木原音瀬のレビュー一覧
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うーん、知り合いがいっぱいいるところ、二人でのみにいく関係の人の前だったらさすがに、さすがにバレはしなくても怪しまれそうだけど…でも面白い。
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小学生の子供とふたりで貧乏ながらも楽しく暮らしていた柏原岬が、数年ぶりに再会した兄の仁は事故で記憶を失い6歳の子供にかえってしまっていた。
兄にはある事があり二度と会わないと思っていたのに面倒を見る羽目に。
超エリートで冷たかった兄とのギャップに戸惑いながらも、素直で優しい子供の仁を受け入れ始める岬に仁は…。
兄弟もの。
大人とこどもとの「瞳(心)」の違いがよく分かるなと。
「好き」な気持ちを純粋に向けてくるこどもにクラっと来てしまうのはなんにせよある事で。
岬の真っ直ぐな性格が仁に色々と悩ませられ、そんな仁は「好き」をぶつけてきて岬の心に入り込んでいく。
始めのうちは仁が岬を、最後には -
Posted by ブクログ
「小説現代」に掲載された短編4編。
もはや木原作品といえど、カテゴリーはわからない。気持ちよく、気持ち悪くしてくれる作品集。
木原さんが描く、嘘によって生きる人物達が、彼らの正しさの中で歪んでいる。その歪みが周囲を巻き込み、底気味悪い。
谷崎潤一郎の「異端者の悲しみ」の男の気持ち悪さと、「罪の名前」「ミーナ」の不快さが似ている。存在が許せない感じを読ませてくれる。
「虫食い」は、少し古く2013年。虫を食することに快感を得る少年。それ以外は、いたって普通で品行方正。そのことを知るただ一人の友人は、おっとりとした愚鈍タイプ。いつも助けられている友人だけれど、実は少年の精神バランスの支えでもある。 -
Posted by ブクログ
落涙の危機に見舞われた。
異端の恋愛観の中で、異彩な純粋さを書いておいて、最後に言い古された言葉で幸せを表現してくるからだ!と思う。
秘密では、「盆と正月が一緒に来たみたいだ。」
檻の中では、「言葉に言い尽くせないほど。」
社会的地位も低い、幸せという言葉から遠い人生を送ってきた人達に 今の瞬間が、本当に幸せなんだと言わせる。そこに、持ってかれる。
主人公はディスレクシア(文字の読み書きが苦手な学習障害)。周囲は、それに気付かなかった。幼い頃から間違った教育に苦しみ差別を受けながら、間違っているほどの優しさを失っていない。
自己肯定感が低いけど心優しく一生懸命。そんな彼を認めるパートナーの存在 -
Posted by ブクログ
Cemetery 墓場ですか。
★は、どうしようか、まだ悩んでる。
小児性愛者の鎮痛な心情を 抉ってくるんです。
「子供に欲情する人間になりたいと願ったことはない。」と、神さえ怨みながら、自分の性嗜好を隠して、正しい社会人として生活する美しい男。
彼は、自分の欲情を抑えながらも、本能は変えられない。
そして、自分の性嗜好に気が付かないまま、小学校教師になり、勤め認められながら、過ちを犯しホームレスとなった元教師。一度犯した過ちは、抑制がなくなり、罪を重ねた。
神のイタズラか遺伝子の錯誤か、自らは望まない抑えられない欲望は、絶望感があります。
木原さん異端児すぎる。ハッピーエンドは何処へ。
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これも吸血鬼もの
題名通りなのですが、ちょっとひと捻りされています。
主人公は中途半端に吸血鬼となって生きている青年で、色々あってアメリカから日本に流れ着いて……ホント災難でした。
男同士で同居するんですが、前途多難そう。最後にもまた災難に遭っていますし……死なないにしても苦しいでしょうし。 -
Posted by ブクログ
講談社文庫では、「美しいこと」3分の2まで。
それまで異性恋愛していた美形サラリーマン。別れた彼女の服を着て、メイクを覚え、女装に快感を得るようになる。美しく装った自分で街に出かけるようになっていく。
ある時、女装した状態で乱暴された彼を、なんの見返りも求めず助けた男性がいた。同じ会社のサエない純朴な先輩だった。
女装した自分に好意を寄せてくれる先輩の純粋さに惹かれて逢瀬を重ねる。当然、真実を打ち明ける日は、やってくる。真実を受け入れられない先輩とは、距離が離れていく。
お互い別の異性と付き合おうとするが、二人で過ごした時間を忘れることができない。
どうしたら良いのか結論を出せないまま、お互