幻の女〔新訳版〕

幻の女〔新訳版〕

小説・文芸
1,540円 (税込)

7pt

妻と喧嘩し、あてもなく街をさまよっていた男は、風変りな帽子をかぶった見ず知らずの女に出会う。彼は気晴らしにその女を誘って食事をし、劇場でショーを観て、酒を飲んで別れた。その後、帰宅した男を待っていたのは、絞殺された妻の死体と刑事たちだった! 迫りくる死刑執行の時。彼のアリバイを証明するたった一人の目撃者“幻の女”はいったいどこにいるのか? 最新訳で贈るサスペンスの不朽の名作。

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幻の女〔新訳版〕 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    おもいっきり作者の罠にはまってしまった。
    久しぶりに推理小説のトリックに驚きました、若かりし頃読んだクリスティのアクロイド殺しやオリエント急行殺人事件を読んだ時いらいかもしれません。最近は推理小説をよんでも謎解きにこだわらず、物語を楽しむようにしていたので余計にそう感じていたのかもしれません。
    探偵役のロンバートが歌手のメンドーサには下手から、ケティーシャには上手から攻略します。私は彼の成長を楽しく読んでいたのですが、その頃には作者にとって理想的な読者になっていたのです。
    幻の女に対する幻想が読んでいくうちにどんどん変化して、最後には予想もしない本性をあらわします。一気読みしてしまう面白さがある上に、こころの中に濃い満足感がのこる小説です。

    0
    2026年10月06日

    Posted by ブクログ

    とんでもなく面白かった!
    古い作品だが、ハラハラドキドキの展開。
    主人公の無実を証明してくれる「幻の女」は誰で、今どこにいるのか?なぜ誰もそんな女は見なかったと証言するのか?そして真犯人は?というメインストーリーが非常によいミステリーになっている。最後まで犯人が分からず、そして見事に真犯人のミスリード(絶対ミスリードするように描写されてますよね?)に引っかかった笑
    トリックや推理部分は実は全然複雑ではなくむしろアッサリしている。
    でもトリックのみではなく、この一連の出来事を非常に緊迫したストーリーとして読ませる描写力にとても引き込まれた。

    そして、アイリッシュの文章の上手さ。
    「高架電車が、通りの向こうを地蛍(つちぼたる)のようにのたくり這っていた」
    「頭上にまばらに並んだ電灯の薄汚れた黄色い光りのもと、ふたりは水槽の中を物憂く泳ぐ2匹の魚のようだった」
    文章がオシャレだしまるで舞台を見ているかのよう。

    翻訳もので日本語文体がぎこちなくて意味が取りづらいとき、元の文章がこんななの?翻訳家が上手く日本語に訳せていないの?と常々思っていたけれど、色々海外小説を読んで来て最近、おそらくほぼ前者で、作家の元の文章のせいなんだろうなと言うことが最近思えて来た。
    訳者後書きを読んでもわかるように、ウィリアム・アイリッシュの英文文章自体がとんでもなく上質のようだ。それをまた再現出来るよう最大限に日本語化してくれる翻訳者の方々も素晴らしいです。

    0
    2026年08月19日

    Posted by ブクログ

    東西ミステリランキング上位作品だけあり、読みやすく面白く、なにより文章が美しい。
    一節一節の翻訳に赴きを感じた。
    初手30ページで虜になりました。
    幻の女、、出会ってみたい、、

    0
    2026年04月11日

    Posted by ブクログ

    とても面白かった。
    海外文学は翻訳によっては読みにくいなと感じることもあり読むのを躊躇していたけれど、読みやすかった。

    探せども見つからない幻の女、なぜか誰も見ていない誰も覚えていない。
    もしかして主人公の幻覚?それとも女じゃない?など色々と考えてしまうし、死刑執行までどんどん日にちが迫ってくる緊張感。
    なぜ妻は殺されたのか、犯人は誰なのか…
    そして、幻の女は見つかるのか。
    最後まで展開が気になり読む手が止まらなかった。

    0
    2026年02月13日

    Posted by ブクログ

    妻殺しの罪を着せられた男に死刑執行の時が刻一刻と迫る中、事件当夜のアリバイを証明できる「幻の女」を探すというタイムリミット・サスペンス。最近似たような設定の国内作品を読んだが、本作は冤罪とか法曹の問題とかに焦点を当てるわけではなく、あくまで謎解きを中心に据えた作品なので、余計なことを考えずシンプルに楽しめた。
    今から80年以上前に発表された作品であるにもかかわらず、古臭さをあまり感じずに読めるというのが何気に凄い。文体も特徴的で、格調高さに最初はやや違和感があったんだけど、すぐ慣れて途中からこの作品にはこの文体以外考えられないと思うに至った。真相は言われてみればなるほどといった感じだけど結局読めなかった。てっきりもう一人のキーマンのほうが怪しいと踏んでいたんだけどなあ。
    さすがオールタイム・ベストのミステリランキングに毎回選ばれるだけのことはある。面白かった。

    0
    2026年02月06日

    Posted by ブクログ

    一文目で一気に引き込まれる。これぞ名書き出しであろう。
    現代の我々が読むと、もちろん粗はある。ただ、それ以上に魅力的。

    0
    2025年12月17日

    Posted by ブクログ

    素晴らしい読書体験、読後の爽快感と満足感に感動を覚えた。タイムリミットが刻々と迫る焦り、結末が気になってページを捲る手がとまらなかった。これが80年以上前に書かれたとは驚嘆に値する。
    テンポの良いストーリー展開、どんでん返し、そして美しい文章から漂う幻想的な雰囲気と3拍子揃った傑作だと感じた。
    次はぜひ、原書にチャレンジしたい。

    0
    2025年10月13日

    Posted by ブクログ

    アイリッシュは短編集を中学生の時に読んで好きになり、これもその時に読んだ。
    何十年ぶりかで読んで、ニューヨークのバー、レストラン、劇場などのシーンや、服装、小物のセンスがとてもおしゃれで、アイリッシュは都会派の粋な作家だな、と改めて思った。
    ちょっとサリンジャーに通じる所がある。
    残酷なシーンもあるけど、昔のミステリーって温かみや倫理観がある。
    刑事のバージェスが頭が切れる人で良かったな、って感じ。

    0
    2024年10月17日

    Posted by ブクログ

    「夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。」

    冒頭のお洒落な一文から一気に物語へ引き込まれた。

    妻と喧嘩した男は、街で出会った謎めいた女と過ごして帰宅する。そこで待っていたのは、変わり果てた妻の姿だった…。

    誰も自分のことを信じてくれない。
    彼の唯一の目撃者である女は幻だったのか?
    真相が気になって夢中でページをめくった。

    章立てが「死刑施行日の○○日前」となっているので、執行日が迫るたびに自分まで焦ってくる。
    ネタバレを見ずに読めて本当に良かったと思える作品だった。
    事件の面白さだけでなく、劇場へ向かう夜の街など、海外作品ならではの都会的な雰囲気にも惹かれた。

    この作品をきっかけに海外ミステリーの魅力を知り、ここから私の本棚は海外ミステリーだらけになっていった。

    0
    2024年07月28日

    Posted by ブクログ

    “夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。”


    80年前に出版された古典ミステリーの新訳版。
    無実の罪で死刑判決を受けた主人公の無実の証拠となる女を探していくのだが、章ごとに死刑までのカウントダウンになっておりハラハラしながら読んだ。

    内容も面白かったのだが、詩的な文章がとくに好みだった。
    お洒落な言い回しが随所にあるので、普段ミステリーを読まない方や文学好きも楽しめるのではないだろうか。

    ちょうど読んだ時期が某漫画家さんの悲しい出来事があったあたりなので、作品に携わる人の原作者や名訳をした故稲葉明雄氏へのリスペクトが感じられたのも良かった。(あとがきでは新訳者の熱い思いが綴られている)

    原作者の大切にしたいものをしっかりと護って送り出して欲しいと思う。

    古い作品だがミステリー好きに是非おすすめの1冊。


    こんな人におすすめ.ᐟ.ᐟ
    ・ミステリーが好きな人
    ・どんでん返しが好きな人
    ・詩的な文章が好きな人
    ・サスペンスが好きな人

    0
    2024年03月06日

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