西條奈加のレビュー一覧

  • ほろよい読書 おかわり

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    ほろよい読書の前巻も読んでいて、向こうは表紙がビールなだけあって、気軽にのどごしを楽しむ感じで読めたんですけどこちらは熟成ワインみたいな味わいだった
    濃くてどっしりした感じ(イメージです)
    『オイスター・ウォーズ』はSNSに湧く中高年の解像度高すぎで笑ってしまった(他人事ではないが)

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    2025年03月21日
  • 牧谿の猿―善人長屋―

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    一話目を読んで アレ?わりとアッサリしてるのね と思いつつ後半に成程そういうことかと納得した。
    人には言えない裏稼業をもつ例の長屋の面々が根っからの善人の加助に振り回される様がいつもながら面白い。そしてその仕事ぶりは相変わらず小気味良い。
    白狐の話も良かっが他の話もとても良かった。

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    2025年03月21日
  • 睦月童

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    ある日貧しそうな少女「イオ」が大切な客人として店に招かれる。普通の少女のようなイオだがその「目」は人の「良心」をうつす鏡だと言う。イオの力にイオの里の昔話がからんでくるようで……。
    さいごは結構怖かった。

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    2025年12月05日
  • 善人長屋

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    江戸の町人物の小説を探していて、本作を手に取りました。短編を読み進めるごとに、登場人物の一人ひとりにどんどん感情移入していきます。私が本作を好きになったのは、集団の中に異物が入り込んでも、排除することなく温かい人間関係を育んでいるところ。これはもう善人長屋シリーズを読破しなくては!と思いました。

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    2025年04月04日
  • よろずを引くもの

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    高校生になった望と祖母のお蔦さんが暮らす神楽坂。この2人の周りで起こる事件の数々。お蔦さんの人生経験と洞察力が冴えわたる。シリーズ第4弾。

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    2025年02月28日
  • とりどりみどり

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    大店の5兄弟・姉妹のお話。

    父親である大だんなが商いで年中留守にしている店をしっかりきりもりする、頼りになる長兄。
    とにかく気が強くけんかっ早い長姉。
    おっとりしているように見えるけど、実は一番毒舌な次姉。
    頭は良いけど理屈屋の三姉。
    そして、主人公である弟の鷺乃介。

    とにかくこの5人のキャラが立ってる!

    嫁に行った長姉が出戻ってきたり、外で遊んでいた鷺乃介がガラの悪い武士に絡まれたり、三姉が戯作者に弟子入りしたり…。

    続編があったらぜひ読みたくなる。

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    2025年02月03日
  • 猫の傀儡(くぐつ)

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    江戸で猫が、人を猫のために働かせる傀儡師ミスジ。猫や人の行方不明事件や傷害事件、先輩猫失踪事件の謎を解く。

    めっちゃ面白かった。設定良し、キャラ良し、物語良し&読み安しの四冠王。

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    2025年01月27日
  • 隠居おてだま

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    初出2021〜22「小説野生時代」
    『隠居すごろく』の続編。 あれ、徳兵衛さん死んでなかった?

     糸問屋の商売一筋だったが頑固者の徳兵衛は、主人を隠居した後何もしないではいられず、隠居所に組紐の作業所を作り、職人3人と見習いを置いて新たな事業を興したほか、近所の子供たちを集めて手習塾も開いていた。もっとも孫の千代太が塾の師匠と合わずに辞めたのをフォローしたらしく、師匠は徳兵衛の妻でまだ糸問屋の大女将を勤めているお登勢が通ってきて、子供達に給食も与えていた。
     孫の千代太が友達になった子どもたちは、徳兵衛の世話で王子権現の境内で参詣案内の仕事で駄賃稼ぎができるようになったが、問題のある親がいて

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    2025年01月17日
  • ほろよい読書 おかわり

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    油断してた~~~~!!
    めちゃくちゃ面白かった!

    前作を読んだ記憶はあるけど、わりとさーっと読んじゃったので、今回もまあ、軽い感じで楽しめたらいいなと思いつつ(棚に差してあったので)借りたんやけど、なんやろう、今回は食い入るようにむさぼり読んだ。

    前作と同じくアルコールをテーマにしたアンソロジーなんやけど、ほろよいになるのはアルコールじゃなくて恋愛やった。

    恋愛やった。(二度言う)

    まさかこんな恋愛短編ばかりとは思わず、いやいや、案外アルコールと恋愛は近しいものなのかもしれない。

    恋愛小説が好きというわけではないけど、そうと思って読んでいなかったので毎回この「甘酸っぱさ」に「ワーッ」

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    2025年01月09日
  • 隠居すごろく

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    巣鴨の糸問屋の六代目徳兵衛は商売に身を捧げた人生を終え、隠居することにした。
    ところが孫の千代太が隠居宅に来たことにより生活は一変する。千代太がその優しい性根で仲間を作り、困難に取り組み、成長することを助けるにつれて徳兵衛の心にも変化が。充実した老後の人生とはかくあるものだなぁ。

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    2024年12月10日
  • 金春屋ゴメス 因果の刀(新潮文庫nex)

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    現代から江戸時代へタイムスリップする話は幾つかあるものの、近未来の日本の中に属国として江戸を再現するという荒技は本シリーズだけ。
    なのにタイムスリップものよりも江戸の表現が優れているように感じるのは、時代小説がメインの西條さんならではです。
    そしてシリーズ第3弾の本書は明暦の大火まで再現してしまう荒技の一方で、牢役人として石田帯刀家の直系子孫を登場させる芸の細かさまで披露するなど、どんどん進化していきます。
    金春屋メンバーの造形のこなれ方や、ゴメスの驚くべき過去など、読みどころを挙げればキリがないほど面白い。

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    2024年12月07日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    読むのを楽しみにしてた。好きな書き手の人が私が好きな料理をつくることをテーマにアンソロジーって…!
    いやー、どれもおもしろかった。ほんとに。さすがでございます…
    西條奈加さんの『向日葵の少女』は舞台設定で上品が雰囲気が漂いながらもミステリーっぽい話の進み具合で、大きなテーマを複数かけあわせてまとまったひとつの話にできるのすごすぎるし結末には心があたたかくなった
    千早茜さんの『白い食卓』は主人公がいけ好かないやつすぎるのだけど話が進んでいくごとに料理の恐ろしさというか、食事を他者に委ねることってそういうことだよなあ…生きるための手段のひとつを他者へ委ねるというのは尊いとされたり愛情の証左とされた

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    2024年11月24日
  • 姥玉みっつ

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    現代にもいそうな三人の婆様。でも人情と度胸は昔の方があったのでしょうね。これだから時代小説はやめられませんね。

    おもしろかったです。

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    2024年11月06日
  • とりどりみどり

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    面白かった。上のきょうだいから細やかに気を配われて、愛される末子がマジで好きなのでドンピシャでした。ちょっとした謎を解くような短編集ですが、基本的に「わぁ、この子、お姉ちゃんに遊ばれつつも愛されているな」感が満載でほっこりします。

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    2024年11月03日
  • とりどりみどり

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    真っ当な血縁ではない家族の絆、ジェンダー考察、不義に対する当時の不合理(お瀬己ちゃんの鋭い説き!)、時代物だが現代に通ずる。
    鳶、鵜、鶺、鶸、雉、鷺、七、の七人家族の物語。

    この家族のこれから、特に鷺坊ちゃんの成長をまだまだ読みたい。

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    2024年10月27日
  • 姥玉みっつ

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    人情味あふれる時代小説
    小気味いいテンポの会話を楽しみながら読み進めたらラストにかけてミステリになっていき…
    後半は一気読みでした!
    初めての西條奈加さん作品でしたが他も読んでみたいと思いました!

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    2024年10月26日
  • 姥玉みっつ

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    やっぱり西条奈加さんの時代小説は面白い!
    読ませる!是非これっきりではなく、続編を。

    五十年前の幼友達が、ひょんなことから同じ長屋で暮らすことに。
    名主の書役として暮らすお麓のもとに、能天気なお春と派手好きなお修が転がり込んで来たのだ。
    性格も違えば、これまでの来し方もまるで違った。泣いて、笑って、喧嘩して。まあ、かしましいこと!!
    ある日空き地で倒れた女と声が出せない少女を見つけたことから三人のドタバタした人生が。

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    2024年10月18日
  • 秋葉原先留交番ゆうれい付き

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    めっちゃ笑った。
    でも最後の方はじんわり、なんとも切なくなった。
    けども!
    いつメン!て感じにまとまって、このまま続いて行くといいなぁって思う。
    成仏できないのは霊的には良くないんだろうけど!笑
    権田の見た目に反したキレキレ頭脳と、向田のイケメンに反するおとぼけに、きっちり期待通りにツッコミ入れてくれるきほちゃんがすき!

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    2024年10月16日
  • 大川契り―善人長屋―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「善人長屋」「閻魔の世直し」の続編。

    表題作回は、お縫の父・儀右衛門と、母・お瞬の馴れ初めの話。
    なぜ、母はこんなにも父を慕うのか。こんなにも信じているのか。

    儀右衛門がお瞬にプロポーズをした日、大川は嵐に見舞われ、氾濫寸前だった。身投げをしようとしたお瞬の下に、ずぶ濡れの儀右衛門が現れる。
    お瞬は限界だった。水仕事で調子に乗って、男たちを手のひらの上で弄んでいたと思っていたら、仕返しとばかりに拉致監禁の上、手籠にされてしまった。
    一命は取り留めたものの、残していた財産は強盗に奪われ、一文無しになった。江戸から離れようと決心したその日、嵐がやってきた。
    嵐の中、病に臥した祖母を背負い、深川

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    2024年09月27日
  • 閻魔の世直し―善人長屋―

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    ネタバレ

    「善人長屋」の続編。

    前作でお縫たちと知り合った盗人頭・月天の丁兵衛が、野党に襲われるところから、物語は始まる。そこから存在があらわになる『閻魔組』。世直しを大義名分に掲げ、悪党全員皆殺しと言わんばかりの暴虐の限りを尽くす彼らを疎う善人長屋の悪党たち。その中にどこ吹く風の正真正銘の善人・加助。

    ある日、千七長屋に訪れた一人の侍・白坂長門。千七長屋で質屋を営む儀右衛門の娘・お縫は、憮然とした侍に、まさかの慕情を抱いてしまう。

    しかし、その白坂に「閻魔組の一味ではないか」という疑念が、長屋の衆でうそぶかれる。

    混乱するお縫の下に、びしょ濡れの加助に背負われた白坂の姿が現れる。さらに混乱する

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    2024年09月27日