黒原敏行のレビュー一覧
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ネタバレ前半では社会のあり方やそこに生きる人の価値観を描き、後半ではその社会を外部から観察した際の違和感を野蛮人ジョンの視点から分かりやすく描いている。
苦悩や障害を超えることで得られる達成感が重要である、というジョンの主張のもとにディストピア社会を批判しているが、自分は社会に馴染めるタイプだろうなあと思いながら読んだ。苦労せず短絡的な快楽を得たいという思想と、何かを乗り越える過程にこそ意味があるという思想は優劣のつくものではなく、この作品でいうところの条件づけ次第で好むものが変わるという話なんだろう。
1984年は寡頭政治のトップが権力を握り続けること(権力は権力のために存在し続ける)を目的に社会を -
Posted by ブクログ
ネタバレ大厄災の後、ほとんどの動植物種・文明は絶滅し、灰色の厚い雲に覆われ、生き残る人類の大部分は人食い部族として存続している地獄の世界。
そんな地獄の中を、主人公の親子は、飢餓や凍死の危機をはじめとする様々な恐怖を経験しながら、倫理や理想を捨てずに進み続けようとする。
極限状態に追い込まれていく描写がとてもリアルで、読みながら何度も何度も「頑張れ!まだ死ぬな!」と応援してしまった。食糧にありつくたびに、自分がとても安堵した。
信仰を捨てず、こどもに無償の愛を注ぎ続ける父親が死んでしまうシーンはとても悲しかった。
少年が新たな夫婦に出会う、救いのあるラストでまだよかったが…いや、この世界には救いなどな -
Posted by ブクログ
環境が人を作ると思ってるから、この本の洗脳教育を実際にやっても功を奏しそうで怖い。
多分階級社会を受け入れさせて、階級を明確にすることが1番効率的なのかもしれない。差別はきっと無くならないし、それをモチベーションに仕事をする、っていうのもリアルだなと思った。きっとこの物語は人がめちゃくちゃ単純になったら一番効率的(経済面)で、みんな幸せ(不幸だと思えない)なモデルな気がする。
この本の洗脳教育をされている登場人物は盲信的に自分たちの価値観が正しく、優れていると思っているけど、実際の人間には少しは疑う心があって欲しい。
けど、その考えもいろんなことを考えましょう、という教育の影響かもしれないから -
Posted by ブクログ
ネタバレ40~60年前の小説の訳者あとがきで幾度も出会い、読んでみる気になった。
中盤の終わりくらいまではかなり良かったのだが、以降徐々に怪しくなってゆき、クライマックスはハリウッド映画のようになってしまっていてがっかり。いわゆるハリウッド映画的とされるものが醸成される以前の作品であるはずだが、不思議なことだ。
本作品から見えた幻覚は『無限のリヴァイアス』、『癒しの葉』、『地獄の黙示録』。
『癒しの葉』について。エレメンタルのありようのモチーフになったのではないかと思ったり思わなかったり。
『地獄の黙示録』について。狂ってく様と、後半に覚えた「オイオイ、いーのかよそれで」なガッカリ感。
『無限のリ