西條奈加のレビュー一覧

  • わかれ縁 狸穴屋お始末日記

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     西條さんの作品は、女性たちが逞しく生きていくものがやはり好きだ。絵乃の素直さと賢さが良い。離婚・再婚歴も仕事に生かす、理想の上司みたいな桐や、退職した志賀の活躍も気持ち良い。
     公事に関わる職業や色々なことが詳しく書かれおもしろい。

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    2023年03月28日
  • 隠居すごろく

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    温かいもので心が満たされる素敵なラスト。
    最後の一行までいい…。何とも感慨深く幸せな涙がこぼれてしまいました。

    隠居生活を送る徳兵衛を心配し、孫の千代太が訪ねてきたことから、孤独な隠居生活は一変!
    物語の様相も千代太がやってくるようになってからあれよあれよと様変わりしていく…。
    これは、読めば読むほどに引き込まれます。
    無邪気な子どもの予想外の行動やお願いに、徳兵衛も翻弄されっぱなし。徳兵衛の慌てる姿が何とも微笑ましい。

    徳兵衛が千代太と一緒に多くの人の情にふれ、助け合い成長していく。
    他人の人生に関わり責任の一端を担うとともに、力を合わせ楽しむ心も孫と共有。ともに成長していく様子には目を

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    2023年03月26日
  • 隠居すごろく

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    自信を持って人に勧めたい。
    この作者さんの本は初めてですけど、心理描写がすごく素敵です。時代ものはとっつきにくさがあって避けてたのですごすごく読みやすかったです。

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    2023年03月18日
  • 亥子ころころ

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    『まるまるの毬』の続編。

    今度は南星屋に、新しい風が入ってくる。江戸麹町で評判の菓子舗『南星屋』で行き倒れた男を介抱した。男の名は雲平。旅の菓子職人で、人を探しに江戸に来たという。人探しを助けると申し出た南星屋治兵衛は、折悪しく怪我をして、菓子作りもままならぬ。治兵衛への礼に仕事を手伝う雲平であるが、これが滅法腕が良くて―。

    とまあこんな導入。題名のもとになった亥の子餅は、雲平の尋ね人の名にちなんでいる。今回もまたおいしそうなお菓子の表紙。どう転ぶのか分からぬ展開で、つい先を読ませる。

    雲平という人物はどういう男か。彼が探す友人の亥之吉は、どうも旗本のご隠居の死に絡んでいるらしいが、これ

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    2023年03月16日
  • わかれ縁 狸穴屋お始末日記

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    西条奈加は 上手ですねえ!

    気持ちのいい収まり方をする話しです。

    これは シリーズものになりそうですね。

    やっと一緒に暮らせるようになった絵乃と母親

    どっちも男で苦労したけど やっと幸せがつかめそうですね。

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    2023年03月14日
  • 雨上がり月霞む夜

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    江戸時代の上田秋成の雨月物語を下敷きにした物語。
    この世とあの世の狭間で、人の深い思いが紡ぎ出す悲しい性…面白いのだ。
    雨月物語は読んだ事が無いのだけど、怪奇小説のイメージでいましたが、こんな風に深い物語なら、読んでみたいと強く思う。

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    2023年03月04日
  • 隠居すごろく

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    隠居こそ、人生の上がりだと思って仕事してきていざ仕事を止めて隠居してみたもののする事がない。
    そんな徳兵衛がなし崩し的に巻き込まれて巻き込んで隠居暮らしを楽しんでいく話。

    『仕事を楽しむ心がある。楽しいうちは投げ出すこともなく苦労を苦労とも思わぬもの。

    楽しいだけでは済みませんがなんといいますかやり甲斐といった方がよいのかもしれませんね。
    …仕事なのだから、つらくともあたりまえ。堪えるよりほかにならろう。』

    仕事だからこそ、ちゃんとやる。だけど同じくやるんでも楽しんでできたらいいね。
    私にはそこがいちばんぐさっときた。

    西加奈子、他のも読んでみたくなりました。

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    2023年02月20日
  • はむ・はたる

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     烏金の続編。たくましい子どもたちと、長谷部家の大人たち、子どもたちの味方になってくれる長谷部家の次男がくりひろげる、ワクワクする物語

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    2025年12月07日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    ネタバレ

    最上徳内という人がどんな人物であったのか、この作品で初めて知ることができた。創作ではあるけれど、魅力的に描かれていた。徳内はいろいろな人との縁を得るが、善人ゆえの運がついて回ったようだ。
    そして、徳内が出会うアイヌたちの、なんと魅力的なことだろう。この小説を読んで一番に感じたのは、じつはそのことだった。松前で出会うイタクニップ、アッケシで出会う少年フルウとその家族。古老のムシウカ。厚岸アイヌの惣乙名イコトイ。勇ましいツキノエ。
    徳内が果てしない景色の広がる蝦夷地に足を踏み入れてまず感じたのも、自然の厳しさと、そこに暮らすアイヌたちの素晴らしさだった。彼らは家族を大切にし、礼儀を重んじ、知恵もユ

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    2023年02月05日
  • 上野池之端 鱗や繁盛記

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    ネタバレ

    面白かった。
    最初、若旦那が出来すぎてて、絶対何かあるやろーと思って読んでたんだけど、その通りだった。展開までは読めなかったけど。
    軍平が引退しちゃったのは残念だったけど、お末と若旦那の未来に幸あれ!と思わずにはいられないラストでした。

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    2022年12月21日
  • 雨上がり月霞む夜

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    上田秋成を主人公とした物語。いやその友の雨月と妖の兎の遊戯が視点の中心になっているかな。その辺が最後のどんでん返しに繋がっていくのだけれど。様々な怪しい出来事に3人は遭遇し、それが後に雨月物語になっていく。ふーんと思いながら読んでいくと最後にそれらの物語が意味を持って輝いてくる。なるほどなあ、西條奈加さん、上手いなあ。自分とはなにかとちょっと考えさせられたよ。

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    2022年12月04日
  • 三途の川で落しもの

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    あなたは、『三途の川』を見たことがありますか?
    
    さてさてさん、最近調子に乗ってないですかー?という声が聞こえてきそうですね。『三途の川』は、死んだ人が渡るところでしょ。生き返りました!とか、でまかせ言ってお金を稼いでいる人じゃないんだから、そんなもの見れるはずがない!まあ、当たり前ですね。

    でも、そういうあなたは、『三途の川』の何をご存知なのでしょうか?”見たことない”と言い切れるのに、”そんなものはない”と言い切らないのはどうしてでしょうか?なんだか、ちょっとおかしいですよね。『三途の川』というのは『あの世とこの世、現世と冥界のあいだに横たわる川』とされています。このイメージはおおよそ

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    2022年11月23日
  • 時代小説アンソロジー てしごと

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    ネタバレ

     このアンソロジーに出てくる女性は皆、己の仕事に誇りをもつ人ばかり。

     女のくせに、女だからという心無い言葉に打ち据えられても、負けずに自分の生きる道を開いていく姿が魅力的です。

     とくにあさのあつこさんの『おもみいたします』が好きですね。私もそろそろ整体か、リンパマッサージに行きたい。
    身体ボロボロです(´;ω;`)ウゥゥ

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    2022年11月19日
  • 閻魔の世直し―善人長屋―

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    前巻のラストで、悪党を逃してしまったので、大丈夫か!?と思っていたけど、全然大丈夫じゃなかった。
    今回は長編だった。
    加助はあんまり出てこなかった。

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    2022年11月17日
  • 大川契り―善人長屋―(新潮文庫)

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    相変わらずの面白さだった。
    ヒロインと文吉が可愛い。
    これは続くのか?
    でも、善人のトラブル持ち込み率がめっちゃ高い。
    そろそろ何とかしたほうがいいかも。

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    2022年11月17日
  • 無暁(むぎょう)の鈴(りん)

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    生とは何か、
    死とは何か、
    信仰とは何か、
    真摯に向き合う無暁の姿は、時として読み手である自分に跳ね返る。

    ーお前はどうなのだ?
    と。
    人生に迷いを感じている時だったので、問答するように読む。

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    2022年11月15日
  • 曲亭の家

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    親に何も言えない癇癪持ちで病がちの夫、人の気持ち等お構い無し、しかし戯作者としては後世に残る傑作を書く舅の馬琴、家事能力欠如の姑。とんでもない家族とは暮らせないと、一度は家を出た路。しかし、修羅の家に舞い戻り、度重なる難題に忍耐強く立ち向かいます。夫の死後は、視力を失い、時代の波に翻弄される、馬琴の戯作者としての執念に寄り添い、口述筆記を手伝い、里見八犬伝を完成させます。馬琴の死の床で、初めて感謝の言葉を聞いた時には、グッと来ました。女性が筆の力で一家を支えるという、時代の先駆けにもなり、お見事、路さんと、最後は拍手でした。

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    2022年10月23日
  • 秋葉原先留交番ゆうれい付き

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    西條奈加の連作ミステリ作品『秋葉原先留交番ゆうれい付き』を読みました。
    西條奈加の作品は、昨年7月に読んだ『はむ・はたる』以来… 時代小説じゃない作品は初めて読みますね。

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    著者新境地の人情ミステリ!
    電気とオタクの街――秋葉原。
    その交番に勤める権田は、筋金入りのオタク警官。
    対してコンビを組む長身イケメン警官・向谷は頭はからっぽだが、類い稀なコミュニケーション能力の持ち主。
    ひいては美脚の「足だけの幽霊」を連れてきてしまった。
    2人は「足子」さんと呼び、彼女の死の理由を探し始める。
    フィギア盗難、抱きつき魔、迷子、メイド喫茶のいさかい……ご当

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    2022年10月19日
  • 亥子ころころ

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    「 まるまるの毬 」に続くシリーズ第2弾!
    南星屋で味わえる日本各地のお菓子が楽しみで早々に手に取りました。

    手首を負傷した治兵衛と人探しで行き倒れ南星屋でお世話になることになった雲平。
    成り行きでお店を手伝うことになり、お永とお君も加わり4人で相談しながらお菓子を考える様子が微笑ましい。
    そんな何気ない日常にすごく幸せを感じました。
    雲平が探している失踪した弟分・亥之吉の行方とその理由。
    お店の周りをうろつくお武家らしき子ども。
    いったい何がどうなっているのか。

    登場人物それぞれが歩む人生。
    お菓子も人間模様もますます楽しみな展開!
    美味しくて人情味あふれる時代小説の世界観にすっかり魅せ

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    2022年10月18日
  • 千年鬼

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    ネタバレ

    西條奈加さんの作品は好きでよく読んでいます。
    内容を全く知らないまま何気なく手に取った本でした。
    登場人物が魅力的なことものありますが、展開が読めず先が気になり、あっという間に読みました。
    途中、衝撃的な描写があり少し嫌な気分になったのですが、最後まで読んでみるとそこまでの衝撃が必要だったなっと納得。
    最後は、なんとも表現のしがたい感動がありました。
    内容は重いけれど読みにくさはなく、胸に深く刺さる作品。
    最後を知った上でもう一度読んでみるつもりです。
    私としては、ジャンル分けができない不思議な作品でした。

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    2022年10月18日