西條奈加のレビュー一覧
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ネタバレ「善人長屋」「閻魔の世直し」の続編。
表題作回は、お縫の父・儀右衛門と、母・お瞬の馴れ初めの話。
なぜ、母はこんなにも父を慕うのか。こんなにも信じているのか。
儀右衛門がお瞬にプロポーズをした日、大川は嵐に見舞われ、氾濫寸前だった。身投げをしようとしたお瞬の下に、ずぶ濡れの儀右衛門が現れる。
お瞬は限界だった。水仕事で調子に乗って、男たちを手のひらの上で弄んでいたと思っていたら、仕返しとばかりに拉致監禁の上、手籠にされてしまった。
一命は取り留めたものの、残していた財産は強盗に奪われ、一文無しになった。江戸から離れようと決心したその日、嵐がやってきた。
嵐の中、病に臥した祖母を背負い、深川 -
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ネタバレ「善人長屋」の続編。
前作でお縫たちと知り合った盗人頭・月天の丁兵衛が、野党に襲われるところから、物語は始まる。そこから存在があらわになる『閻魔組』。世直しを大義名分に掲げ、悪党全員皆殺しと言わんばかりの暴虐の限りを尽くす彼らを疎う善人長屋の悪党たち。その中にどこ吹く風の正真正銘の善人・加助。
ある日、千七長屋に訪れた一人の侍・白坂長門。千七長屋で質屋を営む儀右衛門の娘・お縫は、憮然とした侍に、まさかの慕情を抱いてしまう。
しかし、その白坂に「閻魔組の一味ではないか」という疑念が、長屋の衆でうそぶかれる。
混乱するお縫の下に、びしょ濡れの加助に背負われた白坂の姿が現れる。さらに混乱する -
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★5 史実に基づいた江戸時代の漂流記、海の男たちの生き様を堪能できる歴史冒険小説 #バタン島漂流記
■あらすじ
徳川四代目家綱の時代、尾張と江戸を航路を結び、物品の輸送を行っていた。船には船頭をはじめ、十五名の船乗りたちが乗船していた。しかしある航海の途中、突然の荒波に船が難破してしまい、彼らは太平洋で漂流することに… もはや生還は絶望的であった。
■きっと読みたくなるレビュー
★5 こりゃまた素晴らしい歴史冒険小説。海の男たちの生き様をガッツリ堪能できる傑作です。当時の船乗りの仕事を体験できる、海洋冒険小説でもありますね。
そして本作はなんと史実に基づいた物語、いやはや読書というのは勉 -
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巣鴨で老舗の糸問屋を営む6代目の徳兵衛だが、還暦を機に突然の引退宣言。慌てる長男と番頭達。歴代の偶数店主が店を傾かせたことから、金に皺く、口煩い頑固爺いとなっていた。妻を店に残し、隠居所へ一人で入ったものの、趣味も持たなかったことからやる事が無い。手習所に馴染め無いことから、孫が隠居所へ入り浸るようになる。この孫が強情な孫で、犬を拾ってきたり、汚い子供達を拾ってきたり、何度注意しても拾って来る。最初の方は祖父と孫がひど過ぎて読みづらいが、徐々に徳兵衛が変わってくる。拾ってきた子供達やその親達も巻き込んで、皆んなの生活が成り立つように商売を考え始める。最後は隠居所が20名ぐらいの人達を毎日受け入
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ネタバレ仕出し屋に婿入りした、楊枝屋の四男坊、鈴之介と、婿入した逢見屋の人たちのお話。
主人公の鈴之助は、逆玉で逢見屋に婿入りしたのはいいけれど、そこは女性が代々主を務め、男性はおまけみたいな存在。
一瞬だけその境遇に腐った鈴之助たったけど、持ち前の素直さとコミュ力で?周りと打ち解けて困りごとなんか解決していき、人と人とを結びつけていく、そんなお話。
主人公の鈴之助は、平凡で人の良い性格ではあるんだけど、嫉妬もするし余計なことも言っちゃうし、すぐもらい泣きなんかしちゃう。身近にいそうなキャラクターだからかとても好感がもてる。
同じく西條奈加さんの「善人長屋」の時は、そこに出てきたのはホンマモンのぜん -
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ゴメス、やっぱり無敵だw
久々すぎて、ゴメスは女性だったよね?というところに自信がなくなってたけどw
豪快すぎるその姿に言動。なのにお名前が「寿々」というのも愉快。
江戸国という特殊な設定がうまくいかされていて最初から最後まで目がそらせない展開。
ゴメスの部下たちも個性的で好き。
黒幕のあの執念は恐ろしい。
それにもましてタイトルにもなっている「因果の刃」の意味が凄まじい。そんなことを思いつくゴメスって。
作中に「トコジラミ」が登場して、まさか、作者様何か先読みした?!とびっくりしたし。
なんにしても、この続きを、今度はこんなに間があかないうちに読ませてほしい。