ノー・カントリー・フォー・オールド・メン

ノー・カントリー・フォー・オールド・メン

小説・文芸
1,650円 (税込)

8pt

コーエン兄弟監督映画「ノーカントリー」原作 ヴェトナム帰還兵モスがメキシコ国境付近で発見した死体と大金が、更なる殺戮を呼ぶ。〈国境三部作〉後の衝撃作。解説/佐藤究

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    早川書房
  • 掲載誌・レーベル
    :
    ハヤカワepi文庫
  • タイトル
    :
    ノー・カントリー・フォー・オールド・メン
  • タイトルID
    :
    1322940
  • ページ数
    :
    416ページ
  • 電子版発売日
    :
    2023年03月23日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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ノー・カントリー・フォー・オールド・メン のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    最後らへんすごくよかったなー。
    冒頭は普通のクライムノベルっぽく、主人公がうっかり慈悲をみせてしまって狙われることになるのも、イイネ。
    中盤では主人公の奥さんが丁寧に描かれるので、最後の無慈悲な悲劇が身に迫る。
    最後らへんの保安官の独白がすごくよかった。小説の終わらせ方として大変クールでかっこいいし、職業人生を終わらせる決断に際しての心の動きとしてのリアリティーもある。夫婦で馬に乗って佇む絵図が静かで悲しくてイイネ。
    アメリカ社会の非情な一面を克明に描き切っている。
    悪役は自然現象のように描写されていて、それも含めて筆者はドラマとか心理とかではなく、アメリカという国家を書いたのではないかと思う。

    0
    2026年04月27日

    Posted by ブクログ

    〈眼は魂の窓だとよく言うだろう。すると魂のない人間の眼はなんの窓なのかおれは知らないしどちらかというと知りたくない気がする。しかしこの世には普通とは違う世界の眺め方がありそんな眺め方をする普通とは違う眼があってこの話はそういうところへ行く。〉

     訳者あとがきで知ったのですが、タイトルの『ノー・カントリー・フォー・オールド・メン』はアイルランドの詩人イェイツの詩の一節で、「老人の住む国にあらず」が直訳になるそうです。理解できないものと対峙することになる非情な現実が、言葉という表現で強烈に迫ってくる、ちょっと他では代替できないような読書体験が味わえる一冊です。

     メキシコの国境地帯で麻薬密売のトラブルで死んだと思わしき死体を見つけたモスは、その現場にあった大金を得て、逃亡。追うのは謎めいた殺し屋シガー。事件を捜査する保安官ベル。三者の行き着く果ては――。とにかく読んで、と自分の目での作品との対峙を強く薦めたくなる作品です。

    0
    2024年11月14日

    Posted by ブクログ

    もともと『血と暴力の国』というタイトルで翻訳されていたものが改題、改訂、文庫化されたもの。

    解説にもあるが、確かに改題後、つまり原題のほうが保安官ベルの独白が物語の間に挟まれることにより意図されることが明らかな感じがする。
    犯罪者、というか、シュガーが特異過ぎてちょっと笑える。そして、事件が解決するとかはほんとにどうでもいいもころがマッカーシーぽくて、好きだとわたしは思ったのだ。

    0
    2023年12月15日

    Posted by ブクログ

    最初にモスが出てくるシーンからぐいぐいと引き込まれ、シガーとガソリンスタンド店主のやり取りで、たまらん感じになる

    しかしカーラ・ジーンが19歳ってどうなのよ、とは思う

    0
    2023年12月10日

    Posted by ブクログ

    名作。コーエン兄弟のアカデミー賞受賞作『ノーカントリー』の原作。映画をみてから原作を読んだけれど、映画には映画としての良さがあり、小説には小説の良さがある稀有な作品。映画ではシガーの無表情に殺戮を犯して行くシーンや、アメリカの荒野の印象が深く、またモスの妻の妙な可愛らしさが印象的だったけど、小説ではここの保安官のベルのモノローグが印象的。彼のモノローグに漂う世界に対する絶望感が作品に満ちている。こんな酷い世界に生きる意味はあるのか。それでも人は生きているのだけれど、それって何でなんだろうか、、。そんな思いを抱く。

    0
    2023年09月23日

    Posted by ブクログ

    コーマック・マッカーシー『ノー・カントリー・フォー・オールド・メン』ハヤカワepi文庫。

    2007年に扶桑社ミステリーとして刊行された『血と暴力の国』を改題、改訂、再文庫化。再文庫化にあたり『No Country For Old Men』という原題の正式なタイトルに戻したようだ。

    4年程前に仕事でタイに向かう飛行機の中で本作が原作の映画『ノーカントリー』を観たところ非常に面白く、無性に読んでみたいと思っていた。

    強烈な印象を残した映画のシーンを頭の中に描きながら読んでみると、老保安官のエド・トム・ベルも、奇妙な武器を操るマッシュルームカットの太目で残忍な殺し屋のアントン・シガーも、ヴェトナム帰還兵のルウェリン・モスも小説という世界で新たな命を吹き込まれたかのように感じる。

    そして、驚いたのはコーエン兄弟の映画が、かなり原作に忠実だったことだ。映画では、モスが若い女性のヒッチハイカーをピックアップ・トラックに乗せる場面は無かったし、カーラ・ジーンがモスに射殺される場面も無かったが……

    渦巻く欲望と狂気の中、何故か一人だけ冷静沈着に国が悪にまみれて行くのを憂う老保安官ベルという不思議な構図。非常に面白い。映画では描き切れなかったのであろう細部の描写や登場人物の心情表現が凄い。

    極めて文学的なノワール・ハードボイルドといったところだろうか。


    1980年、ヴェトナム帰還兵モスは、テキサス州のメキシコ国境付近で麻薬密売人の殺戮現場に遭遇する。男たちの死体と共にブリーフケースに残された240万ドルもの大金を発見し、持ち逃げする。

    妻であるカーラ・ジーンの待つトレーラーハウスに戻ったモスは夜中に大金のことが気になり、殺戮現場に向かう。遠くから現場を観察していたモスだが、麻薬密売人の仲間に見付かり、追い掛けられ、ピックアップト・ラックを捨て、命辛々、自宅に戻る。

    身の危険を感じたモスは自宅に戻るや、カーラにオデッサの実家に避難するよう命じ、自らも逃亡の旅に出る。

    一方、保安官補により逮捕された殺し屋のシガーは保安官補を殺害し、パトカーで逃亡する。途中、無関係の車を停め、運転手を酸素ボンベとホースで接続されたスタンガンで殺害し、車を乗り換えて、モスが目撃したあの殺戮現場に向かう。

    ブリーフケースに仕掛けられた発信器の電波からモスの後を追うシガー。

    保安官のベルは殺戮現場に残されたピックアップ・トラックからモスの自宅へと向かい、モスとカーラが事件に巻き込まれたことに気付く。

    モスの所在を突き止めたシガーは、同じく240万ドルの入ったブリーフケースを追跡していたメキシコ人麻薬密売人らと銃撃戦を繰り広げる。麻薬密売人たちはシガーにより皆殺しとなり、シガーにより銃創を負ったモスは再び逃亡する。しかし、シガーもモスの銃撃により傷を負っていた。

    追う者と追われる者、その結末と老保安官ベルの語る後悔……

    本体価格1,500円
    ★★★★★

    0
    2023年03月30日

    Posted by ブクログ

    コーマック・マッカーシー氏のクライムノベル。アカデミー賞受賞作品『ノーカントリー』の原作でもある。金を持ち逃げしたモスとそれを追うサイコパスのシガー。結末はノワール小説のようでもありながら終盤のベルの回想や選択は、マッカーシー作品全般に漂う理不尽な現実に対する人々の諦観と決心を感じさせる。
    全体を流れる不穏な雰囲気と暗澹たる圧、そしてアメリカ南部の乾いた空気の匂い。そうしたものを感じさせるマッカーシ氏の文章はさすが。

    0
    2026年08月21日

    Posted by ブクログ

    映画を先に見てあまりのインパクトに原作も気になりやっとの思いで購入。改訂前の方?全然売ってなかった!

    映画のシュガー訳わからんかったけど原作も訳わからん。普通に話してると思ったら次の行で平然と人殺しててめちゃ怖かった。
    第一章のベルの語りがこの恐怖の全てを物語ってるわ…
    生きてると何が起こるかわからないけど、こういうサイコパスと遭遇せずに一生を終えたすぎる

    ヒッチハイクで出会った女の子とモスの会話だけがこの物語の唯一の癒し

    0
    2024年05月26日

    Posted by ブクログ

    追われる男、追う男、その跡をたどる男

    雨と銃と血の匂いのする物語は、ストーリーの矛盾を回避しようともせず、ひたすら“何か”を描き続ける。
    作者は、暴力と流血の中に、この世界と人の絶望を、独特の文章で綴る。

    「できることが何もないなら、そもそもそれは問題ですらない」
    そのことが、また、絶望につながる。

    わかったようでわからないこと……唯一無二のこの読後感は、嫌いではない。

    0
    2024年04月03日

    Posted by ブクログ

     荒野に放置された弾痕の残る車輛と複数の死体、多額の現金と麻薬を見つけたら、そのまま放置して警察に連絡するに限る。現金を持ち帰り、再度現場を訪れるようなことをすると、地の果てまで追われることになる。

     冒頭から物語に引き込まれ、ストーリーや登場人物の行動、セリフに引っ張られ、終盤まで連れていかれる。章立て冒頭の保安官のモノローグの印象が残っているうちに、主人公と追手が繰り広げる逃走劇が脳内に入り込んでくる。ストーリーが脳内に入ってくるのは、著者の作品『ロード』でも同じだ。その文体がそうさせるのだと思う。

     主要な登場人物はすべて戦争経験者だ。オールド・メンの条件が戦争経験のように思うが、アメリカはどこかしらで戦争を継続しており、必ずしも古いタイプの男を指す条件ではないが、本書ではおおむねベトナム戦争経験者までをオールド・メンの対象にしている。2007年に本書の著者は80歳近い年齢であったことから、当然のカテゴライズだと思う。

     古いこと、新しいこと、時代がかったこと、今時のこと、いろいろなことが掛け合わさって入り乱れてくるが、ストーリーが立ち整然と物語は流れていく。しびれるほど面白かった。

    0
    2023年10月31日

ノー・カントリー・フォー・オールド・メン の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    早川書房
  • 掲載誌・レーベル
    :
    ハヤカワepi文庫
  • タイトル
    :
    ノー・カントリー・フォー・オールド・メン
  • タイトルID
    :
    1322940
  • ページ数
    :
    416ページ
  • 電子版発売日
    :
    2023年03月23日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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