荻原浩。「押入れのちよ」も気になりつつ読めてません。本書は短編集ですが、やっぱりどれも読みやすい。
どの主人公も成功を渇望してもがいています。今はパッとしない彼らのうち、何人がチャンスをモノにできたんでしょう。たとえこの物語の中で巡ってくるチャンスを逃したとしても、読者からは見えない未来で、チャンスに挑戦し続けるんだろうな、という希望が見えるキャラクターばかりで爽やかな読後感に包まれます。
どこかの細菌学者の名言「幸運は準備のできている人にしか訪れない」みたいなものを思い出しました。