木原音瀬のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あなたが好意を寄せている相手に関して、その気持ちを社会的に表出したり、相手に好きだと伝えたりすることは法律的にも倫理的にも許されません。
そんな状況想像できるだろうか?
この作品は小児性愛をテーマにしている。
人としてのタブーを忌避するというだけの内容では無く、その奥には人間の生き物に対してのもっと本質的な問いかけがある、そんな作品。
子供しか愛することができないという登場人物の物語であるが故に、子を持つ親はもちろん、おそらく大半の人にとって胸糞の悪い描写が多い。
だがそれは別世界の話だと簡単に片付けられるようなものではなく、子供が巻き込まれる犯罪が頻発する昨今の状況を考えれば、決して自分と無関係な世界の話では無いなとも感じる。
人は生まれ持った自分の性質を選ぶことはできない。
朝井リョウ氏の「正欲」などでも触れられているが、小児や動物、ひいては生き物ですらないものに欲を覚えてしまう人々にとって人生というものは、生きづらいという一言ではすませないような「どうして自分はこんな風に生まれてしまったんだろう」という懊悩を一生抱えて生きる生き地獄のようなものなのかもしれない。
この作品では、子供に対する欲望を自覚しながらも「踏みとどまれなかった側」と「辛うじて踏みとどまることができている側」という、似ていながらも対極の位置に立つ二人の人物が描かれているのも印象的だ。
自分にとっての当たり前が、当たり前ではない人々がいる。
普段あまり考えることがなく、触れることのない内容だが、確かに社会には存在している世界。
色々と考えさせられた一冊。 -
Posted by ブクログ
もうさあ………。
著者、何を食べてどう考えたら、こういう内容の本を
「書こう」
と、思いはるんやろうね…。(悪口ではない)
すごいな。色々な意味で。
まやまシリーズがわりとハートフル(著者比)やったから油断してたわ。
何この、何も始まってなけりゃ何も終わってないのに何とも言えない感触だけ残される感じ。
しんどい生き方すぎるのに、このしんどさの終わりないやん。
なにかわかりやすい「しんどいこと」があって、それをなんとか乗り越えて、克服していく、と、いう話ではなく、「日常」がしんどいというか…。
ムラにとって生きづらいであろう世界に、生きやすくするすべはない(ことが「日常」)ので救いがないというか…。
そもそも「救われる先」すらムラにはないというか…。
そういう、出口のなさがしんどい…。
惑星てそういう意味か……。
排泄ネタが苦手なのは前述の通りなので、そういう意味でちょっとしんどかったかもしれん。
…正月早々読んだ本が立て続けに…(笑)。
ちょっと、ハートウォーミング小説を読もう。 -
Posted by ブクログ
父や母のいる宇宙の星に帰りたい
日雇いなどで暮らしながらも、星からの迎えを待つムラ
芸術家を志すカンとの出会い
カンとムラと一緒に生活していく中で、微かな絆が生まれていくが、ある出来事がキッカケで、穏やかだった歯車が狂ってしまう。
ムラは父親の注意を忘れ、東北の現場(原発?)に向かう車に乗ってしまう。きっと「ここは辛いなぁ」と言いながらも、カンさんにお金を返そうと働き、いつかまた、カンさんに会いたいと願い続けるのだろう。
カンさんは、自分の言動でムラがいなくなってしまったと自分を責めるのではないだろうか。
誰が悪いわけではないが、なんとも切ない、やりきれなさを感じる。 -
ネタバレ 購入済み
『美しいこと』という作品が気に入った。続きを読みたくなった。日々のストレス解消のために女装することがある主人公の話。私も全くの別人になってみたいときあるもんな。