黒原敏行のレビュー一覧

  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    未だにわからない
    「The horror! The horror!」だけが入ってくる

    この作品を理解できるだけの人生はまだ自分は経験してないなぁ

    余談だが解説が長すぎる!

    0
    2022年07月19日
  • シャギー・ベイン

    Posted by ブクログ

    これはとめどもなく続くアルコール中毒者であるアグネスの生態記録、アグネスを見放せない一途に健気に寄り添う子供のシャギー、このノベルは諦めずアグネスを見守り更生させたいが出来ないもどかしいシャギーの気持ちに沿って根気よく読み続けないといけない。徒労感が残り消化不良のまま読み終える。

    0
    2022年07月12日
  • 世界が終わってしまったあとの世界で(下)

    Posted by ブクログ

    「豊崎由美の本棚」から購入。
    多数の折り目と赤ペンと共に読める機会をいただきました。


    冒頭のいかにもSFな出だしから、時系列がかわり、
    おや?
    っとなってから脳内がかなり混乱。
    後半にいろいろ繋がって理解しました

    が読み切れたか怪しいので再読します。
    2回読もうと思うくらいには面白い作品だと思います推奨

    0
    2025年07月05日
  • シャギー・ベイン

    Posted by ブクログ

    シャギーの生きるイギリスの時代背景が、沈みゆく日本の姿と重なって見えた。

    母を必要とする年齢のシャギー。少し歳上の兄弟たちと母の関係性が時間と共に変化していく様子から、シャギーと母との関係の未来を予感させ、読んでいて終始切なかった。

    0
    2022年06月28日
  • ザ・ロード

    Posted by ブクログ

    はっきりと明示はされていないがおそらく核戦争後のアメリカだった国が舞台。植物は枯れ動物は生き絶え、死が全てを覆った世界。空は灰色の厚い雲に覆われ、どんどん寒冷化が進んでいる。そんな世界で生き残った父子が南を目指して彷徨い歩く。

    「北斗の拳」や「ウォーキングデッド」のような終末後の世界を描いた作品だけど、動植物がほぼ完全に生き絶えてて食物生産ができない状況な分こっちの方がずっと条件がキツい。今ある保存食が無くなったら人間は何を食べるのか?読み進めると地獄のような答えがそこに待ち受けている。淡々とした冷静でリアリズムに徹した描写が、その地獄を現実味を帯びた説得力のあるものにしている。

    地の文は

    0
    2022年06月25日
  • シャギー・ベイン

    Posted by ブクログ

    1980年代の英国グラスゴー。
    アグネスは新しく生まれ変わるため
    家族と共に炭鉱町へ移り住む。
    しかし、元夫に見捨てられアルコールが手放せなくなる。
    息子・シャギーには愛情を注ぐが生活は困窮していく。
    (あー、アグネス、また失敗をしちゃうのかな?
    どうか、アルコールではなく子供たちに目を向けて)
    そう思わずにはいられない。
    読んでいて辛いことばかりなのに
    なぜか、この親子を応援したくなる。

    訳者・黒原敏行さんあとがきより
    P607
    〈作者のスチュアートは、この作品は労働者階級の声、スコットランド人の声、女性と子供の声、同性愛者の声という、少数派の人々の”多様な声”を響かせることができているの

    0
    2022年06月22日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

    A

    購入済み

    面白かった

    クリスティこそ人間心理のプロフェッショナルだな、
    というのが感想です。
    フィクションのはずなのに
    登場人物がみな現実に存在する人物のように感じます。
    人間は怖い。

    1
    2022年06月19日
  • 幻の女〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ミステリーの古典でどんでん返しの結末、それだけでも興味津々ですが、 J・ディーヴァーのリンカーン・ライムシリーズの面白さを知った私が本作を手にするのはもはや必然だったように思います。

    エドガー・アラン・ポーのモルグ街の殺人から始まった推理小説の歴史。

    本作も不朽の名作であることは読めばわかります。

    主人公は株式ブローカーのスコット(職業は本作では全く重要ではありません)。

    妻となんとか離婚をしようとしていたスコット、それまでとは手法を変え食事と劇場に妻を誘う。

    直前になって行かないと言い出す妻と激しい言い合いの末に家を飛び出したスコットは何気に立ち寄ったバーで不思議な帽子をかぶった女

    0
    2024年07月26日
  • 八月の光

    Posted by ブクログ

    出だしの美しさにピンと来たら、読んで見るべきだ。
    映画業界に参入する事で、小説家としての立ち位置が
    微妙になった感のある、フォークナー。

    だが、月の光がどこへ導くのか。

    村上春樹の、ねじまき鳥クロニクルのような、
    ある種行き着く先の知れない感じを楽しみたい人にお勧め。

    あまり難しく考えないで読んで、時が来たら意味を調べるのが良いと思う。

    0
    2022年04月13日
  • TOKYO REDUX 下山迷宮

    Posted by ブクログ

    下山事件は中学生の時、松本清張の「日本の黒い霧」になぜかハマってしまい、戦後日本のドロドロの原形質に触れた気がして、ずっと心の底に沈殿している謎でした。時々、この事件、出版物として目の前に現れるのですが、なぜか積読のままに放置してしまっています。例えば柴田哲孝「下山事件」もその一冊。「日本の黒い霧」のインパクトが凄かったからかな…そんな中、あるTV番組でで直木賞を取った佐藤究が超おススメしていたので、「テスカポリトカ」よりも先に読んでしまいました。たぶん、真相解明の本ではなく、フィクションだったので気易かったのかもしれません。でも、1949年、1964年、1989年、つまり事件発生、一回目の東

    0
    2022年02月11日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ


    濃密な文章で読みやすくはないが、そのおかげでアフリカの奥地の猥雑な雰囲気が伝わってくる。
    文明からかけ離れた未開の地に足を踏み入れることは、想像を絶するような体験なのだろう。正気を保てず狂ってしまうほど。怖しい!

    0
    2022年01月08日
  • TOKYO REDUX 下山迷宮

    Posted by ブクログ

     国鉄三大事件のひとつ、初代国鉄総裁の下山定則の轢断死体が発見されたが他殺説、自殺説まみえて解決に至らなかった下山事件を扱った小説。
     なのだが、昭和の東京で起きた事件を扱った三部作の最後ということは知らず、最後から読むことになってしまった。

     三章構成になっている。
     第一章の語り手はGHQの情報将校により、事件前、事件発生、そして事件後が語られる。
     そして第二章の語り手は元刑事の探偵、下山事件を追っていた作家の行方を追い、事件から20年後の東京が語られる。
     第三章は下山事件発生当時に対日工作のため来日し、現在は翻訳家のアメリカ人が、昭和天皇崩御の昭和の終わりとともに下山事件の真相にた

    0
    2021年11月19日
  • 八月の光

    Posted by ブクログ

    このタイトルをつけてくれてよかった(とんでもなく暗い内容とかけ離れた爽やかさ+8月になると読んでみようかなというきっかけになった)。あらすじの予備知識でもあったら手に取っていないかもしれない。でも読み応えのある南部ゴシックで、充実の読後感。最初と最後が本作の中ではごく少数派の楽観的でおっとりとした人物達の話なのも救われた。

    0
    2021年09月25日
  • TOKYO REDUX 下山迷宮

    Posted by ブクログ

    GHQ占領下の1949年に国鉄総裁であった下山定則が失踪し、礫死体で見つかり未だに未解決の下山事件。数万人規模のリストラを目前に控えて労組などから脅迫されていたことから、そうした心労が苦になっての自殺説、共産党などによる他殺説、ひいては”反共主義”を日本でも広げるためにGHQが起こした陰謀論的な他殺説まで、この事件は昭和史に残るミステリーの1つとなっている。

    そんな下山事件を題材に、日本に在住する英国人作家が英語で描いた犯罪ノワールとも呼ぶべき小説が本作である。事件が起こった1949年から、昭和天皇が崩御する1989年まで、幾つかの時代を舞台としながら、その死は自殺だったのか、他殺だったのす

    0
    2021年09月20日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    一度読んだだけではどう解釈して良いのか、私には結論を出せなかったので、再読は必須。ただ、この主人公が人種差別反対主義者であるとは感じなかった。とにかくグレー味が凄い。
    終始、もやっとする。恥ずかしながらコンゴの大虐殺の件も知らなかった。これを機に関連書を読んでみたい。

    0
    2021年09月12日
  • すばらしい新世界

    Posted by ブクログ

    人間が工場で企画生産され、条件付けと快楽薬物の多用によって一律に幸せを感じる世界に『野蛮人』としてやってきたジョンは違和感を覚えるが………。
    『1984』で描かれるディストピアより、幸せで快適だけれどもやはりディストピアには違いないし、何だかより現代に近い感じもある。

    終わり近く、世界統制官と野蛮人の問答は『カラマーゾフの兄弟』の大審問官パートを意識している。

    0
    2021年07月30日
  • 八月の光

    Posted by ブクログ

    リーナ・グローヴ、ジョー・クリスマス、ゲイル・ハイタワーの3名を中心に物語が展開してゆく。物語は全体としては当時の黒人差別問題も相俟って、暗く陰気な感じで覆われているが、リーナにはどこか明るい雰囲気も漂う。ルーカス・バーチを追い求めて歩き続けてきたという導入部も、行動じたいはけっしてポジティヴなものとはいえないが、いっぽうで心の片隅に希望を抱いているからこそ、あてどのない旅を続けることができるのである。また、リーナは最終的に出産し、「人間ってほんとにあちこち行けるものなのね。」というセリフで締められる。さしづめ「希望」の物語である――というのは早計で、じつは希望なんてないような気もする。いっぽ

    0
    2021年01月11日
  • チェリー

    Posted by ブクログ

    著者がイラク戦争から復員後、PTSDとなり、銀行その他の強盗による服役中に書いたという本書。冒頭、主人公はクスリを買うお金欲しさに強盗を働いている。話は遡り、主人公がクスリのせいで大学を中退し陸軍に入隊、数ヶ月の訓練後イラクへ派遣、一年後復員するも、次第に薬物中毒となり、やがて銀行強盗に手を染めていく…これ、私小説やん!と思うのだが、著者によると『フィクションであり、実際に起こった事は1つもない』のだそう。主人公のクズっぷりは相当だが、死が日常にある戦場で見たものや、クスリに依存していく様子は、とんでもなく惹きつけられた。
    著者は今月、仮出所するとのこと。

    0
    2020年11月15日
  • 闇の奥

    Posted by ブクログ

    アフリカの奥地に象牙を狩猟するために送り込まれた男を追って「闇」の奥に足を踏み入れる男。
    そこに口を開けていたのは、想像を超える深々とした「闇」だった。
    人間の心の禍々しさに触れる。

    0
    2020年10月25日
  • キル・リスト 上

    Posted by ブクログ

    フォーサイスの作品で、良く登場するイスラムと欧米国家との争い。海外の作品にありがちな長々しい描写は好みが分かれるのでは。テンポという点では弾まない気がするものの、イスラムと欧米キリスト教国家との対立を少なからず、今回の作品からも学べた。

    0
    2020年04月14日