荻原浩のレビュー一覧

  • オイアウエ漂流記

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    南太平洋の上空で小型旅客機が遭難、流されたのは…無人島!?生存者は出張中のサラリーマンと取引先の御曹司、成田離婚直前の新婚夫婦、ボケかけたお祖父ちゃんと孫の少年、そして身元不明な外国人。てんでバラバラな10人に共通しているのはただひとつ、「生きたい」という気持ちだけ。絶対絶命の中にこそ湧き上がる、人間のガッツとユーモアが漲った、サバイバル小説の大傑作。

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    2018年06月17日
  • さよなら、そしてこんにちは

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    笑い上戸で泣き上戸の営業マン・陽介の勤め先は葬儀会社だ。出産直前で入院した妻がいるがライバル社を出し抜いた葬儀があり、なかなか病院にも行けない。生まれてくる子どもの顔を葬儀の最中に思い浮かべ、笑顔が出そうになって慌てる。無事仕事を終え、病院に向かう陽介にまた厄介な案件が…(表題作)。-人生の悲喜こもごもをユーモラスに描く傑作短編集。

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    2018年06月16日
  • なかよし小鳩組

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    倒産寸前の零細代理店・ユニバーサル広告社に大仕事が舞いこんだ。ところが、その中身はヤクザ小鳩組のイメージアップ戦略、というとんでもない代物。担当するハメになった、アル中でバツイチのコピーライター杉山のもとには、さらに別居中の娘まで転がりこんでくる。社の未来と父親としての意地を賭けて、杉山は走りだすがー。

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    2018年06月14日
  • 誘拐ラプソディー

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    伊達秀吉は、金ない家ない女いない、あるのは借金と前科だけのダメ人間。金持ちのガキ・伝助との出会いを「人生一発逆転のチャンス?」とばかりに張り切ったものの、誘拐に成功はなし。警察はおろか、ヤクザやチャイニーズマフィアにまで追われる羽目に。しかも伝助との間に友情まで芽生えてしまうー。はたして、史上最低の誘拐犯・秀吉に明日はあるのか?たっぷり笑えてしみじみ泣ける、最高にキュートな誘拐物語。

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    2018年06月14日
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)

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    ああ、人生ってどうしてこうも生き辛いのか。
    一生懸命やっているはずなのに、うまくいかない。
    そんな苦境にいる人たちを、ユーモアたっぷりに描いた短編集。

    毛色は様々で、応援したくなる話もあれば、ちょっと恐怖を感じる話も。
    私は「ヒット・アンド・アウェイ」が好きだけど、荻原さんの多彩さが感じられる一冊だった。

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    2018年06月13日
  • メリーゴーランド

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    過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。愛する妻に子供たち、あぁ毎日は平穏無事。…って、再建ですか、この俺が?あの超赤字テーマパークをどうやって?!でも、もう一人の自分が囁いたのだ。“やろうぜ。いっちまえ”。平凡なパパの孤軍奮闘は、ついに大成功を迎えるがー。

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    2018年06月13日
  • 二千七百の夏と冬 : 下

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    最初は文中の縄文時代のことばに慣れず,読みにくかったけれど,下巻は一気に読んでしまった。
    ウルクの冒険物語。ラストは切ないけれど,殺されるよりはカフィと一緒にいられたのでよかったのかもしれない。

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    2018年06月11日
  • オイアウエ漂流記

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    南太平洋の上空で小型旅客機が遭難、流され着いたのは無人島。年齢性別職業がバラバラな10人の絶体絶命サバイバル。
    コメディタッチなので、生きるか死ぬかの悲壮感は薄い。ただ、文明の機器は一切使用不可能な状況なので、自分の身に置き換えるとゾッとする。最も記憶に残るのは「ウミガメのスープのクイズ」。

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    2018年06月06日
  • メリーゴーランド

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    【ちゃんと働くっていいことだと思う】

    公務員の仕事とは本当にこういうものなんでしょうか。同じ部署のメンバーにお茶を出したり、会議は採決を挙手にするか無記名投票にするかを決めることから始まったり、本来なら一日で出来上がるポスター作りの工程に一週間かかってしまったり……。

    市役所勤めの主人公は赤字経営のテーマパークの立て直すため、周りの人たちの協力を得て、市役所に勤めてから初めて多くの残業もして、お役所ルールを時にはごまかし、時には破り奮闘します。

    ある程度脚色されていると思うのですが、民間の会社で働いていて良かったなと思いました。忙しくても、「どうせ変えられない」「どうせ上手くいかな

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    2018年06月03日
  • 幸せになる百通りの方法

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    自己啓発書を読み漁って空回る若きサラリーマン、お見合いパーティに参加しても動物の行動を観察するように冷静になってしまう三十代女性、リストラされたことを家族に言い出せない二代目ベンチマン…この時代を滑稽に、しかし懸命に生きる人々を短篇の名手が描いた、ユーモラス&ビターな七つの物語。

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    2018年05月28日
  • 花のさくら通り

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    倒産寸前のユニバーサル広告社。コピーライターの杉山を始め個性豊かな面々で乗り切ってきたが、ついにオフィスを都心から、“さくら通り商店街”に移転。ここは、少子化やスーパー進出で寂れたシャッター通りだ。「さくら祭り」のチラシを頼まれた杉山たちは、商店街活性化に力を注ぐが…。年代も事情も違う店主たちを相手に奮闘する涙と笑いのまちづくり&お仕事小説。ユニバーサル広告社シリーズ第3弾。

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    2018年05月26日
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)

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    真剣に考えだすと重めのテーマを軽めのタッチで。「カメレオンの地色」のどうしようもない感じはよくわかる。

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    2018年05月25日
  • さよならバースディ

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    霊長類研究センターで働く真は猿(ボノボ)のバースディの言語習得実験のプロジェクトに参加している。
    そして、そこのスタッフである由紀と恋人同士である。
    しかし、真が由紀にプロポーズした夜、由紀は研究室から飛び降り自殺してしまう。
    このプロジェクトでは1年前にも助教授が自殺しており、真はその繋がりを疑う。
    そして、由紀の自殺の原因を突き止めようとして真実に近付くが…
    そこには哀しい過去とひどい現実があった。

    2018.5.19

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    2018年05月19日
  • 極小農園日記

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    荻原さんの初エッセイ。野菜作りを楽しんでいる様子、仕事の事や苗字の事、ご自身の事、好きな作家さんの事など。荻原さんの日々がギュッと詰まった一冊でした。

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    2018年05月09日
  • 誰にも書ける一冊の本

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    自分の親が生きてきた軌跡。息子である自分がこの目で確かめることは叶わないから、フィクションだって織り交ぜられているのかもしれない、なんて考えてしまうのは当然のことだろうなと思う。ただし、そんなちょっと斜に構えた自分(と読者)を裏切るラスト5ページに、ギュっと心を掴まれました。

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    2018年05月07日
  • 極小農園日記

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    20180407 あの萩原浩が農園のエッセイを書いてた!迷わず書いました。読んで、しかも後書きまできて初めてのエッセイと知りました。面白かったので、これからエッセイも増えていくと思いますが是非大豊作日記もお願いします。

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    2018年04月07日
  • ストロベリーライフ

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    ネタバレ

    相続争い、離婚と先には未来の無い話にはならず。ストロベリーライフというくらいだからやっぱりまとまるストーリーだ。途中は特に事件もなくテンポは無かった。もう一つ何かスパイスを効かせて欲しかった。

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    2018年03月27日
  • 恋愛仮免中

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    <内容紹介より>
    人気、実力とも当代随一の作家5人が腕を競う、恋愛小説アンソロジー。3年越しの恋人が無断で会社を辞めてショックを受け、結婚を焦るOL。夏の日、大人の異性との出逢いに心を震わせる少年と少女。長年連れ添った夫婦の来し方、そして行く末。人の数だけ、恋の形はある――。人の心が織りなす、甘くせつない物語の逸品。
    ――――
    どの作品の程よいボリュームですらすらとよむことができました。甘酸っぱい「有川浩」的な恋愛要素を求めて読むと、少し肩透かしを食うかもしれません。
    もちろん、恋愛特有の甘酸っぱさはあるのですが、「ベタベタ」した感じはなく、どの作品もスッキリとしています。
    大きなどんでん返し

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    2018年03月14日
  • 家族写真

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    短編集。印象に残ったのは「磯野浪平を探して」と「プラスチック・ファミリー」、「しりとりの、り」、「家族写真」。特に表題になっているだけあって「家族写真」はほろりとするお話。

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    2018年02月24日
  • 恋愛仮免中

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    2018/2/18

    奥田英朗/あなたが大好き
    窪美澄/銀紙色のアンタレス
    荻原浩/アポロ11号はまだ空を飛んでいるか
    原田マハ/ドライビング•ミス•アンジー
    中江有里 /シャンプー

    ‪読みやすくて晴れ晴れするアンソロジー。ウルっときたりもするけど、透明な気持ちになれる。‬
    ‪中江有里さんは初読みかも。‬

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    2018年02月18日