木原音瀬のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2013/10/29
【好き】AV監督:十亀×高校生:万(よろず)。 年の差CP。 母子家庭の長男で家がラブホテルの環境に育った万は奨学金で高校に通えるほど賢くて努力家だが許容が小さく線が細い性格。 対して、十亀は高校生の時に家族を亡くし天涯孤独で生きてきた過去を持つ。 最初は弟:悟から目を逸らすために自分が相手をしようと十亀に近づくが、反発しながらも徐々に十亀の寛容さ懐の深さに居心地が良くなっていく。 この巻では好き半分守られる気持ちよさ的なもの半分くらいかな…。 一方、万を可愛いと思っていた十亀は、万が女の子と一緒にいるのを見て我に返ってしまう。 今度は、執着しない癖がついた十亀が面倒くさい男になる番か(笑) -
Posted by ブクログ
ネタバレふと、読み返したくなる本。
BL小説のなかでも好きな木原先生、の作品の中でも上位に入る。
木原先生は"なぜこの人じゃないとだめなのか'を描くのが本当にお上手!!路彦と信二、お互いを想う言葉に毎度涙です。
"「僕のことを好きでいること、怖がらないで。大丈夫だから。もう怪我するなんてヘマしないから。寂しい思いはさせない。たとえ僕が先に死んじゃっても、一緒にいたことを後悔させない。僕を大好きなこと後悔させないから」
路彦が、山田の頬を撫でて微笑んだ。
「おかえり」
優しい声に、指先が震えた。
「僕のところに、おかえり」" (下巻 p.272) -
Posted by ブクログ
前科者でシャブ中でムショ帰り…ダメダメな人生を歩いてきて自暴自棄になっていたモモの前に現れたのが警官のロンちゃん。
その日からモモは全てロンちゃんの為に生きるようになり、危険を承知で再び危ない道に足を踏み入れてしまいます。読んでるこっちだって分かるくらい簡単な罠…でもロンちゃんの役に立ちたいが為にボロボロになりながら自らを犠牲にするモモ。馬鹿で情けなくてどうしようもないほど愛おしい…。
大好きなロンちゃんに愛されてると分かって何度も涙を流すシーンにこちらも幸せ過ぎて胸が熱くなりました。そんな一途なモモの思いを全身で受け止め不器用ながら応えていくロンちゃんも本当可愛いくて…。初めての恋愛に戸惑い先輩に逐一相談するロンちゃん。何故いちご牛乳で笑われたのか分からないロンちゃん。もう二人の全てが可愛いくて愛おしい!
木原作品における欠陥だらけなのに何故か愛おしい登場人物はここでも健在でした。どんなにみっともなくても愚かでも、人を愛するって素晴らしい!と思わせてくれる作品です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「泣けるBL」にて印象強烈だった、最強嗅覚爆死BL。
既読だし、コミカライズと小説とどっちを先に読もうかとかなり迷ったけど、やっぱり書き下ろし100ページ超、というところでこちらから読むことにしました。
書き下ろしも強烈な腐臭が…!!
不潔でだらしなくて生ゴミ並みの悪臭を放つ男。宇野はなぜそんな男を家に連れ帰った?
ただひとつ、幻滅したかったから…www
確かにふつうなら嫌いになれそうです…
表面的に読んだだけでは奇をてらったストーリーかのように思われますが、描かれているのは多くの人に思い当たるフシがありそうな痛くて辛い恋愛。
聖人君子が一切出てこないのは元から承知済みでしたが、ほんとに村上は最低の攻です。漂う臭さは、たぶん彼の心根の象徴です。
書き下ろしの続編「人でなしの恋」は村上視点で描かれているので、彼の心情がまるわかりになっていて、読めば読むほどやるせない気持ちにさせられます。
でも、考えてみるとこれってごく一般の男の感覚ですよね?これくらいのズルイ男はゴロゴロいそう。
雛乃ほどには愛せないとはっきり言い切っておきながらも、宇野を手放すことは出来ない…村上の甘えとか、エゴが腐臭。読んでいて宇野が不憫に思えたりします。
しかし、リアルだったらこういうこともあるんじゃないかと。村上はそもそもゲイじゃないから、これはこれで愛の形のひとつなのかな~とも受けとれます。
…でも、なんかひっかかる!
特に私的には「攻の一途でブレない受への愛」がすごく好物なので、ロマンがひとかけらもないこの話は一体何のドS攻撃か?という理由で泣いてしまいました。
宇野としては、忘れられない片想いを断ち切るために村上を拾ったのに、気付けば一緒に住んで手料理食べてますますこじらせてしまう事態に陥ってしまったわけです。こぎれいになった村上をかっこいいと思ってしまい、勘違いしてはいけないと思いつつ、その優しさに期待してしまいます。
宇野の健気な恋心が言葉少なではあるのに、怒涛のように読み手の心に流れ込んでくるんですよね…切ないです。
皮肉なことに、宇野に助けられまともな感覚を取り戻したとたん、村上は宇野の手を必要としなくなってしまうのです。宇野とHはできるけど、その後冷めるっていう描写は鋭い。
村上を酷いなと言うのは簡単だけど、だからと言って責めることができません。
宇野が彼を拾ったのだって純粋な好意からじゃなくて、自分の気持ちをどうにかしたいからという不純な動機が発端だったわけだから。
恋愛って、自分でもコントロールできない感情なんですね、きっと。
でも、そんな他人事とは思えない弱い心を持った村上と宇野を見ていると、たまらなく愛しさがわきあがってくるんですよね。
絶対にこの先二人には添い遂げて欲しいと、切望&妄想してしまいました。できれば、村上にもっと痛い目に遭ってもらって、宇野の大切さを身に沁みて感じて欲しいです!! -
Posted by ブクログ
ネタバレコミカライズの方を読んでからこちらの小説のほうを読みました。
前半はコミカライズの内容とほぼ同じで、後半の人でなしの恋がその続きといった内容です。
人でなしの恋は自分をどん底の淵から救ってくれた人間に対する恩義(?)の気持ちとそれでも相手が望むように心から愛してあげることはできないという村上の葛藤のお話でした。
その葛藤自体は至極まっとうだと思うし特にBLにリアリティとか求めていない自分でも、苦難を乗り越えたら相思相愛になる多くのBLと比べてこういうのをリアリティがあるというんだなと、読んでいて村上の心の動きがすごく自然に胸に落ちてきました。
しかし問題は葛藤してその後どうするかで、愛せないとわかっているのに自分が寂しい時だけ都合よく受けに甘えた村上にマジでこいつサイテーだなと(笑)
ただそんなサイテーな行動のおかげで最後に少し恋心が芽生えた?感じになれたのならそんなサイテーなやつで良かったような気もします
「愛せないかも……しれないけど、傍にいて」というのが本当にサイテーで最高のセリフでした
まぁこの後どうなるかは知りませんが(笑)
長々と書きましたが最後に宇野くんが会社の後輩から紹介されて付き合ってたであろうあの女の子経由で会社に男と付き合ってることがバレて立場が悪くならないか心配です(笑)
人でなしの恋もコミカライズしてくれーシトロンさーん -
Posted by ブクログ
「WEED」「FLOWER」と続き、今回はその完結編。
木原センセは、ふつう人が見て見ないふりしたいこととか、そこにはふれてほしくないこととか、苦手とするものを淡々と見せつけてくる作家さんですね。敬遠したくなるようなキャラを、ふつうに主役として登場させるところがBL的には掟破り。
谷脇はその中でも突出した救いようのないキャラです。相手への思いやりなど一切なく、あちこちで食い散らかしている男で、許せんと憤りたくなります。
しかし、冷静に谷脇を観察すると、最低だけど凶暴じゃないんです。パニックになった佑哉に殴られても暴力で報復したりしない。意外にも理性的ww感情面の冷たさに繋がってはいるけど、わりと根気強くて正直驚きました。イラっとして手を上げたりしないし、面倒見もいい。最初は朗の面影を求めているから?とも感じましたが…
ただ谷脇は、自分の下半身欲望に忠実で自制なんかしない、というのは間違いなさそう。
そんな谷脇を上回る大物が佑哉でした。思い通りにならないばかりか、いつの間にか谷脇の方が佑哉の思うままになって振り回されてしまうことに。なんと言っても「家政婦の雄」ですからね。雑味がない言い方ww
自分勝手な谷脇以上に、自分の心地いい方に行きたがる佑哉は最強です。
谷脇は、佑哉のことをかわいくて大切で愛しているなんて一言も言っていないし、佑哉も谷脇を愛しているなんて言うわけないんですが、それでもなぜかどんどんラブが見えてくるのがいいですね。
そもそも、二人とも愛なんてまったくわかっていないのでww
「愛は、なんですか」という佑哉の問いに、谷脇が「知りたかったら、俺のそばにいればいい」と返すに至ったところでは、ものすごーく胸が熱くなりました。
どんな人間でも誰かに必要とされる存在になり得るんだなと、つくづく思わされました。
「NEED」では、そんな二人の関係が、徐々になくてはならないものに変化していく様子が、佑哉の大学生活を通して描かれています。
ボランティア活動のことも辛口に描かれていました。吉村もいろいろ経験して、失敗を繰り返して成長していけばいいと思います。
谷脇は相変わらずですが、それでも自覚がないまま愛がダダ漏れになっていて泣けました。
新装版の書き下ろし3作目も絶妙でした。すごく深いです。ちゃんと登場人物が出揃っていて、リレーされていてストーリー的にも満足。谷脇と佑哉もラブラブです。二枚重ねた写真にやられました。朗も忘れ去られてはいません。 -
Posted by ブクログ
「WEED」のスピンオフ。前回、堂々の性根の腐った男だった谷脇が主役。
そんな谷脇が、どんな恋愛をするのか興味を引かれるものがありました。
容赦なかったですね…あのまんまの最低男でした。
ターゲットにされ、あっさり餌食とされてしまったのは、気弱で流されやすそうな医学生の松本。
谷脇にいいように弄ばれてしまいます。最初は逃げ腰だった松本が、自分に堕ちた時の谷脇がほんとに酷くて許せませんでした。
救いようのないストーリーでした。こんなに酷い攻、どうにかして懲らしめてやりたい!天誅が下ればいい!と願いながら読んでしまいました。
なのに、あっけなくバドエン…
酷いのは谷脇じゃなくて、ひょっとしたら木原センセ??
あんな健気に不幸な人生を耐え抜いてきた子に、淋しい結末を与えてしまうとは、センセ鬼畜過ぎ…!谷脇との最後の逢瀬のシーンは切なすぎてボロ泣きでした。
ほんとに、谷脇って人間的に最低です。でも、一番ショックを受けたのは谷脇ですよね。酷い谷脇ですが、しっかり罰は下っているんじゃないかと思いました。愛することを理解していない男だけど、大切なものを失ってしまったのは事実。
一見、受ばかりがかわいそうで理不尽に感じるけれど、最終的にこうして双方への不幸の配分?がちゃんと合っているから、まあ辛くても最後まで読めるのかなという気がします。
胸をかきむしられるような、とても切ない読後感でした。
同時収録は、ガチ兄弟モノ!優秀な兄の影で両親からないがしろにされてきた弟が、ツンなお兄ちゃんとデキてしまいます。
もだえまくりました!素直になれないお兄ちゃんのツンに、弟ともどもメロメロにされてしまいました。ケンカしちゃって、後悔してぐるぐるして、最後は仲直りHの繰り返しww甘くてすごくよかったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ上下巻の感想をまとめて以下に。
他に頼る者のいないいじめられっ子中学生路彦が下っ端ヤクザの信二に惹かれ、信二もまた路彦の存在に癒され、そんな二人の関係が発展していくのがものすごく自然だった。
いじめられっ子で泣き虫なチン彦もかわいくて好きだったので下巻の表紙絵だけ見てもちょっと動揺したくらいだったけど、いざ読んでみれば全く抵抗なく、むしろチンピラヤクザ攻め×いじめられっ子体質受けからの下克上は意外性もあって正直凄まじい萌えがあった。成長した路彦の逞しさと、根っからの悪にはなりきれない信二の良くも悪くも弱い部分、それが顕われたのがあの廃車の中から信二がかけた電話にあった路彦への「助けて」だった。それ以降はもう弱くて危なっかしい信二がかわいくて仕方なく、路彦は路彦でそんな信二さんを守る頼りがいのある男前になっていてびっくりするくらいかっこいい。
最後は助長に感じなくもないけど、信二と路彦が大好きになっていたのでハッピーエンドが見られて良かった。