西條奈加のレビュー一覧

  • とりどりみどり

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    面白かったです!人情ものというと庶民が主人公のイメージですが、本書では裕福な商家の兄弟が中心です。鳥にちなんだ名前を持つ飛鷹屋の家族で、その名にまつわるエピソードも印象的でした。
    末っ子の鷺之助が主人公で、お金持ちの家のお嬢様三姉妹のわがままさや自由奔放な性格も魅力的です。何より彼女たちは聡明で、トラブルや事件も洞察力で鮮やかに解決してしまいます。

    「お金持ちはお金持ちの苦労がある」と嘆く鷺之助ですが、江戸のお金持ちの生活が垣間見れて楽しかったです。

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    2025年10月27日
  • まるまるの毬

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    江戸時代に和菓子屋『南星屋』を営む、治兵衛、お永、お君の三世代家族。治兵衛の出生の秘密や、お永の元夫との関係、お君の縁談などの話が和菓子とからめて展開される。時代背景や、言葉遣いなどで少し入り込むのにとまどうけれど、家族の愛情や治兵衛の思慮深さが感じられ、読後感の良い話だった。この時代は武家や町民といった身分があって結婚を決めるのも仕事を決めるのも色々大変だったのだなあと思いつつ、結局のところそこにいるのは今も昔も人間で、同じようなことに悩んだり喜んだりするのだと感じた。

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    2025年10月14日
  • 心淋し川

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    江戸の片隅に住む人々の生活を通して語られる、数々の心に残る、胸に刺さる言葉に涙なしには読めない作品でした…。


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    2025年10月05日
  • 心淋し川

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    江戸千駄木を流れる淀んだ心淋し川。うらさびしい、と読むのですが、どん詰まりの長屋でくらす人々がもがくさまが連作短編で描かれています。
    第164回直木賞受賞作。

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    2025年09月10日
  • 善人長屋

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    【あらすじ】
     善人ばかりが暮らすと評判の長屋の住民として錠前職人の加助が加わることになった。
     実はこの長屋で暮らす住民たちは、それぞれに裏稼業を持つ悪党ばかりだったのだが、人助けが生き甲斐の加助によって持ち込まれるいざこざの解決に手を貸すことになり・・・・・・。
    【感想】
     こういう話、大好きです。重過ぎず、かといって軽過ぎず、程よい長さの人情話が9篇収録されています。
     登場人物たちの個性も豊かで、今後、この人たちの関係性がどうなっていくのかも楽しみですね。
     続編も出ているようなので、読んでみたいと思います。

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    2025年09月09日
  • 隠居すごろく

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    前半はなかなか読み進めることができず、途中でやめてしまおうかなあと一瞬思ったりもしましたが、最後まで読んで本当に良かったです。
    隠居した徳兵衛の周りで思いがけず起こる様々な出来事にこっちまでハラハラしたり心温まったり。全ての登場人物がこのお話には欠かせない。電車の中で何度もうるっとし、なんとか我慢しながら最後まで読みました。

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    2025年08月19日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    最上徳内は貧しい農民の出ながら、9回もの蝦夷地探索の成果を以て幕臣に取り立てられた、江戸時代中期の探検家である。その頑健な足腰はもちろん、算術や測量、天文学に通じ、アイヌ語やロシア語まで習得し異民族との交流をしたスーパーマンでもある。千島列島を択捉島からウルップ島まで渡って北方領土の確定に尽力し、樺太も複数回渡って探検している。

    その名の通り出羽国最上地方の貧農の家に生まれた徳内は、幼い頃から書物に親しみ江戸に出る機会を得て本多利明の音羽塾に入門する。そこで田沼意次肝いりの蝦夷地探検隊に抜擢され、松前から東の蝦夷地を踏破していく。蝦夷地の利権を独占しようとする松前藩の嫌がらせや、北の地の寒さ

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    2025年07月30日
  • 亥子ころころ

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    シリーズ二作目。こんな和菓子屋が近所にあれば……とは思うけど、並んで買うのは苦手なので行列を見ただけで「並んで買うほどのものか!」と悪態をついて他の空いてるお店でお菓子を買ってそう。だから近所にあっても行かないんだろうな。
    私もモノを作ってる人間として、治兵衛さんのようにいくつになっても、上を目指したいものだと改めて気持ちを整えました。いいお話でした。シリーズ三作目も出ているようなので、また続きを読みたいと思います。

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    2025年07月18日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    読み応えあった!
    最上徳内が現代にいたら、宇宙まで行ってるかもしれないなぁ、いや、でも、やはり人々の営みがある場所のほうがいいのかな。
    大変な目にもあったけど、師匠や妻、義兄等、人に恵まれていて良かった。

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    2025年06月30日
  • まるまるの毬

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    読み始めて これはいつか読んだアンソロジーの中の一作だと気がついた。
    あの時は誰の作かもあまり気にせず読んでいたけれど…
    アンソロジーは宝の山ですねぇ。

    この作品は武家の出でありながら菓子職人となった すでに還暦を迎えた菓子屋 南星屋の主 治兵衛が主人公。そして治兵衛には人に言えない出生の秘密があった。
    今回は筋違いの恨みからヒドイことになってしまったけれど 文章にあったように 治兵衛は何ひとつ失くしてなどいない。本当に良かった。
    次作を読むのが楽しみだ。「善人長屋」「狸穴屋」に続きまた一つ西條さんのシリーズものを読む楽しみが増えた。
    個人的に石海が好きだ。五郎の時の彼も好きだ。

    作中の銘

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    2025年06月19日
  • 姥玉みっつ

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    旗本の奥勤めを引退して、町長屋でのんびり暮らしを楽しもうとしていたお麓のもとに、幼馴染の婆が二人、同じ長屋に引っ越してきた。
    静かな余生が、三人集まるとカシマシイこと!

    そこへ、夫の暴力に耐えかねて逃げてきたという大けがを負った女と美しいその娘をかくまうことに。
    結局大けがを負った女は命を落とすが、娘は言葉を失っており、どこの誰かも知れない。でも、妙に育ちが良い雰囲気が見て取れる。
    しかたなく娘を“お萩”と名付けて世話をすることに。

    お萩は一体何者なのか?
    金持ち商家や、お旗本がお萩を手に入れようとあの手この手を使ってくる。

    カシマシイ3婆と、長屋の面々が大活躍する。
    身分が低くても、数

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    2025年06月04日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    やり遂げる人間の物語は素晴らしい 名前は歴史の教科書で聞いたけど、これほど人情味ある内面まで知る事が出来た。あの時代で出来る最大級の仕事が出来たんだよ。ノサップからエトロフに渡るとか簡単に書いてるけど、とんでもない時間と労力と。にしてもアイヌの事を知れば知るほど分からない 文字を持たないもだし、もっと自国が北海道だと主張していいのにな、なんでこうも大馬鹿な松前藩なんかに虐げられるのか、歯痒いって

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    2025年06月01日
  • ほろよい読書 おかわり

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    飲みたくなる!
    そんなに飲めないけど。「もう一杯おかわり」(続編の仮タイトル)には、ノンアルコールが登場⁈

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    2025年05月30日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    江戸中期という時代
    当時の国策としての蝦夷地調査
    その一員になった最上徳内

    北の大地とアイヌへの想いが
    心の真ん中に住み着いてしまう

    良いことがあり 酷いこともあり
    周りの人たちの手助けがあって
    何とか立ち直る姿に
    応援しながら泣けてくる

    師匠方や見分隊の皆さま、心に染みました
    青い小石に 涙涙涙

    おふでさんと出会えて良かった本当に

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    2025年05月26日
  • まるまるの毬

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    「善人長屋」シリーズで西條作品が好きになり
    「千両かざり」を楽しんでから
    こちらの「南星屋」シリーズに読み継いできました。
    どの作品にも物語のカギを握る娘が登場しますね。

    特に本作の“お君”は明るくお転婆な一面がありつつも
    話を追うごとに一人の女性として成長していきます。
    次作以降で治兵衛ら家族に見守られながら
    お君がどんな菓子作りをするようになるのか
    とても楽しみになりました。

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    2025年05月13日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    とても良かった。
    アイヌに魅せられた最上徳内の物語。

    最初は、江戸時代が舞台の小説でやや堅く、読みづらい印象だったが、読んでいくうちにそれが気にならないくらい物語に引き込まれていった。

    徳内の謙虚で内に情熱を秘めた人柄も、アイヌの人々の義理堅く温かい人柄もとても素敵で、幕府や藩の政治に虐げられながらも強く、真っ直ぐ生きようとする姿に胸を打たれた。

    また、徳内と共にアイヌを旅してアイヌの人々と仲良くなる、そんな冒険ができてわくわくした。

    アイヌへの情熱、アイヌの民との友愛や敬愛、師や仲間との絆、残酷な現実への憤り、それをどうにかしたいという優しさ、未知を探究する喜び、、とにかく心揺さぶら

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    2025年05月11日
  • 千年鬼

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    徐々に小鬼のやっていること含め、話の経緯が明らかになっていく。最後の鬼と民の絆が泣ける。初めて時代小説を読んだけど、思っていたよりも読みやすかった。短編はお話が似たり寄ったりになっているように感じて普段はあまり読まないけど、これは毎回違う角度から刺される感じで、毎話楽しく読めた。楽しいお話ではないけど。

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    2025年05月07日
  • まるまるの毬

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    大好物の江戸市井モノ、人情職人気質モノ、飯(菓子)テロモノ。元気でおきゃんなお君ちゃんも可愛いし。吉川英治文学新人賞受賞作。次作も読むの楽しみ。

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    2025年05月02日
  • バタン島漂流記

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    江戸時代 尾張家御用の植木等を積んだ弁財船が三河沖で遭難し33日間の漂流を経てフィリピンのバタン島に漂着。その後 島で船員達が自力で船を造り約2年の後故郷に戻ってきたという実話に基づいた話。漂流したのは15名。3名が島で死亡。1名が島に残り戻ったのは11名だった。

    船の構造や部位、船員の役割など聞き慣れない言葉に少々戸惑ったが 船とは1人で動かせるものではなく各々が各々の仕事をする事によって初めて動くものなのだと改めて理解した。だからそれを知る事は15名の人となりを知るうえでも意味があると思う。

    嵐の中 波にもまれる恐ろしさ。漂流中 気力が萎え自死を考えてしまう恐怖。漂着した島での野蛮で耐

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    2025年05月02日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    江戸時代中期、時の老中 田沼意次は蝦夷地の開発を計画していた。 出羽国の貧しい農家に生まれた最上徳内は、師の本多利明の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。

    蝦夷地の雄大で厳しい自然、アイヌの少年や長たちと交流するうち、徳内の中に北方とアイヌへの愛情が育まれていく。 アイヌを虐げ、搾取する松前藩に怒りを覚えた徳内は………。

    北海道の名付け親こと松浦武四郎よりも、
    半世紀早く、蝦夷地を探検した男の半生を、
    直木賞作家が描く!!

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    2025年04月23日